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Oct 17, 2005
第10回釜山国際映画祭にGO!
10月14日
第10回釜山国際映画祭が終った。14日19時からの閉幕式まであっという間の9日間だった。期間中は過去最多となる世界73カ国・地域の307作品が同市内の映画館や屋外で上映され、過去最高の約19万3000人の観客を動員した。祭りの終わりというのは寂しいもの、みんなが帰国していく。
14日はセレモニーを残すのみ、12日に“NEW CURRENTS部門”の11作品が観終わると肩の荷が下りた気がして、13日はホテルの4階のスポーツクラブ&サウナで汗を流す。運動音痴の私は、長時間頑張れば有酸素運動になって脂肪が減るのがわかっていても、なかなかランニング・マシン(私の場合は歩いているのでウォーキングマシン?)に長時間乗っていられない。それで本を読むことにした。増田久雄氏からいただいた著作「太平洋の果実 石原裕次郎の遺したもの」を読みながら、必死に歩く。増田さんって北京オリンピックの時に、たまたまエベレスト登頂を目指す、プロスキープレーヤーの三浦雄一郎さんとも親しかったんだあ、とか日本では馴染みが薄いけれど、ヨーロッパでは定評のある映画祭のスペインのサンセバスチャン映画祭にも行ってたんだ、なんて感心しているうちに20分も歩けた。女性用サウナは3つあり、ひとつはドライサウナ、もう一つは大きな石が入っているサウナ。三つ目は床に小石が敷き詰められたサウナで、私はこれに挑戦した。きっと岩盤浴のような効果があるのだろう。この小石のサウナから出たら皆が私を見ている。なんだろうと思ったら私の全身に小石がデザインされてました!
夜は食事会に誘われ、韓国料理フルコース。ヌーベル・コリアンとでもいうのだろうか、いろいろな料理が何皿も出てきた。でも本当はこの時間、『リンダリンダリンダ』『ロフト』『ホールドアップダウン』が上映されているので、そのどれかの映画館に行きたかった。食事会を終えてエルメスパーティーに出向く。そこでSABUに再会。SABUのことを海外の映画関係者に紹介しようとして「この監督は『MONDAY』や『ポストマンブルース』の監督で~」なんて説明したけど、皆ちゃんとSABUの名前だけでなく、しっかり映画も観ていて私の説明は不要でした。
14日10時から、各賞の発表がホテルであったが、1日遅れて釜山入りしたアッバス・キアロスタミ監督がまたまたいつものように遅刻。“NEW CURRENTS賞”は中国と韓国のコラボレーションが上手にミックスした『Grain in Earth』、スペシャル・メンションが二つあり、一つ目は『西遊記』をテレビで見るのが大好きな僧侶達が登場する『REACHING SILENCE』、二つ目は韓国映画『THE UNFORGIVEN』でした。私たち国際批評家連盟賞もNETPAC賞も『THE UNFORGIVEN』。同じホテルでいつもジャージ姿だった27歳の監督ヨン・ジョンビンのその若さ、将来性に期待する。兵役中の若者の物語で、監督自身も出演している。最初の10分を見て、私は菅野美穂が軽い乗りで自衛隊入りする『守ってあげたい』(1999年、錦織良成監督)を思い出した。ヨン・ジョンビンと一緒に写真を撮りたかったけど、にわかに時の人になった彼は取材人に囲まれていたので、国際批評家連盟の仲間と映画祭で私達の担当だった金さんで記念撮影をした。
審査委員長でニューヨーク・タイムスのデーブ・カーは釜山に来てすぐに転倒、足を骨折してギブスに松葉杖姿。何年か前の私のカンヌと同じ状況になってしまった。各賞の内容は次回作の資金援助や、公開時のバックアップなど、映画作りに心強いものばかり。中に日本と韓国の共同監督のドキュメンタリー『あんにょん、サヨナラ』があったので会見終了後、ビデオルームに駆け込んで観た。クロージングまで時間があるのだから、プサン観光を楽しめばいいのに映画を観てしまうのが映画好きの習性で、ビデオルームにはそんな同類がたくさんいた。お昼ごはんはSABU監督お薦めのサムゲタンのお店に行きたかったけど、方向音痴の私はそのお店を見つけることができなかった。
夜7時からのクロージング・セレモニーは、アウトドアシアター。ホテルからタクシーで数分なのに道が込み合って7時少し回っての到着で、コソっと入場しようとしたらレッド・カーペットの上を歩かされて、恥ずかしかった。そうしたら映画専門CSチャンネル“ムービープラス”の「ほっとシネマ」レポーターの倉本康子さんが「小張さーん」と声を掛けてくれた。釜山映画祭レポートは「ほっとシネマ」で10月末から2週にわたって放送予定、もしかしたら私の姿も映っているかも。クロージングの司会は『眠る男』のアン・ソンギ。作品はウズベキスタンまで花嫁を探しに行く韓国の農村青年のラブコメ『ウェディング・キャンペーン』。ブランケットをもらってもさすがに10月の夜の野外スクリーニングは寒かった。
深夜、倉本さんたち「ほっとシネマ」組と西面地区に2年前にオープンした24時間サウナで合流。ドマーニ・モデルの倉本さんはスタイル抜群で劣等感を感じた。
韓国映画を海外に広めたいという釜山国際映画祭の熱気を感じた10日間、この勢いある映画祭が特にヨーロッパ映画人との交流の場になっていることを実感した。ここ2,3年、韓国映画がヨーロッパの映画祭で入賞を重ねている理由がわかった気がした。
帰国して体重計に乗ったら脂肪が1キロ以上減っていた。その意味でも大いに感謝、好きな映画が思い切り見れて、たくさん映画好きな友人に会えてスリムになれる、最高の映画祭でした。
取材・文=小張アキコ(映画評論家)
2005 10 17 | 固定リンク
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