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May 06, 2005

『キングダム・オブ・ヘブン』監督来日記者会見

3月7日/パークハイアット東京
「人間は過去から学ばず、歴史は繰り返すんだよ」(by リドリー・スコット)

20050307_6カンヌ国際映画祭新人監督賞に輝いた1977年のデビュー作『デュエリスト―決闘者―』以降、『1492 コロンブス』、アカデミー賞5部門受賞作『グラディエーター』と、定期的に史劇を創って来た巨匠リドリー・スコット。彼にとってそうした流れに比較的短いスパン(15年、8年と来て、今回は5年)で続く作品となったのが、最新作『キングダム・オブ・ヘブン』(5月14日~日劇1ほか全国東宝洋画系)。12世紀エルサレムで起きる十字軍遠征による戦争と2つの宗教(キリスト教とイスラム教)の対立を背景に、父から子に夢と希望、勇気と正義が受け継がれて行く姿を描いたスペタクル超大作だ。その完成を前にスコットが、佳境に入った編集の合間を縫って『ブラックホーク・ダウン』以来4回目の来日、記者会見を開いた。

20050307_7作品完成前の会見のため時間は短めではあったが、スコットは今回の作品の狙いについて的確に語ってくれた。「12世紀、騎士の時代の西欧社会は混乱を極め、紛争や革命は過去から学ばず、歴史は繰り返すんだ。その物語はイングマール・ベルイマン(『第七の封印』)を始め何人かの監督たちが映画にしてきているが、自分で創るに当たっては、とにかく公平な、史実に忠実なことを目指した。登場人物は2人を除いて歴人間史上実在の人物。戦争がいろいろな所で起き、致死の病が蔓延する大変な時代。そんな時代と現代社会とに共通項が見出せたことはとても興味深かった。脚本はリサーチを重ねた上でキリスト、イスラム両方の文化圏の歴史家や学者のチェックを受け、“今までで最も良い描き方”と評価され、モロッコで撮影に臨んだ。この手の作品を創る時は、スペクタクルな映像とヒューマンな物語の融合ということでデビッド・リーンを避けては通れないが、まずは観客を当時の世界に連れていくことを考えた。そこには、宗教や政治等の様々な問題が浮かびあがるが、それが何かを考えるきっかけになってもらえればと思う」。

とはいえ、同じ最近の史劇でも、オリヴァー・ストーンが「現在と重ね合わせて観て欲しい」と言った『アレクサンダー』とは「アプローチが違う」というこの作品。史劇が得意なジャンルであるスコットだけに、今回はその情熱がどのような映像に結実したか、大いに期待したい。

2005 05 06 [記者会見レポート] | 固定リンク

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