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Jul 08, 2005

『ヒトラー~最期の12日間~』監督&キャスト来日記者会見

6月3日/キャピタル東急ホテル
「ヒトラーを扱った映画ではチャップリンの『独裁者』がいいね」(by オリヴァー・ヒルシュビーゲル&ブルーノ・ガンツ)

20050603_1 “20世紀の人物”として忘れてはならない、独裁者アドルフ・ヒトラー。だが今まで、その人物像や晩年の様子等が、当事者であるドイツ人による映画で語られることはなかった。しかし、戦後60年を迎えた今年、閉ざされていたその事実に初めて迫ったドイツ映画が創られ、まもなく日本でも公開される。それが『ヒトラー~最期の12日間~』(7月9日~シネマライズほか全国〈地方は順次〉)だ。このPRのため、監督のオリヴァー・ヒルシュビーゲルとヒトラーを演じたブルーノ・ガンツが来日し、記者会見を開いた。

20050603_3 この作品は、“ヒトラーの最期の秘書”だったトラウドゥル・ユンゲの回想録「最後の時間:ヒトラー最後の秘書」と、ヨアヒム・フェストの書いた「ダウンフォール:ヒトラーの地下要塞における第三帝国最期の日々」を基にヒトラーの人物像に迫っている。「今回、作品を創る上で注意したのは、ヒトラーを立体的に描くことだったが、それはブルーノが演じてくれたことで成功したと思う。観客にシンパシーを感じて欲しかったわけではないが、劇中の人々も我々と同じ人間であること、その人間性を丁寧に描きたかった。因みに冒頭とラストのユンゲはドキュメンタリー映画“BLIND SPOT,HITLER'S SECRETARY”(2002、Andre Heller&Othmar Schmiderer)から引用したんだ」。しかしその彼女も、このドキュメンタリーがベルリン国際映画祭で上映された日にその生涯を閉じている。

20050603_2 ドイツに限らず日本でも同じ状況だが、第2次世界大戦の経験者は少なくなり、あの大きな過ちは忘れ去られていく一方だ。そうした中で、この作品が1949年生まれのプロデューサー、ベルント・アイヒンガーによって企画され、1957年生まれのヒルシュビーゲルが監督し、ヒトラーを1941年生まれのガンツが演じたのはやはり特筆すべき点だろう。しかも、ガンツ演じるヒトラーには鬼気迫るものがあり、人間の愚かさをよく伝えている。その役作りはどんなものだったのだろう。「ヒトラーに関する文献をたくさん読んだりしたけど、彼の外面的なものは把握できたものの、やはり、なぜあのような悲劇を引き起こすにまで至ったのかは結局判らなかった。彼は人に対する慈しみが欠落しており、その心はからっぽだと思った」。

ヒルシュビーゲルは言う。「これまで行われてきた悲劇はモンスターではなくすべて人間によって行われている。僕は人間には善と悪があり、いかに悪を止めているのかが大切だと思うんだ」。

ラストのユンゲの言葉が印象深い。「あの頃の私は若かった。でもそれは理由にはならない。真実を見つめていれば、(ヒトラーに関与することがいけないことだったと)判ったはずです」。

ヒトラー~最期の12日間~
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演:ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ラーラ、ユリアーネ・ケーラーほか
配給:
ギャガ・コミュニケーションズ
7月9日~シネマライズほか全国〈地方は順次〉

2005 07 08 [インタビュー] | 固定リンク

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