PauseBLOG 記者会見・コラム

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Aug 31, 2005

『さよならみどりちゃん』スタッフ&キャスト初日舞台挨拶

8月27日/新宿トーア
「エンドロールがカラオケになっている映画は世界初です(笑)」(by 古厩 智之)

20050827_2リアルで切ない恋愛模様を描く南Q太の同名傑作コミックを映画化した『さよならみどりちゃん』(8月27日~9月16日まで新宿トーアほか全国〈地方は順次〉)の初日舞台挨拶が新宿トーアで行われ、監督の古厩智之、主演の星野真里、西島俊之が出席した。

立見が出る程の大盛況ぶりに、「立見は……2回目です(笑)。やっぱり立見は嬉しいです」と古厩。今回が映画初主演となった星野は、「1年前の夏に2週間で撮影しましたが、楽しい時間でした。手足の長い監督が演技指導する姿が面白かったです(笑)」と撮影を振り返った。一方、共演した西島は、「古厩監督と一緒にできて嬉しい。撮影では星野さんが本気で芝居をしてくれて、引っ張ってくれました(笑)」。

20050827_1 古厩は『この窓は君のもの』『まぶたち』『ロボコン』等で瑞々しい青春像を描き、国際的にも高い評価を受けてきた。そんな監督の下、微妙な関係の“ゆうこ”と“ユタカ”を演じた2人。劇中にはベッドシーンもあるのだが……。「抵抗なく、何も考えず自然にできました」と星野。それを受けて西島は、「撮影日数が少なく、星野さんは徹夜の日もあったのに、毎日元気に撮影していました」。そんな2人を監督は、「2人はとてもいい雰囲気で、こちらが撮りたくなる感じでした」だったそう。実際、取材中も2人からはほんわかした雰囲気が漂い、こちらも思わず微笑んでしまうほど。

最後に、「エンドロールがカラオケになっている映画は世界初です(笑)」とPRした監督。それは“最後まで席を立たずに見ないと”、ですね!

トークショー&舞台挨拶決定!!
・9月10日(土)16:50の回上映後
 星野真理さん(主演)&渡辺千穂さん(脚本)によるトークショー
・9月11日(日)16:50の回上映前
 岩佐真悠子さん(出演)による舞台挨拶

※いずれの回も撮影機器及び録音機器の持ち込みは不可となります。ご了承ください。
※詳細は公式ページでご確認ください

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Aug 29, 2005

追いつくまでは少し駆け足で頑張ってみます……。

2005年第28週(7月9日~15日)

 プライベートも仕事も何だかバタバタ。おかげで、新しい“試写室日記”になってからは溜めないようにしてたのに、遂に大変なことに(←今日は8月某日)。雑誌時代からの読者の皆さんはご存じですよね、“溜めては書き溜めては書き……”だったの(苦笑)。“空き時間に書いてるから仕方ないか……”と思ってみても、所詮言い訳。とにかく追いつかないと収拾が着かなくなってきたので、今週分から少しペースを上げます。追いつくまでは駆け足気味の原稿になってしまうと思うけど、どうかお許しを。

diary85_1  今週の映画は6本(試写3本+DVD3本)。丸の内ルーブルで『アイランド』(2005、WB、マイケル・ベイ)完成披露試写。『チームアメリカ★ワールドポリス』(2004、トレイ・パーカー)で“クソ映画『パール・ハーバー』(2001)を撮ったのに~♪”と、ジェリー・ブラッカイマーとセットでズタボロにこき下ろされたM・ベイの新作。ところが今回は、初めてそのJ・ブラッカイマーの下を離れて撮ったせいか(←ドリームワークス製作)、そんなに悪くはない。というか、むしろ批評家の評価は良いのだ。が、何だかノレない。どうも新鮮味がないというか、どこを切っても過去に観たような映像の連続で……。何たって、自分の前作『バットボーイズ2バット』(2003)まで焼き直し。なんて思っていたら、どうも最近“盗作疑惑”で訴えられたらしい。製作費132億円なのに北米興収がたった38億円(!!)と大コケしたし、プロデューサーとスカーレット・ヨハンソンはその責任のなすり合いで喧嘩おっぱじめたし、何だか踏んだり蹴ったり。せっかく批評は良かったのにね……。

diary85_2 シネカノン試写室で『せかいのおわり』(2004、ビターズ・エンド、風間志織)。以前、主演の中村麻美ちゃんがこのサイト連載内で撮影日記を書いてくれた作品。彼女と長塚圭史がいい。物語自体には申し訳ないけど感心できず。映画美学校第一試写室『アワーミュージック』(2004、プレノンアッシュ、ジャン=リュック・ゴダール)。アタリの柔らかくなったJ=L・ゴダールにいい意味でびっくり。また新たなステップに進んだ感じだ。深化はまだまだ止まらない。特集を組む予定なので詳細はそこで。

DVDでは短篇、『初舞台』(1919、LDC、ロスコー・“ファッティ”・アーバックル)『田舎者』(1919、LDC、ロスコー・“ファッティ”・アーバックル)『自動車屋』(1920、LDC、ロスコー・“ファッティ”・アーバックル)。バスター・キートン&R・“F”・アーバックルのコンビ、やっぱり面白いです。

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Aug 26, 2005

《押井守》ロングインタビューがスカパーで放送決定!!

世界が熱狂したその作品群の全貌が明らかに!
《押井守》ロングインタビューがスカパーで放送決定!!


ino 昨年公開された押井守の最新作『イノセンス』が、早くもスカイパーフェクトTV!“日本映画専門チャンネル”に登場。また、本篇終了後には“製作の経緯”“草薙素子について”等、今まで明かされなかった作品の全貌を監督自らがたっぷり語ったロングインタビューをあわせて放送。これを記念して《バセット犬》と《主題歌CD》を、各2名様合計4名様にプレゼント! 提供:日本映画専門チャンネル

●今回2名様合計4名様にプレゼント!
<応募方法>
《バセット犬》と《主題歌CD》どちらをご希望かとお名前、ご住所、当サイトの感想や最近観た映画の感想、その他なんでも!お書き添えの上、hensyu@cine-pause.comまでメールをお送りください。
※当選者発表は発送をもって代えさせていただきます。

応募締め切り→2005年9月12日到着分まで

2005 08 26 | 固定リンク

青春ベースボール・ムービーの試写会ご招待

かつて世界を熱い興奮と感動で包み込んだ
青春ベースボール・ムービー《『がんばれ!ベアーズ』》初DVD化!


bears70年代後半、世代を問わず人気を博した『がんばれ!ベアーズ』シリーズ。その第1作目のリメイク版『がんばれ!ベアーズ/ニュー・シーズン』が今秋、いよいよ全国一斉プレイボール! それにあわせ、シリーズ3作品が9月21日にDVD(各4,179円)で復活。この発売を記念して、日本プロ野球名球界豪華メンバーによるトークショー付き《特別試写会》に5組10名様をご招待致します! 提供:PHEJ

日時&会場
9月12日 18:00開場 18:30開映
ヤクルトホール(東京メトロ 新橋駅)


●今回こ試写会に5組10名様をご招待
<応募方法>
ご希望の商品名とお名前、ご住所、当サイトの感想や最近観た映画の感想、その他なんでも!お書き添えの上、hensyu@cine-pause.comまでメールをお送りください。
※当選者発表は発送をもって代えさせていただきます。

応募締め切り→2005年9月6日午前中到着分まで

2005 08 26 | 固定リンク

『南極日誌』スタッフ&キャスト来日記者会見

8月10日/セルリアンホテルタワー東急ホテル
「どういう服を着るか、どんな姿になるのか、俳優は映画に合わせてやってるだけ(笑)」(by ユ・ジテ)

20050810_1 南極到達不能点を目指して歩みを進める6人の探検隊員は、ある日、80年前に遭難したイギリス探検隊の日誌を発見。やがて、その日誌に導かれるようにして不思議な出来事が起こり始める……。地球上で最も過酷な自然条件の南極で繰り広げられる物語、『南極日誌』(8月27日~シネカノン有楽町ほか全国)は、韓国を代表する名優ソン・ガンホと『オールド・ボーイ』で鮮烈な印象を残したユ・ジテが共演する話題作だ。このPRのため、監督のイム・ピルソンと共に2人が来日し記者会見を開いた。

「1999年に南極を横断する韓国の探検隊のドキュメンタリーをTVで見たんだ。そこでは、1人の隊員の体に異常が発生して探検を中止せざるを得なくなるんだけど、その時、隊長が涙を流して悔しがっていたんだ。僕には何で涙を流しているのかわからなかった。だから南極を舞台に映画を作れば、その過程で人間の本性や欲望、そういったものが上手く描き出していけるかもそしれないと思ったんだ」と作品のアイデアについて語ったピルソン。彼はこの作品で長篇デビューを果たした期待の新人だ。南極を舞台にした作品だけあって、いろいろと苦労があったようで……。「南極が舞台だけど、撮影場所はニュージーランド。撮影は全て大変だったけど、特に韓国のスタッフとニュージーランドのスタッフの撮影スタイルに違いがあって、なかなか上手くいかなかったよ。僕はゆとりある撮影をしたかったんだけど難しかった。それに、悪天候のため撮影が続行できない時もあって、とても悔しい思いもした。だけどあのまま続けていたら危険な目にあったかもね」。

無限に広がる氷と雪の寒々とした風景も目を引くが、何といってもガンホとジテの共演も見逃せない。「新しい役に挑戦したかったんだ。長い期間掛けて準備して、苦労したけど、撮影は楽しみながらやったよ。ユ・ジテは“ヨンさま”に負けないぐらいハンサムで実力もある人。この作品で共演できてよかったよ」とベテランの貫録をみせるソン。一方、尊敬してる先輩との共演を果たしたユは「演技が素晴らしいし、後輩の面倒見もいいんですよ」とその感想を語った。

20050810_2 2人ともだんだん痩せ衰えていく役のためにハードな減量をしたそうだ。「ダイエットについてはユ・ジテ君が答えた方がいいよ(笑)」というソンの言葉を受けたユは、「隊員の役だったので、ソリを引いて雪原を歩いたりする基本的な訓練をしたんだ。減量は毎日25km歩き回って十数キロ体重を落としたんだ。どういう服を着るか、どんな姿になるのか、俳優は映画に合わせてやってるだけ(笑)」と笑顔で答えた。と、そこで、ちょっと太めの監督に話が振られると……。「僕は“ダイエットしないのか”って?いや、したいんだけど……。僕は映画のストレスで太っちゃうんだ。撮影中も“何で痩せないのか?”と言われたんだけど(笑)」。うーん、でも脂肪がある方が南極では生き残れると思うし、そのままでもいいと思います!

2005 08 26 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 25, 2005

あじゃぱー!

今週22日にインタビューした『空中庭園』の豊田利晃監督が覚せい剤所持で逮捕されたというニュースが飛び込む……。そんなぁ~!

速報を聞いてすぐに宣伝会社に電話するも、皮肉にも『空中庭園』マスコミ試写のまっ最中だっため、担当者不在。編集長と「どーなるかね?」と話していたところ、先程担当者から電話があり、とりあえず、現在募集中の試写会は中止することに決定。明日(26日)に開かれる製作委員会緊急会議で、公開の有無やインタビューの露出、今後の対応などを決めるのだそう。

つい先日会ったばっかりなので、複雑です…。あぁ~、作品も割と面白いし、小泉今日子さんの久しぶりの映画なのに、このままお蔵入りなんてことになったら……。うぅぅ(泣)。

当サイトの『空中庭園』試写会を楽しみにしていた皆さん、申し訳ありません!公開について詳細が決まり次第、またお知らせします!

2005 08 25 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 23, 2005

ヴェネチアの風……。

8月31日から9月10日までヴェネチア国際映画祭が開かれます。コンペティション部門は以下の作品が出品されます。気になる作品がいくつかあったので、まとめてみました!

『La seconda notte di nozze』(プピ・アヴァティ作品/イタリア)
・『O Fatalista』(ジョー・ボテロ作品/イタリア)
・『Vers le sud』(ローラン・カンテ作品/フランス=カナダ)
 ※出演:シャーロット・ランプリング、カレン・ヤングほか

・『Gabrielle』(パトリス・シェロー作品/イタリア=フランス)
 
※出演:イザベル・ユペール、パスカル・グレゴリーほか
・『Good Night, and Good Luck』(ジョージ・クルーニ作品/アメリカ)
 
※出演:デヴィッド・ストラザーン、ジェフ・ダニエルズ、ロバート・ダウニーJr、パトリシア・クラークソンほか
・『La bestia nel cuore』(クリスチナ・コメンチーニ作品/イタリア)
・『I giorni dell’abbandono』(ロベルト・ファエンツァ作品/イタリア)
・『Mary』(アベル・フェラーラ作品/イタリア=アメリカ)
 ※出演:ジュリエット・ビノシュ、マシュー・モディーンほか

・『Les Amants réguliers』(フィリップ・ガレル作品/フランス=イタリア)
・『Garpastum』(アレクセイ・ゲルマンJr.作品/ロシア)
・『ブラザーズ・グリム(テリー・ギリアム作品/アメリカ)
 
※出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチほか
・『Changhen ge』(スタンリー・クワン作品/中国=香港)
 
※出演:サミー・チェン、トニー・レオンほか
・『Brokeback Mountain』(アン・リー作品/アメリカ)
 
※出演:ジェイク・ギレンホール、ヒース・レジャー、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイほか 
・『Proof』(ジョン・マッデン作品/イギリス=アメリカ)
 ※出演:グウィネス・パルトロウ、ジェイク・ギレンホール、アンソニー・ホプキンスほか
・『The Constant Gardener』(フェルナンド・メイレレス作品/イギリス=ケニヤ=ドイツ)
 
※出演:レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ、シデーデ・オンユーロ、ユベール・クンデほか
・『Espelho magico』(マノエル・デ・オリヴェイラ作品/ポルトガル)
 
※出演:ミシェル・ピコリ、マリサ・パレデス、レオノール・シルヴェイラ、リカルド・トレパ(オリヴェイラの孫)ほか
・『親切なクムジャさん(パク・チャヌク作品/韓国)
※出演:イ・ヨンエ、チェ・ミンシクほか
・『Romance & Cigarettes』(ジョン・タートゥーロ作品/アメリカ)
 
※出演:ジェームズ・ガンドルフィーニ、ケイト・ウインスレット、スーザン・サランドン、クリストファー・ウォーケンほか
・『Persona non grata』(クシシュトフ・ザヌーシ作品/ポーランド=ロシア=イタリア)
 
※出演:ニキータ・ミハルコフほか

★やっぱりカンヌ国際映画祭とは毛色が違うんですね。個人的にオリヴェイラとメイレレスの作品が待ち遠しいデス……。

2005 08 23 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 22, 2005

最高のハッピーをお約束します!

最高のハッピーをお約束します!その名は《『ハッカビーズ』》!!

huckabees 前作『スリー・キングス』も全米の批評家に絶賛された寡作の天才D・O・ラッセル、5年ぶりの最新作『ハッカビーズ』(8月20日~恵比寿ガーデンシネマほか全国〈地方は順次〉)。初コメディのJ・ロウを始め、N・ワッツ、D・ホフマン、L・トムリン、M・ウォールバーグ、I・ユペールらトップスターが集結した本作の公開を記念して《オリジナル ショッピング・エコバッグ》を5名様にプレゼント!   提供:ヘラルド


huckabees2ハッカビーズ

監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:ジェイソン・シュワルツマン、ジュード・ロウ
ダスティン・ホフマンほ

配給:日本ヘラルド映画
8月20日~恵比寿ガーデンシネマほか全国〈地方は順次〉
※おまけ
監督インタビューはコチラ

●今回5名様に
オリジナル ショッピング・エコバッグ》をプレゼント
<応募方法>
ご希望の商品名とお名前、ご住所、当サイトの感想や最近観た映画の感想、その他なんでも!お書き添えの上、hensyu@cine-pause.comまでメールをお送りください。
※当選者発表は発送をもって代えさせていただきます。

応募締め切り→2005年9月5日到着分まで

2005 08 22 | 固定リンク

猛暑を吹き飛ばす爽快作が登場!

猛暑を吹き飛ばす爽快作!《『ナショナル・トレジャー』》のDVDが発売!!

nt2 猛暑でボーッとなりがちな季節にこの1本! 『ナショナル・トレジャー』のDVD(2,940円)が8月24日にいよいよ発売だ! 『ザ・ロック』『コン・エアー』の“アクション超大作最強コンビ”ジェリー・ブラッカイマー&ニコラス・ケイジが、イヤ~なアツさを吹き飛ばしてくれます。この発売に合わせて様々なキャンペーンがあるのでまずはHPをチェック! 発売を記念して《本ディスク》を3名様にプレゼント。提供:ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント


ntナショナル・トレジャー

監督:ジョン・タートルトーブ
出演:ニコラス・ケイジ、ハーヴェイ・カイテル、ダイアン・クルーガーほ
配給:ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント

●今回3名様に
《本ディスク》をプレゼント
<応募方法>
ご希望の商品名とお名前、ご住所、当サイトの感想や最近観た映画の感想、その他なんでも!お書き添えの上、hensyu@cine-pause.comまでメールをお送りください。
※当選者発表は発送をもって代えさせていただきます。

応募締め切り→2005年9月9日到着分まで

2005 08 22 | 固定リンク

『コーチ・カーター』は“良い映画”なのだけど……。

2005年第27週(7月2日~8日)

 相変わらず打ち合わせが多い。いろいろあり、どうもしばらくはこの状況から抜け出せそうにない。今週はアマチュアでバレエを踊る妻の発表会があり、観に行った。バレエ好きな映画評論家K氏も観に来てくれる。感謝です。映画は短篇も入れて何とか4本。でも試写では1本……。

diary84  で、唯一の試写は、UIP試写室の『コーチ・カーター』(2005、UIP、トーマス・カーター)。米国カリフォルニア州。1999年1月4日、不敗を誇るリッチモンド高校バスケットボール・チームが、コーチのケン・カーターに体育館からロックアウトされる。理由は“選手たちの成績低下”。それは、バスケットボールを崇高なまでに愛しながらも生徒たちの将来を心配したカーターの決断だった。だがその結果、生徒の保護者たちを中心に街は騒然。やがて全米を巻き込む大きな議論に発展して行った……。そんな実話にインスパイアされて創られたのがこの作品だ。T・カーターは良くも悪くもとても“まじめ”な監督で、常に題材に対して真っすぐ向かって来た。その姿勢は勿論、実話に基づくこの作品でも変わらない。治安の悪い黒人コミュニティの教育問題を考えつつ、青春スポーツ映画の範疇できっちり仕上がった。教育映画として、スポーツ映画として、良い作品だとは思う。サミュエル・L・ジャクソン演じるコーチの、“バスケットボール”と“学校の勉強”と“人としてのマナー”の全てにバランスを求めるやり方には共感したし、物語の行方にも感動した。ただ、この題材で2時間16分は少々長くないだろうか? もう一息、どう見せるかを考えればもっと良くなったのではないかと思う。真っすぐ過ぎるというのも時には問題なのだ……。

 後の3作品はDVDで。『アビス 完全版』(1993、FHE、ジェームズ・キャメロン)と特典映像として収録されたそのメイキング“UNDER PRESSURE:MAKING THE ABYSS”(1993、Ed W.Marsh)、そして今夏最大の話題作の1本『宇宙戦争』(2005、スティーブン・スピルバーグ)のオリジナル版『宇宙戦争』(1953、PHE、バイロン・ハスキン)。『アビス 完全版』はやはりJ・キャメロンの代表作。それに彼の作品で一、二を迷うぐらい好き。今となっては大した意味を持たないとは思うし物理的に無理だろうけど、オリジナル『アビス』(1989)がちょっと観たくなった。スピルバーグの“私の好きな映画ベスト10”に入ってることを最近知ったオリジナル版『宇宙戦争』。そういう目で観ると“スピルバーグとSFと戦争”ということでまた面白く観られた。

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Aug 15, 2005

映画をスクリーンで全く観ることのできなかった1週間。

2005年第26週(6月25日~7月1日)

先週迫って来ていた「提出書類の〆切」に手間取った上に外での打ち合わせも多く、全く試写に出掛けられない。劇場にも行けなかったので、“スクリーンで全く映画を観ない”という酷い1週間になってしまった。忙しかったとはいえ、“時間のやり繰りがヘタだったかも……”と反省。

 日活試写室で第19回Pause DVD シアター『鉄火場の風』(1960、牛原陽一)。古い日本映画を上映するせいか動員が悪く“どうなることか”と心配だった日活での開催もようやく安定模様。この日も適度な混雑でホッと一息。

 そんなこんなで、今週観られた映画はDVDで2本。しかも、両作品共に既に何度か観ている作品。こういう時はどうせなら初めて観る作品を選べば良かったかもしれない。

diary83 観たのは『渚にて』(1959、FHE、スタンリー・クレイマー)と『虎の尾を踏む男達』(1945、東宝ビデオ、黒澤明)。 『渚にて』は、第3次世界大戦で核兵器が使用され北半球が死滅、南半球に僅かに残った人類もただ“放射能の到達=死”を待つのみ……という物語。よく“ワンセット”で語られる『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(1963、スタンリー・キューブリック)と『未知への飛行』(1964、シドニー・ルメット)に先駆けて(両作品の米国配給を手掛けたコロムビア映画内で“キューブリックの意向”が動いた結果、後者が1年遅れたが本当は同時に公開できたらしい)、“東西冷戦による核戦争=人類滅亡の恐怖”を描いた作品だ。オーストラリア、メルボルン。あまりにも普通に過ぎて行く日常生活と、それでも確実に、音もなく迫る放射能。その対比には、途中挿入される、タワーズ艦長(グレゴリー・ペック)指揮下の米国軍籍の潜水艦が見る、静寂に包まれた米国、サンフランシスコの風景の寒々しさとの相乗効果で、今でも“恐怖”が漂う。『復活の日』(1980、深作欣二)が久しぶりに観たくなった。そこでの潜水艦から見た“死の都市”のルックスは、やはりこの作品が参考だろう。

diary83_2 『虎の尾を踏む男達』は、黒澤が能の「安宅」とその歌舞伎版「勧進帳」に基づいて脚本を書き、敗戦を挟んで創り上げた見事な作品。だが、検閲官(国内側)と黒澤が揉めた結果、オクラになり、それが解かれたのは1952年のことだった。弁慶に大河内伝次郎、映画オリジナルのキャラクター、義経一行に同行する強力にエノケンこと榎本健一を得られたことも大きいが、それ以上に、黒澤のここでの創造力は“敗戦”による物理的な制約を軽々と乗り越えている。

2005 08 15 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 12, 2005

『マザー・テレサ』キャスト来日記者会見

6月20日/セルリアン東急ホテル
「彼女を演じることは夢だったので、神から、あるいはマザー・テレサからの贈り物を受けたような気がしたわ」(by オリビア・ハッセー)

20050620_1 白地に青い線の入った簡素なサリーに身を包み、1997年に87年の波乱に満ちた生涯を生き抜いたマザー・テレサ。鋼のような強い意志と、海のように深い愛の力で恵まれない人たちのために数々の偉業を成し遂げた彼女の“真実”を描いたのが『マザー・テレサ』(8月13日~日比谷シャンテ シネほか全国〈地方は順次〉)だ。マザー・テレサを演じたのはフランコ・ゼッフィレッリの『ロミオとジュリエット』で史上最年少のジュリエットを演じたオリビア・ハッセー。彼女が今回、作品PRのため来日し、記者会見を開いた。

実は、マザー・テレサを演じるのが長年の夢だったというハッセー。「マザー・テレサを演じたいと思ったのは、ある記事を読んだことがきっかけです。それは、“マザー・テレサが路上で死にかけている女性を見つけて救おうとしたが、受け入れてくれる病院が見つからずに結局その女性は彼女の腕の中で息を引き取った。マザー・テレサは泣き続けた”という記事でした。私はそのエピードを読んで本当にマザーに感銘を受け、以来、彼女の活動を見守ってきました。そうしたらある日突然、イタリアから“マザー・テレサをやってくれないか”という電話がかかってきたんです。彼女を演じることは夢だったので、神から、あるいはマザー・テレサからの贈り物を受けたような気がしました」と感慨深げに語った。

今回特殊メイクで鼻を付け撮影に臨んだというハッセー。しかし、強固な信念を胸に、宗教の壁を越えた救済活動の開拓者の道を、まっすぐ進んだマザー・テレサを演じるのはプレッシャーがあったはずだ。「とにかく大切なのは、彼女の雰囲気や持っている思い、強さ、慈悲の心、そういったものを自分の演技の形にしたいと思いました。マザー・テレサと同じ時期から活動を始めたシスターに映画の感想を聞いたところ、“まるでマザーを見ているようでしたよ”とおっしゃってくれたんです」。

20050620_2 またこの作品は、前・ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世からも祝福を受けたという。しかも、ハッセー自身、ヨハネ・パウロ2世と縁があるようで……。「素晴らしい体験でした。前に“THE JEWELLER'S SHOP”という作品に出演したことがあるのですが、その脚本家がカロル・ヴォイティワさんという方で、実はヨハネ・パウロ2世だったんです。この作品は公開はされなかったんですけど、バチカン市内で特別試写会が開催され、6,000人の神父様と修道女の方が招かれたんです。スタッフやキャストも招待を受けたんですけど、私はまだ子供が小さくて、伺うことができなかったんです。ですが後から、“教皇が気にかけて下さっていた”と聞いて光栄に思いました。今回、マザーの役を頂いた時に教皇にお手紙をしたため、祝福をお願いしたところ、とても良い祝福を頂きました。そして、この度やっとお会いすることができました。それに、この作品のお陰でエリザベス女王や美智子皇后にもお会いできました。とても幸せです」。

「この役を演じて、やはり世界に必要なものは愛だという気持ちを新たに持ちました。人間は全て同じであり、お互いに愛を感じなければいけないと思います」と語るハッセー。マザー・テレサの50年に及ぶ軌跡をみつめた本作は、単なる伝説の聖女ではなく、純粋な志を抱いてアグレッシブに道を切り開いていった一人の女性の生き様をみることができる作品だ。

2005 08 12 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 09, 2005

横浜フランス映画祭2005 パート2

★Special Interview
『描くべきか、愛を交わすべきか』アルノー&ジャン=マリー・ラリユー

yokohama2 《プロフィール》
兄・ジャン=マリー(手前)は1965年4月8日生まれ。弟・アルノー(後)は1966年3月31日生まれ。共にフランス、ピエネー地方出身。祖父の影響で、少年時代から16mmやスーパー8で映画撮影を始める。20代後半から共同製作で多くの短篇を発表。1997年に“FIN D'ETE”で長篇劇映画デビュー。2002年にはマチュー・アマルリックとエレーヌ・フィリエール主演の『運命のつくりかた』を発表。フランスでは批評家から高い評価を得た。その他“Un homme, un vrai”などがある。今後のフランス映画界を担う存在だ。

 見渡す限りの木々、陽の光を浴びて金色に輝く草花……そんな自然に囲まれたカンパーニュで余生を過ごすウィリアム(D・オートゥイユ)とマドレーヌ(S・アゼマ)はごくごく普通の夫婦。しかし、盲目のアダム(S・ロペス)とその恋人エヴァ(A・カサール)との出会いによって、夫婦は今まで自分たちが気づかなかった欲望の問題に直面する。

 フランスの批評家たちから高い評価を受けているアルノー&ジャン=マリー・ラリユー。彼らの最新作『描くべきか愛を交わすべきか』は、“カップルにおけるセクシャリティーと欲望”がテーマだ。
「この夫婦は欲望を持っているけど、そのことに気づいていなかったんだ。でも、物語が進むにつれ、少しづつ自分たちの中で受け入れられるようになってゆく。“欲望”って形に見えないでしょ。それをどういうふうに表現していくか、その点がシナリオを書く段階でとても難しかったんだ」と語るのは弟のアルノー。続けて兄のジャン=マリーは、「夫婦の間でも欲望について表立って話しをしたりはしない。するとしても、それは暗闇の時だったりする。だから本当はタイトルを『描くべきか愛を交わすべきか、暗闇を作るべきか』というふうにしたかったんだよ。特に2人の欲望をどうやって導き出すのか、という点で盲目のアダムが重要なポイントだったんだ」。

 山岳好きの2人が選んだロケーションはアルプス山脈の麓。この景観で演出はより官能的になり、いい相乗効果が生まれている。
「撮影場所は特別良く知っているわけではなかったんだけど、自分たちが探しているものを上手く見つけることができた。僕たちの映画創りのポイントとして、撮影する土地とは全く関係がない、そこの土地で浮き立ってしまうような俳優をキャスティングしているんだ。そういった意味でも今回も上手くいったと思うよ。監督として大事なのは、見慣れない景色を自分のものにすることだと思う」(ジャン=マリー)。

  趣味は一緒だが、よく話す兄に寡黙な弟と、性格は全く違う2人。役割は、弟がカメラ、兄が俳優の演出を担当しているという。「僕たちにとって1人ではなく、兄弟で創るのがごく自然なんだ。14歳から創っているから監督以外の職業なんて考えられない」(ジャン=マリー)。 
そんな2人に“毎回共通するようなテーマがあるのか”と聞いてみると、「ある人物が、ある環境から全然違う環境に行ってどのようになるのか、その環境に順応していくのか、その中でどうやって存在する希望を見い出すのか。そういった新しい世界を発見する過程を描くことをいつも念頭に置いているよ」(ジャン=マリー)。

「今回、製作費が少なくて苦労した点もあったけど、結果的に良い作品になったし、“慣れ親しんだ場所じゃなくても作品ができるんだ”という自信がついたから良かったと思う。もしかしたら、日本の富士山とかで映画を撮るかもよ(笑)」と2人。うん、それはそれで楽しみなんだけど、予算がもっと増えないとダメなのでは……!?

yokohama2_1 『描くべきか、愛を交わすべきか』
“PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR”
アルノー・ラリユー、ジャン=マリー・ラリユー作品
2005年/フランス/98min./カラー/ヴィスタ/ドルビー(DTS:SR)
※日本公開未定


《ストーリー》
長年連れ添った夫婦、ウィリアム(ダニエル・オートゥイユ)とマドレーヌ(サビーヌ・アゼマ)。2人は余生を山の麓で静かに暮らしていたが、ある日、繊細で教養のある盲目の男性アダム(セルジ・ロペス)とその恋人エヴァ(カサール)に出合う。やがて、アダムたちの家が火事で焼けてしまい、2組のカップルは同居することになるが……。

インタビュー・文=編集部 K/Editorial Dept.K

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Aug 05, 2005

写真とか。

brutus 「今のトレンドを集約した写真家だし、編集もいいから」と友人から薦められた『BRUTUS』最新号No.576(880円)。アメリカの写真家ブルース・ウェバーの特集だ。9月には彼が監督した映画『トゥルーへの手紙』も公開される。かなり力の入った内容で読み応えアリ。でも、個人的意見を言わせてもらえば、やっぱりこの写真家は好きにはなれない(実は雑誌を薦めてくれた友人も同意見)。どうもウェバーの写真は情緒がワザとらしくて、あざとい感じを受ける(ねー。 by友人)。助手たちとのグループ写真とかちょっと悪寒が走ったし……(ねー。 by友人)。おそらく私たちがひねくれモノだからだろうけど。

Main_rgb『トゥルーへの手紙』ははっきりいえば、オサレな映画だ。彼の情緒をうまく出しているし、引用もうまい、愛犬たちも可愛い(ホラホラ、写真見て見て!)。でも、ひねくれモノには、どうもね。素直に受け入れられず、思わず拒否反応が・・・・・・。とりあえずは、ウェバーの写真展「ブルース・ウェバー展」が映画公開に合わせて、青山旧紀ノ国屋跡地特設ミュージアムで開催されるようなので、まずは2次元でお試しあれ。

q写真家といえば、先日DVD試写会で上映した『シャイニング』の監督スタンリー・キューブリックも元写真家。ルック誌でカメラマンとして仕事をしていた時期もあったとか。キューブリックは世界で最も名の知られたタブロイド紙写真家ウィージー(本名:アーサー・H・フェリング)とは友人関係で、『スタンリー・キューブリック―写真でみるその人生―』では、ルック誌に掲載されたキューブリックの写真やお仕事中のウィージーを撮った写真を見ることができる。

ウィージーの写真集で有名なのは、1930~1940年代にニューヨークで起こった犯罪・事故現場などを撮影し、それをまとめた写真集『裸の街(NAKED CITY)』。ちなみに、その写真集を映画化したのが『パブリック・アイ』(ハワード・フランクリン作品/1992年)。“ウィージー”をジョー・ペシが演じている。彼のシブい演技ももちろんだけど、劇中で使われいる写真はウィージー本人が実際に撮ったものなので、コレ、必見。

abu_jacket 犯罪・事故現場を撮影した『裸の街(NAKED CITY)』。普通に考えれば“危ない写真”系だ。しかし、それを上回る写真集をまとめたのが危ない写真集』(飯沢耕太郎 著/2,625円/ステュディオ・パラボリカ)。しかも、この中で紹介された写真集が手にとって見られるという貴重な写真展が現在開催中。ホントに危ない写真集ばかりで、今度はいつ公の場に出てこれるかわからないので、コレも必見。ぜひ週末の予定に加えてみてはいかがでしょう? でも“痛い写真”もあるので注意が必要。気をつけろ!!

■『トゥルーへの手紙
  監督:ブルース・ウィーバー
  配給:キネティック
  劇場情報:9月17日~シネマライズほか全国公開<地方は順次>


■『ブルース・ウェバー展
  会期:9月16日~10月30日
  場所:青山紀ノ国屋跡地特設ミュージアム


■『危ない写真展
 
会期:8月2日~8
月28日
   場所:ヴァニラ画廊

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『ワースト☆コンタクト』完成披露試写会監督&キャスト舞台挨拶

7月29日/スペースFS汐留
「キャラクターの濃さなら負けません!」(by 多胡 由章)

20050729_2 哀川翔の105本目の主演作は、何と極道SF!? その名も『ワースト☆コンタクト』(8月6日~テアトル新宿〈レイト〉ほか全国〈地方は順次〉)。その完成披露試写会の舞台に、出演する哀川、板尾創路、我修院達也、そして監督の多胡由章が上がった。

本作は、“地球滅亡までだいたい3時間(!?)”という“????”な作品。「“だいたい3時間”ってところがおかしいけど、真面目に取り組みました」と語る哀川は、“死神”と仲間から一目置かれている極道、生垣幸太郎を演じている。そんな彼の前に現れるのは、板尾扮する地球侵略を企む宇宙人の山田。「隕石見たことあるんです」という彼は、「メルヘンな作品になっててびっくりしました」と作品の感想を語った。またこの日は、“大の哀川ファン”という日本女子バレーの菅山かおるさんからもお祝いのメッセージが届けられ、会場を沸かした。

とにもかくにも、『宇宙戦争』や『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』が激突し、“宇宙系”が注目される2005年夏。そうした中、遂に真打ち(!?)ともいえる本作が公開ということで(笑)、多胡に見所を聞いてみると、「“キャストの濃さ”が見所です。どんなCGにも負けない“濃さ”があると思います(笑)」。確かに……あの我修院さんも出てるし……。夏バテ気味の方は、この“濃さ”で夏の暑さをブっとばせ!!

2005 08 05 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 02, 2005

横浜フランス映画祭2005 パート1

★Special Interview
『描くべきか、愛を交わすべきか』アミラ・カサール

yokohama1《プロフィール》
1971年7月1日生まれ。イラン(出生地不詳)出身。14歳の時にファッション写真家のヘルムート・ニュートンに見い出されモデルとなるが、女優に転身。演技を学んだ後、舞台、映画に出演するようになった。劇映画デビューを果たしたのは1989年の“ERREUR DE JEUNESSE”。トマ・ジルの『原色パリ図鑑』(1996)でポピュラーな人気を獲得、アンヌ・フォンテーヌ、カトリーヌ・ブレイヤ、カルロス・サウラら名匠、巨匠らの作品に数多く出演。その他の出演作に『アデュー、ぼくたちの入江』(1997)『シルヴィア』(2003)等、多数。

「実は、母が戦後の日本に住んでいたの。だから彼女は日本語も喋れるのよ。母から日本にいた頃の写真を見せてもらったり、小津安二郎や溝口健二の話も聞いていたから、日本は私にとって意識的な国でも無意識的な国でもあるのよ」とエキゾティックな瞳をパチパチさせながら語るアミラ・カサール。

 今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されたアルノー・ラリユー&ジャン=マリー・ラリユーの最新作『描くべきか、愛を交わすべきか』では、セルジ・ロペス扮する盲目のアダムの恋人エヴァを演じている。
「エヴァは盲目のアダムのため、彼の目となって先導しているのに、それは表面的なことで、実は逆説的にエヴァが先導されているの。その点がミステリアスよね」。そんなアダムたちと、ダニエル・オートゥイユとサビーヌ・アゼマが演じる平凡な夫婦が出合い、意気投合。ある日、アダムたちの家が火事で焼けてしまい2組は同居することになるが、それをきっかけに平凡な夫婦は“欲望の解放”へと導かれていく。ここからは、アダムとエヴァがこの夫婦の“先導役”になるのだ。
「自然に囲まれたところで撮影したから、スタッフや共演者たちとすごく親密になったの。だから、役から“自分”に戻るときがとても辛かった。人の旦那さんと関係を持ってしまう衝撃的な役だったけど(笑)」。

 目の前にいる彼女は劇中の寡黙で大人しそうな女性とは正反対で溌剌とした女性、という印象だ。
「ラリユー兄弟はカトリーヌ・ブレイヤーの作品に出ている私を観て、気に入ってくれたみたいなの。その作品の私も今回とは正反対の役で、常に喋っている役だったのよ(笑)」

「今、“お金のための映画”というよりも、“長く残る映画”に出たい」というカサール。「“女優は年齢を重ねていくのが怖い”と聞くけど、私は怖くないわ。男性的な強さもあるからだと思うけど、映画を創ることで成長するし、自分が高まっていくのがわかるの。それに映画で成功して、たくさんの物を買ったり名声を手に入れることが目的じゃないから」

 取材中も“仕事人間”的な発言が多かったので、思わず「愛と仕事、選ぶとしたらどっち?」と聞いてみると……。
「えぇ!! うーん、仕事かな……。もちろん両方が理想よ! でも愛だけだとそれしか残らないし……。仕事だけだとギスギスした感じになってしまうし……。特に俳優という仕事は女性を男性的にしてしまうから。私にとって何より大切なのは出合いなの。例えばジャン=リュック・ゴダールとアンナ・カリーナのように、いい監督と出合いたいわ。彼らは私が知らない世界に連れていってくれるし、いろいろなことを教えてくれる。女優としてのステイタスではなく、人間として成長できることが幸せなの。“本当の自分”には執着しないわ」

 変化することを恐れないカサール。これからの活躍が楽しみな注目株だ。

yokohama1_1『描くべきか、愛を交わすべきか』
“PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR”
アルノー・ラリユー、ジャン=マリー・ラリユー作品
2005年/フランス/98min./カラー/ヴィスタ/ドルビー(DTS:SR)
※日本公開未定


《ストーリー》
長年連れ添った夫婦、ウィリアム(ダニエル・オートゥイユ)とマドレーヌ(サビーヌ・アゼマ)。2人は余生を山の麓で静かに暮らしていたが、ある日、繊細で教養のある盲目の男性アダム(セルジ・ロペス)とその恋人エヴァ(カサール)に出合う。やがて、アダムたちの家が火事で焼けてしまい、2組のカップルは同居することになるが……。

インタビュー・文=編集部 K/Editorial Dept.K

2005 08 02 | 固定リンク | コメント (0)

Aug 01, 2005

“……”、“……”、また“……”の何だか冴えない1週間……。

2005年第25週(6月18日~24日)

diary81_1  週末、弟を家に招き、久しぶりにゆっくり呑む。(同業なので)映画話を中心に、その他いろいろな話題で盛り上がる。第334回Pause CINE CLUB開催。千代田区公会堂で、実話に基づく映画化作品、“韓国で500万人が号泣した”という『マラソン』(2005、チョン・ヨンチョル)を上映。反応は良かったけど、所謂“韓流”とは違う上に公開規模も大きいこの作品、さて、興行はどうなることやら……。
 今週は〆切の迫った書類が多く、試写は2本。ギャガ試写室(黒)で『皇帝ペンギン』(2005、ギャガ Gシネマ、リュック・ジャケ)、そしてUIP試写室で“あの”『チームアメリカ★ワールドポリス』(2004、UIP、トレイ・パーカー)。休日をヤボ用に取られた今週は劇場&DVDにも向かえず、結局、映画は試写で観た2本が全て。少ないなぁ……。

diary82_1 “『ディープ・ブルー』(2003、アラステア・フォザーギル&アンディ・バイヤット)みたいに気持ちいいかも……”と、密かに楽しみにしていた『皇帝ペンギン』。ところが、劇場で予告篇を観たらその気持ちが萎んでしまい……。“子ペンギンの映像”の編集とかに、“何だかなぁ……”とちょっと“アザトさ”など感じてしまったのです。で、“もういいや”という感じになったけど、“監督インタビューもやるしやっぱりマズイか……”と思い直し、試写室へ。実際観れば、撮影スタッフの気持ちが真っすぐ、しっかり伝わって来る映像で綴られた力作だった。それには感心。ただナレーションの手法はどうだろう? 敢えてペンギンを擬人化して“人間的な愛の物語”にする必要があったのか……? それは例えば、『ディープ・ブルー』と『アトランティス』(1991、リュック・ベッソン)の間にあるような“フランス人の国民性”と言ってしまえばそれまでのような気もするけど、どうしてもそこに“疑問”が残ってしまい……。

diary81_2  『チームアメリカ★ワールドポリス』の“あの”とは、“某国の将軍様を思いっ切りコケにした!”等々の過激さで話題を呼び、随分早くからTVでも紹介されていたから。で、どうだったかと言えば、ウ~ン何と言って良いのやら……。テロ殲滅のためには世界遺産すらあっさり木っ端微塵にする“チームアメリカ”は、勘違いして爆走する現米国政権への明らかで強烈な批判。観ている間はそれは痛快で笑えるけど、冷静に考えれば、矛先がハリウッドやジェリー・ブラッカイマー&マイケル・ベイに向けられた途端、単なる“ハチャメチャ映画”になっちゃたような……。やり過ぎ、か!? 汚物系の下品さも少々気になり……。

2005 08 01 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック