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Feb 27, 2006
『ビッグ・リバー』舞台挨拶付完成披露試写会
2月23日/テアトル新宿
「芝居は言葉じゃないのだな、と思いましたね」(by オダギリ・ジョー)
長篇デビュー作『echoes(エコーズ)』で世界的に高い評価を得た船橋淳の長篇2作目『ビッグ・リバー』(5月~テアトル新宿ほか全国〈地方は順次〉)。オダギリ・ジョーが全篇英語のセリフに挑戦した本作の完成披露試写会が先日行われ、主演のオダギリが舞台挨拶を行った。
「留学していた10代の時に英語で芝居をやったんですけど、ウキまくってたんです。だから抵抗があったんですけど、僕が演じた哲平は日本人のバックパッカーという設定だったので、英語が上手くなくてもいいんだと思って安心しました」と、カリフォルニア州立大学で演技を学んだ経験がある彼にとっても今回の作品は大きな挑戦だったようだ。
物語の舞台は、アメリカ、アリゾナ州の砂漠。目的のない旅を続ける日本人バックパッカーの哲平(オダギリ)と、消息の途絶えた妻を探すためにアメリカに来たパキスタン人のアリ(ガヴィ・ラズ)、そしてそんな2人と偶然出会ったアメリカ人のサラ(クロエ・スナイダー)。やがて、国も文化も境遇も異なる3人に奇妙な友情が生まれる……。
「即興で僕が台本以上のことをすると、スタッフがしっかり受け止めてくれた。凄く嬉しかったし、それによってだんだん僕を役者として見てくれるようになったと思う。芝居は言葉じゃないのだな、と思いましたね」と、感慨深げに語った。
作品ごとに着実に変化を見せるオダギリ。果たして本作でどんな“オダギリ・ジョー”を見せてくれるのか……? それはもう暫し、待て!
2006 02 27 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 24, 2006
『寺内貫太郎一家』DVD発売記念舞台挨拶試写会
2月22日/津田ホール
「演技できなくて本気で殴られて、小林さんの首を何度も絞めようと思ってましたからね」(by 西城 英樹)
1974年からTBS系列で放映開始、全39話放送、平均視聴率31.3%を記録した伝説的ドラマ『寺内貫太郎一家』(15,960円/TCエンタテインメント)が遂にDVD化! この発売を記念してキャストの小林亜星、樹木希林、加藤治子、西城秀樹、浅田美代子と、演出家の久世光彦が東京の津田ホールでトークイベントを行った。
このドラマは、東京、谷中の三代続く老舗石屋の主人で雷オヤジの寺内貫太郎を中心とする一家の物語。主人公の貫太郎が発する「バカヤロー!」は当時流行後になった。そんな一大ムーブメントを起こした“寺内貫太郎一家”の一夜限りの夢の復活に、会場には多くのマスコミと試写会に当選したラッキーな観客が詰め掛けた。
◆『寺内貫太郎一家』DVD-BOX1 2/24発売 定価15,960円
amazon販売中 (20%OFF)
当時の様子を、「家族以上に家族のようでした。おばあちゃんとの殴り合いとかがあって本当に痛かった」と浅田がコメントすると、当時の掛け合いが勃発! 「浅田さんが当時素人同然だったので、いかにもアドリブっぽく演じていたけど、実は全て台本通りでした。そんなミヨちゃんももう50歳ですから!」と樹木が言えば、「うるさーい」と浅田が応酬(会場、大爆笑!)。
演出の久世は、「向田さんの脚本あっての寺内貫太郎だったよね。でもありえないキャスティングだよねー、亜星さんなんて素人のただのデブだったもんねー」。「“バカヤロー”って言ってちゃぶ台ひっくり返せばいい、って向田さんにいわれてたもんですから(笑)」(小林)。
当時、押しも押されぬ大スターだった西城はというと、「演技できなくて本気で殴られて、小林さんの首を何度も絞めようと思ってましたからね。倒れた時に手を複雑骨折した時みたいな勢いでね」と爆弾発言!
とはいえ、「撮影当時は本当に家族のようでした。『寺内貫太郎一家』の撮影時期は、生涯でこれ以上ない貴重な時間でした」と加藤が語るように、何だかんだといって仲が良かったようだ。
DVD発売を機会に、古き良き(!?)日本を懐かしんでみては?
2006 02 24 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 22, 2006
今年は3月から!フランス映画祭2006
フランス映画祭2006
~フランス代表団団長及びゲストが決定!~
今年から東京のお台場(シネマメディアージュ)、六本木(VIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズ)、大阪(TOHOシネマズ高槻)の3会場に拡大して、3月15日から19日まで開催されるフランス映画祭2006。オープニング作品は女優のブリジット・ルアンが初監督をつとめた『ハウス・ウォーミング!』に決定した。また、毎年、注目されるフランス代表団団長は本作の主演キャロル・ブーケ。なお、公式ページではその他の豪華ゲストも発表している。※ミヒャエル・ハネケ監督もついに来日! byK
キャロル・ブーケ
1957年8月18日生まれ。修道院を出てソルボンヌ大学で哲学を専攻。卒業後にコンセルヴァトワール大学で演技の勉強をする。81年『007/ユア・アイズ・オンリー』でボンド・ガールに抜擢、89年の『美しすぎて』ではセザール賞を受賞した。86年からは“シャネルNo.5”の専属モデルも務めている。最新作はダニス・ダノヴィッチ作品『美しき運命の傷痕』(4月上旬公開予定)。
フランス映画祭2006
会場:東京・お台場(シネマメディアージュ)、
六本木(VIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズ)
大阪・TOHOシネマズ高槻
開催期間:3月15日(水)~3月19日(日)
※2月24日(金)朝10時よりチケットぴあにて一斉発売開始
2006 02 22 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 20, 2006
2月18日:金熊賞の行方は…
朝一番に観た映画はキンダー部門のドイツ映画『Lapislazuli』。
ある日隕石が落ちて来て、地中深くの氷の中に閉じ込められていた原人が現代に蘇り、出会った少女と町中でドタバタを繰り広げる、という奇想天外トンデモ映画だったけど、これがドイツのちびっ子たちには大ウケ。ぎゃあぎゃあ騒いで喜んでいた。
その後、フォーラム部門のディレクターのクリストフさんに、今回の中川信夫特集についてコメントをもらう。なぜ中川信夫の特集をやろうと思ったのか、彼の作品に繰り返し現れる罪と業についてなど。ちなみにクリストフさんのお気に入りの作品は『私刑(リンチ)』だそうです。僕もとても好きな映画です。
何本か作品を鑑賞して、さあいよいよクロージングセレモニー、賞の発表だ!2年前にベルリンに来た時には、このクロージングも劇場で観たのだけど、今年は特にチケットを取らずに、会場外の赤絨毯の入り口でスターの入場を待つプレスや大勢の一般の観客とともに、小雨の降る中をビデオで撮影する。周りをぐるりと大きな外国人に囲まれているので、小さなビデオカメラでスターを撮影するのは至難の技。精一杯伸び上がって手を上にかざして撮ろうとするけど、しばらくすると腕が疲れてきてしまう。
でもまぁ、なんとか審査委員長のシャーロット・ランプリングやマイケル・ウィンターボトムら何人かの入場を無事に撮ることができた。
そのまま野外に設置されている大画面モニターで授賞式の模様を眺める。オープニングと同じく、淡々と賞が発表されて受賞者が喜びのスピーチをしていく。それぞれの賞の詳細は日本での報道やベルリンの公式サイトをご覧いただくとして、主な賞だけを紹介すると主演男優賞がMoritz Bleibtreu(『The Elementary Particles』)、主演女優賞がSandra Huller(『Requiem』)、監督賞がマイケル・ウィンターボトムと共同監督のMat Whitecross(『The Road to Guantanamo』)、審査員特別賞が『En Soap』(Pernille Fischer Christensen)と『Offside』(ジャファル・パナヒ)、そして最高賞の金熊賞は『Grbavica』(Jasmila Zbanic)だた。僕はコンペ対象作品を5本しか観ていないので、これらの作品の中では『Offside』しか観ることが出来ていない。
作品の出来と性別はもちろん関係ないとは思っているが、客観的な事実からも『En Soap』や金熊賞の『Grbavica』など女性監督の活躍が目立った結果となったように思う。
時間通りにきっちりと授賞式は終わり、寒さの中、大画面モニターから離れて次の上映会場へと向かう。と、ある新聞記者の方から携帯電話に連絡があり「金熊賞を穫った作品のタイトルと監督の名前のカタカナ表記を知りたいのだけど、誰かセルビア人の知り合いはいないか」とのこと。もちろんいないので困ってしまい、他の日本から来ているプレスの方々と相談して統一した表記にする方がいいのでは、とだけ伝える。
報道するメディアごとに表記がばらばらだとややこしいですもんね。ちなみにカンヌなどでも「上映後には客席から○分間も続くスタンディングオベーションが……」という記事をよく見かけるが、記者会見の際にそれぞれの記者が集まって「じゃ、○分ということにしておきましょう」と統一見解を出している場面に遭遇したことがある。これも記事によってばらばらだと少し変ですもんね。
さぁ、日本での金熊賞の表記はどうなっているのだろうか。何回か司会者が読み上げるのを聞き取ろうとしたのだけど、確かに難しかった。
夜中の1:30過ぎにシネスターの出口で待ち構え、中川信夫『妖艶毒婦伝 人斬りお勝』
を鑑賞したお客さんを捕まえてコメント撮りを敢行。何人かには断られながらも、なんとか2人からもらうことに成功した。やった!
この模様は、先のクリストフさんのインタビューと併せてCSの時代劇専門チャンネルの「瓦版」という情報番組で放映される予定です。
ということで、嵐のように過ぎ去ったベルリン映画祭もひとまず終幕を迎えたのでした。明日はリピート上映があるので、見逃した作品を何本かキャッチしたり、そろそろお土産選びもしなければ。
2006 02 20 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 19, 2006
2月17日:ダンケシェーンしかわかりません
今日もなかなか面白い映画に出会えたが、中でもパノラマドキュメンタで上映されたグアテマラのChema Rodriguez監督の『The Railroad All-Stars』が痛快だった。
線路沿いに立ち並ぶ飾り窓の女性たちが、アマチュアのサッカーチーム『Railroad All-Stars』を結成する。初戦の対戦相手はなんと女子高生チーム(アイスデビルズという恐ろしい名前を持つ)。完敗こそするが、そこでのマスコミ取材で彼女たちは一躍メディアを賑わす有名人になる。無論それは風当たりが一層強くなることを意味している。
ひとりの女性でもあり母親の顔も持つ側面に迫りながら、練習を重ねる彼女たちの次成る相手はなんと地元の婦警のチーム!公私(?)ともに戦うことになった彼女たちは、お互いに相手の見知らぬ一面を見つけることになる。劣勢だったオールスターズの一人が試合終了直前に婦警に猛烈チャージでふっとばした瞬間には、満員の客席からどよめきと拍手が湧き起こった。イエローカードで済んだのが不思議なほどの、モーレツ。
次に必見の上映を控えていたため、なんと残り10分のところで劇場を出なくてはならなかったので、この物語の結末を僕は知らない。ただひたすら能天気に「それでも彼女たちは前向きに明るく強く生きていく」なんてことは到底口に出来ないほど、彼女たちが語る現実は悲惨だ。それでいても、試合を控えてだらだら練習しながら眩しげに笑う彼女たちの笑顔を信じたいと、そんなナイスゲームだった。
ここ5日間ほどはうまく時間割が組めていて、仕事の都合で「なんとしても観なければいけない映画」と「観たい映画」がバランスよく取れている上に、一日に5本ないしは6本というペースを守れている。映画祭マラソンのペースとしては悪くない。
ベルリン映画祭はただ単に上映の作品が多いからというだけでなく、タイムスケジュールの設定が絶妙で、このように一日に6,7本までぎっしりと詰め込むことも可能だ。ロッテルダム映画祭も同じく詰め込み可能。ところがカンヌ映画祭になると一日5本観れれば良い方で、ミーティングがあったりしてうまく組めないと3本か4本しか観れないこともある。シンガポール映画祭にいたっては、平日の上映は夕方からの2枠しかない。なので昼間は観光する以外にやることがなかったりする。ある意味、観光振興策としては悪くないんじゃないかとも思うけど。
ぎっしり詰め込めるということは、すなわち会場には上映開始ぎりぎりに駆け込むことになり、指定席制ではないこの映画祭では空いている座席を見つけることも難しい。だから一日の上映のうち2,3本ほどは階段や通路に座り込んで観る日々が続いている。これはなかなかツラい。英語字幕が見えにくくなるし、なにより腰にすごく負担がかかっている。帰国したら整体に行きたいなー。我ながら年寄りくさい発想だが、この仕事も体が資本ですから!
今日も順調に5本ペースを守っていたところ、ふと23:30からホテル近くのウラニアでコンペティション作品のクロード・シャブロル『L'IVRESSE DU POUVOIR』のリピート上映があることを発見!
夜遅くの開始時間が少し気になるけどやっぱり観たい。オフィスが閉まる直前に慌ただしくチケットを取って、Zooパラストの目の前にある中華料理屋その名も「揚子江」でチャーハンと春巻きを食べてさぁ観るぞ、と劇場のど真ん中の最高の席に深々と腰掛ける。上映開始。
……!
ドイツ語字幕だ……。非英語圏の映画祭では十分に注意が必要で、さすがに今年もこんな初歩的なミスはしていなかったのだけど、やはり5本も観てぼんやりしていたのか、それとも直前にチケットを取りに行ってよほど慌てていたのか、なんにせよあまりにも迂闊だった。
ベルリン映画祭では、ベルリナーレパラストなど、いくつかの会場では同時通訳を実施している上映もあるが、このウラニアでは残念ながらない。フランス語の映画をドイツ語で観てもさっぱり僕には分からないのだけど、いかんせん運が悪いことは重なるもので、階段にしか座れない上映もあれば、今回のように劇場の真ん中に座れた時に限ってこんな事態になる。さらにウラニアは映画館ではないからか、通路が両端にしかなくて前後の座席の高低差もあまりない(前の人の頭が邪魔、特に外国人は大きいから)ので、既に上映が始まっている満員の客席をエクスキューズミーと連発しながら15人ほどの客の膝を蹴りつつ前を通っていくしかない。
こんな時に僕が取る手段は「分からないなりに、諦め悪く頑張る」か「寝る」かのどちらかなのだが、さすがに23:30からの上映だったので諦めました。
ボンヤリと画面を追いつつ、読めもしないドイツ語字幕がやっぱり気になって、でもさっぱり分からず、イザベル・ユペールは綺麗だなぁとかしか考えられなかったのです。だから、この映画の感想は僕には聞かないで……。
結局、今日の経験から何を伝えたいのかと言うと、みなさんがベルリン映画祭やその他の映画祭に参加する機会があるならば、「あまり無理に詰め込まないでほどほどに休憩と観光をしましょう」ということと「上映を観る前には字幕の確認を忘れずに!」ということです。トホホ……。
2006 02 19 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 17, 2006
片付けられない女といい男
今日、試写から帰ってきたら、机の上に隙間ができてました。つまり、キレイになっていたということなんですが……。
「あっ、きっと部長から“机の上が汚い”っていわれて、編集長が片付けたんだ……」と察知する。
ごめんよ~、編集長~、世話の焼ける部下で……。
そんな何様(!)のKが最近楽しみにしているのが、東京フィルメックス・岡崎さんのベルリン映画祭レポート。
ホントに面白くて、孤軍奮闘ぶりが可笑しい。映画祭終了までレポートしてくれるので、今後の展開が楽しみ(←他人事。ごめんよ~岡崎さん。コメント撮り頑張って!)。
さて、先日の記事で、好きな俳優がいないっていいましたが、ウソです。
きっと『ナイト・オブ・ザ・スカイ』読者レポートを読まれた方はお分かりだと思いますが、実はブノワ・マジメルのファンです……。
彼のケツ顎、最新作でさらに磨きがかかってます。ファンの皆さん、要チェックですよ!
最近目をつけている俳優は、『ジャーヘッド』ルーカス・ブラックもそうですが、『アメリカ、家族のいる風景』のガブリエル・マンもいい顔しているなと思ってます。
つーか、何よりどっぷりハマっているのは、ロドリゴ・サントロですよ!『ビハインド・ザ・サン』の公開時期では、来日を期待されていたのですが結局流れたし……。早く来ないですかねぇ~。今のところTV作品が多く、日本公開が予定されている作品がないので、もう暫く我慢かな~。ファンの方はもうしばし、お待ちを……。
2006 02 17 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
『アメリカ、家族の風景』監督来日記者会見
10月25日/ウェンスティンホテル東京
「男性の皆さんに警告しておきます。プロポーズするのに30年も待たせてはいけません! 遅すぎます!」(by ヴィム・ヴェンダース)
第37回カンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝いた『パリ、テキサス』(1984)から20年、再びあのコンビネーションが実現した。監督のヴィム・ヴェンダースが「『パリ、テキサス』の仕事が完璧だったため、20年間、再び組むことに躊躇していた」というサム・シェパードの脚本で、しかもその時には果たせなかったシェパードを主演にした記念すべき作品。それが『アメリカ、家族の風景』(2月18日~シネスイッチ銀座ほか全国〈地方は順次〉)。今回、そのPRのためにヴェンダースが来日し、会見を開いた。
早速、今回、シェパードを主演にすることが出来た理由を聞いてみると、「あの時学んだ教訓を生かして、最初からは頼まなかったんだ。以前断られたのは、彼がジェシカ・ラングに恋焦がれて、僕の作品より彼女と共演する『女優フランシス』を選んだからなんだけど、まっ、私も同じ立場なら、やはりジェシカとの共演を選んだでしょう(笑)。でっ、今回は“主演をジャック・ニコルソンにしようと思う”って言ったんだ。そしたら“あいつは馬にも乗れないだろ!”とサムが言ったことで、サム決まったんですよ!」。
物語は、落ちぶれた俳優、ハワード(シェパード)が、突如、撮影を抜け出し、30年ぶりに母親(エヴァ・マリー・セント)に会いに行くところから始まる。突然の帰郷にも温かく迎えてくれた母親から、自分に息子がいることを知らされたハワードは、半信半疑のまま昔の恋人ドリーン(ラング)に会いにいく……。
劇中、特に異色な存在が、ティム・ロス演じる私立探偵サターだ。「アメリカの砂漠の中に迷い込んだイギリス人、という設定が面白いと思ったんだ。彼のお陰で不思議で不気味なバウンティ・ハンターになったと思うね」。
とはいえ、ワガママなところもあったようで……。「ハワードがお母さんに会うシーンで、ティムは短く登場する予定だったんだ。でも撮影中、彼はとても不満そうで、理由を聞いてみたら“世界中で最も敬愛する女優のエヴァ・マリー・セントと一緒に映画に出ているのに、まともなシーンが1つもないじゃないか!”と怒ったんですよ(笑)。それでサムに相談して、クッキーを御馳走してもらうシーンを作ったんだけど、映画には必要のないシーンでした(笑)」。
それだけかと思いきや、まだまだ出てくるティム話……。「最後の舞台になるモンタナ州での撮影中、またティムの機嫌が悪いんです。再び理由を聞いてみたら、今度は“ジェシカ・ラングと共演するのが長年の夢だったのに、彼女とのシーンが全くないじゃないか!”と怒ったんです。しょーがないからまたサムに頼んで、ジェシカがポテトの付け合わせを説明するシーンを追加したんだけど、これまた全く必要のないシーンだったね(笑)」。恐るべし、ティム・ロス……。
ヴェンダースは、この作品を最後に、1996年以降8年間住んでいたアメリカから故郷のドイツに戻ったのだそう。「アメリカで撮影することは世界を基準にすれば、近未来を撮影している、と言っていいでしょう。結果的に長く滞在し過ぎてしまったのは、この作品を撮るために5年も近く費やしてしまったからなんですが、その間に『ランド・オブ・プレンティ』も撮ったし、アメリカについては語り尽くしたという気持ちです。せっかく長年住んだアメリカですから、悪い形では別れたくなかったので、できるだけ美しい映画に収めたつもりです」。
映画のテーマについて「アメリカに限らず、世界的な現象ですが、父親を知らずに育つ若者が増えている。私自身は自分の父親を深く敬愛しているから、子供にとっての“父親”はもちろんですが、男にとっても、父親という役割を果たすことがいかに大切か、ということを伝えたいと思いました」と語ったヴェンダースは、最後に作品の重要な部分に引っかけて、「男性の皆さんに警告しておきます。プロポーズするのに30年も待たせてはいけません! 遅すぎます!」と付け足したし、世の男性たちにアピール。うーん……そりゃ、待たせすぎです!
2006 02 17 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2月16日:中川信夫がベルリンにやってきた!
ちょうどお昼の時間にぽっかり2時間あまり空いてしまったので、ポツダムプラッツからKW Institute for Contemporary Artまで足をのばしてみる。今年はForum Expandedと称して様々なシンポジウム、レクチャー、インスタレーションなどが上映と関連づけて行われている。
KW現代美術館もその中のひとつ。初めてSバーンに乗って、ポツダムから3駅離れたOranienburger Strabeで降りる。行ったことのない場所へ地図だけを頼りに歩くのは楽しさ半分、不安半分。とは言え、駅からすぐだったのでまったく迷わずに着いた。このあたりはポツダムプラッツや旧市街付近とも違って、人がたくさん住んでいそうな大きな古い建物に、ちらほらとアートショップなどが入っていて、時間がある時にゆっくり散策してみると面白そうだ。
KW現代美術館は、おそらくは元々は違った用途の建物を改装してそのまま利用しているのだろう。中庭を囲むようにしていくつもある入り口がそれぞれ展示室になっている。ここでアモス・ギタイの「NEWS FROM HOME/NEWS FROM HOUSE」のインスタレーションを観る。
ひとつの部屋の中にコンクリートブロックを積み上げて作った台の上にテレビモニターが置かれている。全部あわせて19台のモニターでは、ギタイの“家”シリーズのために25年かけて撮られてきたフッテージが絶え間なく映し出されている。19種類それぞれは20秒から2分半ほどの短い映像で、ただ1シーンを流しているものもあれば、編集で再生速度を極端に落としたり、ストップモーションを使ったりもしている。
長さがそれぞれ違うので、いつもどこかのモニターで物語が始まり、終わる。19種類の音が混じり合って轟々とうめくように響いていて、それぞれのモニターが家であり、人であるように見えてくる。
あまり観客はいなかったが、その分、ゆっくりと作品世界に浸ることができた。ひとつ上のフロアでは、ファルン・ファロッキら3人のインスタレーション(ラングの『イントレランス』を使った実験!)もあり、こちらもなかなか楽しめた。
KW現代美術館には、このベルリン映画祭との協同企画以外にも面白そうな展示が随所
にあったが、時間の関係から今回は残念ながらあきらめて戻らざるを得なかった。またゆっくりと観てみたいなぁ。
このForum Expandedの他にも、今年のフォーラム部門ではミッドナイトスクリーニングとして中川信夫監督の作品が特集上映されている。第6回東京フィルメックスでは12本を上映することが出来たが、その中から9本が連日、夜中の24時からシネスターで、そしてその翌日にリピート上映がデルフィで、都合9日間にわたって上映されている。東京フィルメックスでの上映がきっかけとなって、こうやって世界中に広まっていくのは本当に嬉しい。
この特集上映の最初を飾った「私刑(リンチ)」では、24時の上映でありながら250人の観客を集めており、上映後の観客の反応もなかなかのものだった。
今回、CS放送局の依頼でベルリン映画祭での中川信夫特集の模様も報告することになっている。撮ることに関しては全くの素人なので、ちゃんとした映像が撮れるかどうか甚だ不安だけど引き受けることにした。その中で「上映後の観客のコメントを撮る」というなかなかの難題があって、今日初めて意を決して挑戦してみたのだが……。
上映は代表作『東海道四谷怪談』。14時からのデルフィでの上映だったので、なんだか白昼堂々にベルリンで四谷怪談、と不思議な感覚に襲われながら大スクリーンで堪能した。伊右衛門がお岩に毒を盛って殺した後に、化けて出たお岩の亡霊に悩まされてバッサバッサと身内を間違って斬ってしまう場面では予期せぬ爆笑がわき起こった。そうか、外国人にはこれがウケるのか……。
上映後のインタビューはドイツ人、アメリカ人、スペイン人と3人からコメントを撮ることに成功!ほっとしながら撮った映像を確認すると……なんとマイクの調子が悪くて音が入っていない!!!!
すごく熱心に中川信夫について語っている外国人の映像(ただし無音)を観ながら呆然とするのみ……。
しかしめげてばかりいられないので、このまま勢いでやっちゃえ、と本日24時からのシネスターでの『地獄』の上映にも参戦する。こちらも至る所で笑いが起こり(まぁこの作品はさもありなん)、上々の反応で上映が終了。
さぁ突撃インタビューだと意気込んで、出て来るお客を捕まえようとするが「バスに乗らなくちゃいけないから」とか「ちょっと疲れと眠気であまり考えられないから」とか「友達が待ってるから」とかみんな去っていってしまった。
夜中の2時だもんな、仕方ないな、自分が逆の立場だったら嫌だもんな、とか諦めつつ最後まで残ってたおじさんにも聞いてみたところ「協力してあげたいけど、好きな作品もありながら、気に入ってない作品もあってシニカルになってしまうから遠慮したい」と断られる。
このおじさん、聞いてみればこの特集の24時からの上映を毎日観に来ているだけでなく、昨年のヴェネチアでの上映も観に来ていたらしい。『私刑(リンチ)』と『地獄』が彼のベストで、『私刑(リンチ)』には映画のジャンルの全てが詰め込まれているだとか、『東海道四谷怪談』で出て来る様々なメタファ、特に赤い布での血の表現が素晴らしいだとか、その反面『妖艶六死美人』のような頼まれ仕事のような作品は感心しないだとか(しかしこれには「どんなジャンルでも職人としての才能を発揮できる」中川信夫の魅力を説いたが)、そこから話が脱線してなぜか伊藤大輔の話になったりだとか、「なんだ、すごく中川信夫の映画が好きじゃないか!」と思い、帰り際にしつこく今の話を撮らせてよ、とおねだりしてみたけどダメでした……残念。ケチ~。
やっぱり昼の上映の後の方がみんな協力してくれそうだなぁ。果たして映画祭の終了までに無事にコメントが集められるのだろうか?!
txt by東京フィルメックス・岡崎 匡
岡崎さんのご挨拶はコチラ
2006 02 17 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 16, 2006
2月15日:星取り表と出会い系シャトルバス
普段は週刊のSCREENやVARIETYなどの映画業界誌も、ベルリンやカンヌといった映画祭の期間中は毎日発行されていて、会場の至る所で無料で手に取ることができる。
作品評、監督や俳優へのインタビューのほか、マーケット情報(どこの会社がいくらでどの映画を買ったか、など)や新作の企画が発表されたりと目まぐるしく変わる映画祭のナマの情報がぎっしりと詰まっている。上映が始まる前の待ち時間などにざっと目を通したりするのだけど、コンペティション部門の星取表はやはりみんな注目していて話題となりやすい。
カンヌではVARIETYや地元の新聞も星取りをやっているけど、ベルリンではSCREENだけが載せているようだ。
SCREENの場合は、各国の新聞や映画雑誌から9人がコンペティション部門の作品を観て、★★★★(EXCELLENT)、★★★(GOOD)、★★(AVELEGE)、★(POOR)、×(BAD)の5段階で評価する。もちろん、この星取りが実際の賞レースと直結するわけではないけど(審査員は別なので)、ついつい見ちゃいます。
2/15現在、対象の19作品のうち11作品に★がついていてロバート・アルトマンの「APrairie Home Companion」が平均点2.89、マイケル・ウィンターボトムの「The Road to Guantanamo」が平均点で3.13と実績のある監督二人が競っている。
個人的にはみんなが星を3つつけている作品よりも、星を4つつけている人がたくさんいる割には星ひとつとか×がついていて結局平均では2点そこそこにしかならない作品の方が「この映画は何かすごいことが起こっているんじゃないか?」と期待してしまう。
今年のラインナップでそんな感じで評価が割れている映画は、今のところまだ出てきていないようだ。
肝心の赤絨毯をスターが歩くところをまだレポート出来ていないですね。楽しみに待っている方がいらっしゃるならごめんなさい。他の部門を観てまわることに忙しくてコンペはまだ3本しか観れていない……しかもプレス試写とかリピート上映なので赤絨毯のチャンスにも恵まれず。そのうち報告できるかと思いますので、もうしばらくお待ちを。
アルトマンの新作はある一夜の劇場の楽屋で繰り広げられる、いわゆるバックステージ物。今までのシニカルさを控え目にしてアルトマンが優しくなった!(年のせいか?)というのがもっぱらの評判。確かに最後は幸せな気持ちでみんなが拍手を贈りたくなる、そんな作品だった。ただ、アルトマンではいつものことだけどセリフの量が尋常ではなく、観客の笑いについていけなくなって悔しい思いもしたり。うーん、公開されたらもう一度観に行くぞ!
今日は11時の上映から始めた割には6本も観れたので、なかなか効率の良い一日だったようだ。ベルリン映画祭の会場は、市内各所に分かれているのだけど、特に集中しているのがポツダム広場を中心に新しく開発されたピカピカの複合施設一帯と、Zoo駅を中心とした趣きのある映画館が集まっている旧市街の2カ所。
この2カ所の間はUバーン(地下鉄)で6駅ほど、時間にして10分余り離れているので駅までの移動や待ち時間も含めるとなかなか無視できないタイムロスになってしまう。なので、一日の鑑賞スケジュールを決める際には、出来るだけ移動回数が少なくなるようにまとめて観るプログラミングをしている。それでも上映開始時間がずれてしまったりQ&Aが押したりして、映画館の間を走り回ることにはなるけれど……だから雪や雨の日はとても危険、そして女性はヒールのある靴を履かずにスニーカーをおすすめします。
ポツダムプラッツには、赤絨毯のメイン会場「ベルリナーレパラスト」の他、ソニーセンターの中にあるシネコン「シネスター」、隣接するフィルムミュージアムの地下にある「アルセナール」、シネコンの「シネマックス」があり、どの劇場も新しくキレイだ。この他にも前述のハイアットホテルや映画祭の各部門のオフィス、EFMの会場があったりして、主要な機能はこちらに集中している。
一方、僕たちが宿泊しているホテルは旧市街にあり、こちらは前にも触れた「ツォーパラスト」のほか、重厚な雰囲気の「デルフィ」や「フィルムパラスト」、昨年から使用できなくなったロイヤルパラストに替わる「ウラニア」など、シネコンではなく古いタイプの映画館が多い。
この他にもベルリン市内の少し離れた場所にある「バビロン」や「インターナショナル」などがあるが、これらは往復のタイムロスが惜しくてまだ足を運んだことがない。その土地のいろいろな映画館を観てまわることも映画祭の楽しみのひとつだ。
旧市街とポツダムプラッツの間の移動手段は主に地下鉄(深夜も運行している!)だけど、映画祭期間中にはオフィシャル・カーのフォルクスワーゲンによるシャトルバスも随時
運行している。これがとても便利で、各ホテルを結ぶルートや各劇場を結ぶルートを走る車が分けられており、うまく使いこなせば地下鉄よりも早く移動できる場合が多い。
このシャトルバスは、乗り合いなので他のパスホルダーと一緒に乗り込むことになるが、これも面白い時間を過ごす場合もある。まるでラブワゴンのようだ。みんな上映で疲れきっているのか、それとも映画が退屈だったのか、ずっと黙りこくっている車内もあれば、初対面とは思えない盛り上がりを一瞬のうちに見せる時もある。大抵はどの映画が面白かっただとかベルリン関係の話をするのだけど、時々「どこから来たのか」「何の仕事をしているのか」とか話が広がり出すことがある。
今年は日本オタクのアメリカ人につかまって、延々と(映画ではなく)日本の話をされた挙げ句、「吉祥寺に美味しいそば屋があったが、今でもあるのか」と聞かれたりもした。そんなピンポイントで質問されても行ったことないしなぁ……。
とにかく、そのアメリカ人のせいで、いま無性に蕎麦が食べたくなっています。
txt by東京フィルメックス・岡崎 匡
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Feb 15, 2006
2月14日:音楽ドキュメンタリーの衝撃とテディベア賞
今日は5本を観ることが出来た上に、ミーティングもあったり、でもちゃんと昼も夜もご飯を食べることができたのでなんだか充実した一日だったように思える。
まぁ、別に5本でなくてもただ1本の大傑作に出会えれば、それで一日は充実するのだろうけど。
昨日あたりからマーケットの人影が少しずつ減っているようだ。16日までなので、そろそろ商談がまとまって帰り支度を始める会社も出てくる頃だ。
昨日、たまたまあるブースで出会った日本の配給会社の人と、どの映画が面白かったかとか雑談をしたのだけど、「ようやく終わって帰れるのが嬉しい」と帰国を指折り数えていた。ビジネスは想像のつかない疲労とストレスとの戦いのようだ。
ミシェル・ゴンドリーのドキュメンタリー『Dave Chappelle's Block Party』を観る。
このDave Chappelleというミュージシャンを知らなかったのだけど、映画の中に出てくる彼はとてもユーモラスで一瞬にして虜になった。映画は2004年の9月にブルックリンで開かれた、路上でのBlock Partyを中心として、その3日前と1日前のDaveに迫ったドキュメンタリー作品だ。
とにかく始まってから終わるまでの106分間ずっとゴキゲンな映画で、観ている人はみなウルトラ・ハッピー。ライブ・パフォーマンスが最高なのはもちろん、Daveの発言がいちいちおかしくてお腹を抱えて笑ってしまった。ステージ上でパフォーマンスを繰り広げるミュージシャン達もなかなかのクセ者揃いだ。Daveが観客席からステージに上げた素人のお客さんとの掛け合いは、良質のTVのコメディ・ショウを見せられているような、そんな可笑みに溢れている。セリフ(というか口数)の多い映画なので、日本語字幕がついた状態でもう一度、観てみたいな。
この『Dave Chappelle's Block Party』はパノラマ部門の中でも“Panorama Dokumente”というカテゴリーで上映されている。ここからもう1本、イスラエルのTomer Heymann監督の『Paper Dolls』も音楽ドキュメンタリーの傑作だった。イスラエルに滞在するフィリピーノたちが主人公なのだけど、彼ら(彼女たち)は昼は老人介護のヘルパーの仕事に就き、夜はドラッグ・クイーンのパフォーマンス・グループ“Paper Dolls”へと変身する!
“Paper Doll”とはフィリピンの子どもの遊びの一種。彼女たちの言葉を借りるならば「紙を人の形に切り抜いてみて。それは立派な人形だけど、ただの紙よ」。自らをそれに似せるように、彼女たちはドラッグ・クイーンとしての派手なメイクとコスチュームの合間に、切り裂いた新聞紙で作られたドレスでもステージに立つ。
彼女たちの日常に迫ったカメラがとても素晴らしい。イスラエル国内でのフィリピーノ、さらにその中のゲイ・コミュニティ。二重の意味での生き難さをステージ上のパフォーマンスで発散させる。“Paper Dolls”の一人一人へのインタビューから一転、メンバーの違法滞在による強制送還、「理解を示してくれていたはず」のイスラエル老人による突然の解雇、成功へのステップとなるはずだったビッグ・パーティーでの違和感……彼女たちはイスラエルを去ることになるが、その後にも新しい人生が待っている。
特に惹き付けられたのは彼女たちのパフォーマンスだった。ちょっとお世辞にも美人とは言えない彼女たちのメイク、でもステージ上での歌はとてもうまくて、実は上映から数日たった今でも頭から離れず、ふとした瞬間に“Paper Dolls”のメインテーマを口ずさんでいる。
音楽とドキュメンタリーの親和性は今さら僕が言うまでもないことだけど、改めてその力を思い知ったような2本だった。このパノラマ・ドキュメンタリーでは、この他にもマシュー・バーニーが昨年来日して金沢で滞在した時のドキュメンタリー『Matthew Barney:No Restrant』(Alison Chernick監督)も上映されており、これも観るつもりでチケットを取っていたが急なミーティングで予定がズレてしまったので諦めざるを得なかった。それにしても、なかなか見応えのあるラインナップのように思える。
『Paper Dolls』にとどまらず、毎年パノラマ部門ではいわゆる同性愛(ゲイ、レズビアン、ドラッグ・クイーン、クイアーなど含む)をテーマにした作品が、フィクション、ドキュメンタリーを問わず数多く上映されている。
またベルリン映画祭で上映された作品の中から、それらの作品を対象に国際審査員によって「テディベア賞」が授与される。今年はそのテディベア賞が始まって20年という節目の年でもあり、“Teddy Twenty Tribute”と題されて過去のテディ賞受賞作品が特集上映されており、こちらもたくさんの観客を集めているようだ。ペドロ・アルモドヴァル、フランソワ・オゾン、ガス・ヴァン・サントやデレク・ジャーマンなど錚々たる顔ぶれが並び、体が足りずに観れないことが歯がゆい。
実際のところ、いくつ体を用意すればベルリン映画祭の作品を全部観ることができるのだろう。
txt by東京フィルメックス・岡崎 匡
2006 02 15 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 14, 2006
2月13日:生き抜くために
この長い戦いを生き抜くためにはホテルでの朝食が重要だ。1本でも多くの映画を観るために、1日のスケジュールはぎっしり埋められているので、上映と次の上映の間は1時間も空いていないことが多く、その短い時間に会場を移動したりチケットを取ったり、いろいろやっているとあっという間に上映が始まってしまう。だから、劇場や街のスタンドでサンドイッチを買って口に放り込んで済ませてしまうことがほとんどだ。
サンドイッチを買えるならまだいい方で、実際にはそれすら出来ずに空腹を抱えながら上映を観ていることもしばしばある。1本くらい映画を観ずにゆっくりご飯を食べればいいのに、と我ながら思うが、見逃す方がよっぽど恐ろしい。全く強欲だ。
映画に集中しているほど、夕方まで食べていないことに気付かないことも多い。あれ?そういえば昼飯を食べてなかったな……と気付いたが最後、さっきまでは気にならなかった空腹と戦うことになる。だから、ホテルの朝食は重要なのだ。詰め込めるだけ詰め込まなくてはいけない。それが映画祭という戦いの場での鉄則だ。食べられる時に食べておく。そして寝ることが出来る時に寝ておく。
メイン会場が集中しているポツダムプラッツには、アルカーデンというその名の通りアーケードがあって、そこには本屋も郵便局も服屋も携帯電話屋もお土産屋ももちろん、食料品店やレストラン、カフェもあって、映画館を渡り歩く人々のひとときの憩いの場でもある。どこの国の映画祭でも中華のファーストフードは便利で、このアルカーデンの中にも入っているのでちょくちょく利用している。入り口に出店を出しているサンドイッチ屋もよく使っていて、なんだか写真ではパッとしないけど意外とうまい。
またアルカーデンの中にはチケット売り場もあって、一般の観客が朝早くから夜遅くまで途切れることなくいつも並んでおり、貼り出された「SOLD OUT」の印にため息をついたりしている。ベルリンはいわゆる業界の人間だけでなく一般の観客も参加できる映画祭なので、旅行をかねて立ち寄ってみるのもいいかも知れない。
アモス・ギタイの新たな挑戦
東京フィルメックスでは常連(第1回から第6回まで毎年上映!)となっているアモス・ギタイの最新作がフォーラム部門で上映された。「NEWS FROM HOME/NEWS FROM HOUSE」とタイトルされたこの作品は、彼の出発点でもありライフワークでもある“家”シリーズのひとつとして位置づけられる。25年前に発表された作品に端を発したこの一連の作品は、世界中で上映されるとともに彼の名を高めることになったが、最新作はこれまでの作品に登場した人々や場所を再び訪れる“記憶の物語”だ。既に変わってしまったこと、変わらず残るもの、時には過去の作品のフッテージも挿入された作品は、25年という時の流れを強く意識させる。彼が残してきた足跡の大きさ。明らかにこれまでのギタイの作品の集大成でありながら、その反面、彼のセンチメンタルな側面も新たに垣間見えたような気がする。
今回の「NEWS FROM HOME/NEWS FROM HOUSE」は単なる作品の上映にとどまらず、フォーラム部門を挙げての特集となった。KW財団によるサポートを受けて、別会場でのイベントやアルセナールでのシンポジウムが行われたほか、映画祭の後も彼のレトロスペクティブが予定されている。シンポジウムにはカイエ・デュ・シネマのジャン=ミシェル・フロドンらが参加して、熱心な観客とのやりとりも含めてとても興味深い話が飛び出した。
この大きな特集でアモス・ギタイという人物に触れて、改めて彼の巨匠たる所以に気付かされた。イスラエルでは、彼は戦い続けなければ生き抜く事ができないのだ。
今日は、上記のシンポジウムの他に映画を5本観ることができたけど、なかなか見応えのある作品にも出会えて、満足のいく眠りにつけそうだ。
txt by東京フィルメックス・岡崎 匡
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Feb 13, 2006
2月11日、 12日:少しバテたり
マラソンのように続く映画祭では、どこで休養を取るかが勝負の分かれ目。もちろんスタートからゴールまで全力で走り続けられる体力があれば、それに越したことはないけれど!
土曜日は映画を3本観たところで急にパワーダウン。こりゃいかんと思って作戦を変更してホテルへすぐに戻り、早々とベッドに潜り込んだのでした。そんなわけでレポートを一日お休みしてしまったのです。編集部のKさん、すみません(ガッ、ガンバレ、岡崎さん!by K)。
夜中に胃痛が急に襲ってきた時には「いよいよこちらにも攻めてきたか!」と青ざめたけど、寝る前に日本から持ってきた風邪薬を飲んだからか、それともただたっぷりと寝たからか、起きた時にはすっかり元気になっていて安心する。
しかし、無理と焦りは禁物。まだ4日目、映画祭の1/3がようやく終わる頃で、これから中盤戦にさしかかるということを考えれば、ここでバテるわけにはいかない。日曜日は比較的緩やかなスケジュールで動くことに決めた。編集のKさんから“観た映画についても教えてください!”とリクエストがあったので、今日までに観た映画からとりあえず2本について書きます。
インドの『Parineeta』はいわゆるボリウッド(歌って踊っての)映画でフォーラム部門での上映。2年前のフォーラムでも「明日が来なくても」(Tomorrow never come:第5回東京フィルメックスで上映)というボリウッドが上映されて大盛り上がりだったけど、この『Parineet』も観客におおいにウケていた。
物語は、事故で家族を喪った女の子が、貰われてきた家の隣に住む金持ちの息子と幼馴染みとして育つうちにいつしか愛が芽生え、しかしお決まりの誤解が生じたところにロンドン留学から帰ってきたカッコイイ(とされる)義理のお兄さんが割って入り二転三転、自分がフラれたと思い込んだ金持ち息子が失意のうちに望まぬ結婚式を挙げようとしたその時に驚きの真実を知ることになり……と筋だけを聞くとなんだそりゃって感じですが、昼ドラと冬ソナをぎゅっと濃縮したようなこの展開に、ここぞと言う時に歌と踊りが入るのです。せつなさと馬鹿馬鹿しさが絶妙にブレンドされたこの味わいは、ハマるとクセになります、きっと。
ベルリンにはキンダーフィルム部門(児童映画部門)があり、この部門にも国際審査員がいて賞を決めるほか、子どもたち自身が審査員を務める子ども審査員もある。またキンダー部門の中には14plus(対象年齢14歳以上)と呼ばれる部門もあり、過去には岩井俊二監督の『花とアリス』や、第5回東京フィルメックスで審査員特別賞を受賞した『亀も空を飛ぶ』などが上映されており、なかなか見応えがあるラインナップだ。今朝は日曜の朝、ということもあり会場となったZoo Palastは親子連れで満員の熱気、なによりも普通の映画館とは違って喧しいことこのうえなし。しかし、不思議なもので上映が始まるとみな、ピタリと静かになる。
映画は「Het Paad van Sinterklaas」、オランダに移住して来た中華料理店を営む中国人一家の少女ウィンキーの視点から描いた物語。どうしても本物の馬が欲しいウィンキーが、サンタクロース(聖ニコラス)からプレゼントを貰おうと繰り広げるドタバタが微笑ましい。親からも先生からも、そして聖ニコラスからもダメ出しを食らったウィンキーに奇跡が起こり、馬を手に入れて誇らしげに闊歩する様には場内のちびっ子からもやんやの喝采がわき起こった。ロッタちゃんのように、このウィンキーも日本で人気者になれると思うんだけどなぁ。
キンダー部門はドイツ語吹き替えがあるので、この作品の場合だとオランダ語と中国語が飛び交う上にドイツ語での生吹き替えが入り、下には英語字幕がつけられている。この次の上映は、どうやらあのとんがり帽子と手に持つコーヒーミルをみる限り、大どろぼうホッツェンプロッツだ! 後ろ髪をひかれつつ後にするのでした。
txt by東京フィルメックス・岡崎 匡
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Feb 11, 2006
2月10日:EFM
どの映画祭に参加した時も同じことなのだけど、前の晩に「明日は何を観よう」と上映スケジュールとにらめっこして時間割を考えたり、もしくはその日の朝に「今日はこれを観るぞ!」と意気込んでいる時が一番幸せな時間でもあり、また苦しみの時間でもある。幸せの方はもちろんこれから出会う映画への期待。その反面、ひとつの映画を選ぶということは、同じ時間帯に上映している別の作品を諦める、ということでもある。ベルリンのような大きな映画祭であればなおさら、たくさんの会場で一斉に上映されているため、必然的に見逃す映画の数も多くなる。その上映を見逃せばもう二度と観る機会がない映画かも知れず、そのことを考えると狂おしいばかり、しかしこれは贅沢すぎる病気なのかも。
朝一番にフォーラム部門のオフィスを訪れてゲスト・キットをもらう。この中のIDパスを使って映画祭の作品を観て回ることになる。毎朝、当日と翌日の上映がバーコードで一覧になった紙を手に入れて、これを読み取って発券してもらう。午後には翌日のチケットまでSOLD OUTになってしまうので、午前中に争奪戦が繰り広げれられるのだ。
ベルリン映画祭には、EFM(ヨーロピアン・フィルム・マーケット)が併設されている。通常、マーケットは映画の売り手(セラー)と買い手(バイヤー)が商談をするための場で、そのためにマーケット試写も行われている。ということは、いわゆる映画祭公式上映作品に加えて、マーケット用の映画もベルリン映画祭では上映されている訳で、すなわち幸せも苦しみもさらに倍増(!)するのです。
私たちのような映画祭は映画の権利を買う訳ではないけれど、それぞれの映画祭で上映したい作品を集めるためにマーケットにも足を運ばなければいけない。出展している売り手側も、映画祭での上映がその国での配給のきっかけとなることを願って、売り込みをかけてくる。いわばお見合いの場、それがマーケット。
今年から新しく会場を移したEFMに向かう。昨年までの会場は、幕張メッセというか、コンベンションセンターのような味気ない場所だったけれど、今年会場になった建物はいかにもなヨーロッパの古い立派な建物で、夕べの雪が降り積もった中に浮かぶ姿はリッチな雰囲気が漂う。
この建物の中ではまさに今、映画の売買をめぐる応酬がやりとりされていて、僕が目にしたことのないような金額が動いているのだ。
建物の内部は、中央の広間をぐるりと取り囲む回廊が細かく区切られて、その一つ一つがブースになっている。ここでの僕の仕事は、関係のあるブースを挨拶回りすること。東京フィルメックスでの上映作品はアジア映画が多いので、おのずと対象となるブースも限られてくる。まるでウィンドウショッピングを楽しむかのような感覚で、それぞれの国(会社)を回って行くのです。「どれどれ、イキのいい映画は入荷してますか?」と、スタッフに最新の映画について情報やEFMでの試写の予定を聞き、作品の詳細が記されたフライヤーをもらい、代わりにこちらからは今年の開催概要や過去の記録をまとめた資料と昨年のカタログを渡して、何かいい作品があればせひ応募してくれ、と選挙演説さながらに「フィルメックス、フィルメックス」と連呼して回っていく。
ひととおり挨拶回りを終えた頃には、カバンの中にはいろいろなブースから集めた映画のフライヤーでいっぱい。日本でいう“映画館を巡ってチラシを集める”感覚に似ている。ただチラシとは違って紙が厚くて大きいので重いのなんの。映画祭の公式カタログ各種(ベルリンほど大きくなるとカタログは数冊にもなるのです!)も一緒に入ったカバンを持っていると肩が抜けそうになる。この紙の束に加えて、デジタルビデオカメラやフィルメックスの資料が入ったカバンも持ち歩いているので、やたら荷物を抱えた姿は秋葉原のA-BOYそのもの! まぁオタクという点では似たものか……。
結局、マーケット試写を含めて今日は観ることの出来た映画は3本。これはかなり少ない。マーケット巡りに時間をかけたことや、同僚が飛行機に乗る前から胃炎でダウンしていて、その様子を見にホテルへ途中で戻ったり、久しぶりのベルリンで道に迷ったり地下鉄の駅を(うっかり)間違って降りたりして忙しかったからです。
朝7:30に起きて最後の『私刑(リンチ)』の上映が終わったのは夜中の1時40分、それから地下鉄でホテルまで戻ってシャワーを浴びたあと、この原稿を書いている今は3時30分。なかなかハードな一日だったけど、今日に限らず映画祭が終わるまではこんな日々なのです。
このレポートと同じく焦らずボチボチやっていこうとは思うけど、明日はたくさん映画を観たいなぁ!
2006 02 11 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 10, 2006
2月9日:いよいよベルリン上陸
やたら多すぎる手荷物を抱えて搭乗ゲートに辿り着いたところ、松竹の国際部の方から声をかけられる。そこには三池崇史監督をはじめとする『46億年の恋』チームが!
三池監督最新作の『46億年の恋』はパノラマ部門で上映される。主演に松田龍平と安藤政信を迎えて、その他の脇を固める俳優陣も実力派がズラリ。内容の詳細は後日に譲るとして、今回の上映の中でも反応が楽しみな作品だ。
これまで三池監督の作品は『牛頭』がカンヌ映画祭の監督週間、『妖怪大戦争』がヴェネチア映画祭で上映されたりと、国際映画祭の舞台では絶えず注目を浴びているのが、ベルリン映画祭はこれが初めての参加となる。これはベルリンの直前となるロッテルダム映画祭で三池監督作品が特集上映されたりして、そちらとの関係が深いことも一因ではないだろうか。なんにせよ、満を持してのベルリン登場。
長時間のフライトを終えて、テーゲル空港に到着。なかなか出てこないスーツケースを待ち「もしかしていきなりロストバゲージ?!」と思った矢先、コンベアに運ばれてきた姿にほっと安心したのもつかの間、よくよくみたら角の部分から大破!まさかこんなゴツいトランクが壊れるとは……恐るべし、スカンジ○ビア航空。
ゲートを出たところで、映画祭の事務局からスタッフが出迎えに来てくれていた。ベルリン映画祭は、こういった点がとても行き届いていると感心する。映画祭のスポンサーであるフォルクスワーゲンに乗り込み、宿泊先のホテルへと走らせる。チラつく雪は雨とほとんど見分けがつかない。飛行機の到着が遅れたこともあり、ホテルでチェックインを済ませた頃には既にこの日の上映には全て間に合わなくなっていた。
今日はゆっくりホテルのテレビでオープニングセレモニーを観ることにする。これも映画祭のスポンサーであるZDFが20時から生中継で放映している。先ほどのVWといい、こういったスポンサーによるバックアップが映画祭を陰に日向に支えている。
セレモニーの中継はドイツ語なので、話している内容はほとんど分からない。ベルリン映画祭のディレクターであるディーター・コスリッツ氏も登壇。彼は良い意味でお祭り男のようなキャラクターをしており、舞台上でもジョークを連発しておどけてみせる。お役所的にということではなく、綿密に計算されたショーが目の前で淡々と進行していく。そして放映時間の終了にあわせてセレモニーもぴたりと終わる。お見事。
夜の街へ買い物がてら散歩に出かける。雪はだんだん大きく、みぞれのような状態になってきた。ホテルから近くのZoo Palast(ツォーパラスト)の前を通る。読んで字のごとく、動物園のところにある円形劇場だ。ここは主にキンダー部門(児童映画部門)のメイン会場となっている。Zoo駅のそばにあるスーパーマーケットで食料などを買い込み、ホテルへ戻る。
さぁ、明日からサバイバル開始だ。最後まで生き残るぞ!
東京フィルメックス・岡崎 匡
2006 02 10 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
まずは、ご挨拶を……。
2年ぶりに降り立ったテーゲル空港は、細かな雪と雨が混じり、道の端には少し前から残っていたのであろう雪が硬くなっていました。ピリリと締まるような寒さで吐く息の白さは東京のそれよりも濃いような気もします。何よりも今、この街に数百本のフィルムが集まり、それを観るために数十万人の人がこれから訪れるのだと考えるとワクワクしてきます。
……っと、ここで自己紹介を! 毎年11月に開催されている国際映画祭“東京フィルメックス”の事務局で広報を担当している岡崎です。以後、お見知りおきを。
第56回ベルリン映画祭に参加するにあたって、ぜひ現地の雰囲気を皆さんに少しでも伝えられることができたら、とこの貴重な場をお借りすることになりました。願わくば、これからの数日間、お付き合いのほどを。
最初に言い訳めいたことを述べるなら、他のプレスの方々と違ってこのような場で書き慣れていないこと、また通常の映画祭事務局のスタッフとしての業務をこなしながらのレポートとなるため、少し偏った内容になるかも知れませんが、それもまた、ひとつ、違った視点から映画祭の魅力をお伝えできれば、と見苦しくブツブツと口の中で繰り返しています。
編集部の方からは「気楽にどうぞ」と優しい言葉をいただいたので(いやぁ~、そんなぁ。byK)、あまり気負わずにベルリン映画祭の雰囲気をお伝えしたいと思います(お願いしま~すbyK)。映画祭って楽しいんだ!と思っていただければ、そして東京フィルメックスにも興味を持っていただければ嬉しい限りです。どんなレポートになるか、今の時点では皆目見当がつきませんが、ご意見&ご感想もぜひ下さい!
僕自身、ベルリン映画祭への参加は2004年の第54回以来、2回目となります。前回は良くも悪くも何も分からないままに只ひたすら映画を鑑賞する日々で、映画祭のシステムに慣れた頃には終わってしまい、あっと言う間の滞在でした。もちろん、今回も怒濤のスケジュール(映画祭に参加していると本当に時が短く感じる)には変わりありませんが、前回よりも会場の位置関係やパスの手続きなどに慣れている分、もっといろいろなことを観てきたいと思います。全ては勉強!(えぇ、そうですよ!byK)
ベルリンは三大映画祭と呼ばれるうちのひとつで……というような説明は不要でしょう。今年の概要や上映作品については、ベルリン映画祭の公式サイトや、東京フィルメックスのサイトにアップしている「世界の映画祭だより」の記事を見てください。
ちなみに、この「世界の映画祭だより」は不定期ながらその名の通り、事務局のスタッフが参加した映画祭について報告している素晴らしい企画なので、ぜひ他の映画祭の記事もどうぞ(と、ちゃっかり宣伝)。
今年はプログラム上には、ここ数年と比較しての劇的な変化は見当たらず、ヨーロピアンフィルムマーケット(EFM)の会場が変わって規模が大きくなったことが一番の変化でしょうか。とは言うものの、実際のところ上映作品を観ない限りは「変わったor変わってない」の判断が下せるハズもなく……。
滞在を予定している期間は2/9-2/20まで。ということは、受賞結果が発表される最終日まで参加できるのです!金熊賞をどの作品が獲得するのか……どうぞ最後までお付き合いください。
東京フィルメックス 岡崎 匡
2006 02 10 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
トリノもいいけどベルリンもね!
2月9日から19日まで開催されるベリルン国際映画祭は、今年で56回目。日本映画はコンペティション部門に出品されなかったものの、パノラマ部門で上映されるSABU監督『疾走』やフォーラム部門の船橋淳監督『ビッグ・リバー』などが上映される。さらには昨年の東京フィルメックスで特集上映した中川信夫監督の作品が上映と、日本映画が注目されることは間違いないはず!
今回、映画祭スタッフとして、東京フィルムメックスの岡崎匡さんが現地に飛ぶということを聞きつけたパウゼでは、現地レポートをお願いすることに。記者という視点でなく、映画祭スタッフの視点でこのベルリン映画祭をお届けします!お楽しみに!
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Feb 09, 2006
『PROMISE』スタッフ&キャスト来日記者会見
1月25日/グランドハイアット東京
「我々が集結させた力を世界にアピールすることができたと思う」(by チェン・カイコー)
『さらば、わが愛/覇王別姫』『始皇帝暗殺』の名匠チェン・カイコーがアジアの力を集結させた最新作『PROMISE』(2月11日~サロンパス ルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系)。このPRのため、チェン・カイコー、製作と“満神”役を兼ねたチェン・ホン、そして日本から真田広之、韓国からチャン・ドンゴンが出席し、記者会見を開いた。
「最初から韓国や日本の俳優を起用し、まさにアジアを圧倒する映画を創ろうと思っていました。私は彼らの演技ではなくて、彼らが“何も知らない環境に置かれた時、どのような気持ちを持って仕事をするのか?”ということに関心がありました」とカイコー。そのコラボレーションは功を奏し、ご覧の通り素晴らしい出来に。特に注意したことは「演技するために良い環境に与える」ことだったそう。
そんな異国の地での撮影に臨んだ2人は、将軍・光明(真田)とその奴隷・昆崙(ドンゴン)という主従関係の役。慣れない環境で呼吸が合うのか不安だったのではないだろうか? 「お互い中国語を学ばなければいけない者同士というのが、友情を育む手助けになったと思います」(真田)「それに、家を離れ他国に滞在し、同じ苦労を味わって生活をしていたこともあったと思います。だからあえて呼吸を合わせようと努力しなくても自然に心を通わせることができました」(ドンゴン)。
撮影中は「2人でキャッチボールをして遊んだ」とか。そんな2人、会見中に“もし2人が同時に同じ人を好きになったら?”という質問が出ると、「ドンちゃんなら譲ります(笑)」(真田)「ありがたく頂戴します!」(ドンゴン)「やっぱ勝負しよ!」(真田)と、ジョークを言い合う仲の良い一面を見せた。
「私たちはアーティストとして、アジアでどのような文化環境を作ることができるのか、という実験を行った気がします。そして我々が集結させた力を世界にアピールすることができたと思う」と作品をPRしたカイコー。アジアの人気俳優たちが集結したこの作品、アジア好きなら観逃せないでしょう!
2006 02 09 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 07, 2006
『志村けんのバカ殿様DVD-BOX』DVD発売記念イベント
1月29日/山野楽器 銀座本店
「綺麗な人はみんな共演したい!」(byバカ殿様=志村けん)
ドリフターズが毎週土曜日のお茶の間を爆笑の渦に巻き込んだ人気TV「8時だョ!全員集合」。その中のコントから、メンバーの一人、志村けんが1977年に誕生させた人気キャラ、“バカ殿様”が遂にDVD化!ベスト・コントをぎゅっと凝縮、バカ殿の魅力を網羅した「志村けんのバカ殿様DVD-BOX」(10,290円/UPJ)として27日に発売された。
この発売を記念して、バカ殿様こと志村けんと使用人役のダチョウ倶楽部、そしてお祝いに駆けつけ、20歳の水着ギャル12人がスペシャルイベント&握手会を開催した。
初DVD化の感想を聞かれた志村は、「遅い!もっと早く発売してほしかった」とちょっとご不満の様子。えぇえぇ、ごもっともです! 私たちも首を長~くして待っていましたとも!
でっ、思い出に残っているコントはありますか? 「初期の頃に収録した東八郎さんを怒らせるコントとか、ビートたけしと丸裸で廊下を走ったコントはよく覚えています」。う~ん、時代を感じます……。
では、今後はどんな方と共演を? 「綺麗な人はみんな共演したい!」。……。こっ、これからも、元気なバカ殿様を見せてくださいね~!
→ここで発売中!志村けんのバカ殿様DVD-BOX
発売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン(株)
価格 :¥10,290→8,232円(税込)
(c)イザワオフィスAll Rigths Reserved.
(c)2005 Universal Studios.All Rights Reserved
2006 02 07 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
気になるあの人が……。
よく「好きな俳優は?」と聞かれます。
特にいないんですねぇ、コレが……。
ときたま、脈が早くなるような人はいるんですが、没頭するような人はいないんです。
「ホントにいないのだろうか……?」と自問自答していたら、1人いました!
“いた”というより、きっとそうであっただろう人ですが…。
その名は……。
今生きていたら、どんな俳優になっていたんだろう?
亡くなったことが、10年以上経った今でも悔やまれます……。
とっ、感慨に耽っていたとき、“リバー・フェニックスの再来”といわれた人がいたことを思い出しました。
それは!!ルーカス・ブラック!
今週公開の最新作『ジャーヘッド』に出演しています。
※近作『プライド/栄光への絆』が公開したときは、気づかなかった……。『コールドマウンテン』の方がまだ少年っぽさがあるかも。
でもでも、『アメリカン・ゴシック』(TVドラマ)『スリング・ブレイド』のときは、あんなにリバーに似て可愛かったのに、なんかスゲー、ゴッツくなってる!!戦争モノだからか、それとも青年になったからか…。
ある意味、楽しみな作品……。
ちなみに、『ワイルド・スピード』の続編“The Fast and the Furious:Tokyo”(2006)で主演します! やっぱりゴツい…。
2006 02 07 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 03, 2006
『ミュンヘン』キャスト来日記者会見
1月20日/パークハイアット東京
「この作品のテーマには“ホーム”というのもありますが、“祖国、故郷”といった大きなテーマも描いていると思いますね」(by エリック・バナ)
1972年のミュンヘン・オリンピックで起きた、パレスチナゲリラ“ブラック・セプテンバー”によるイスラエル選手団襲撃事件。激怒したイスラエル政府は機密情報機関“モサド”により暗殺チームを編成、報復を企てた。リーダーとして任命されたのがアヴナー(エリック・バナ)。愛国心と家族のために着実に任務を遂行していく彼だったが、次第に良心の呵責に悩まされていく……。
「標的は11人―モサド暗殺チームの記録」(ジョージ・ジョナス著/新潮文庫)をモチーフにしたスティーブン・スピルバーグの最新作『ミュンヘン』(2月4日~丸の内プラゼールほか全国)。このPRのため、アヴナーを演じたエリック・バナが来日し記者会見を開いた。
「当時、私は4歳でした。今でも銃を構えたテロリストがバルコニーに立つ姿が、目に焼き付いています」と当時の記憶を語るエリック。悲劇的な歴史の事実に迫った作品だけに、事件の背景を詳細にリサーチしたという。
「アヴナーのモデルとなった実在の人物に会い、参考にしたところがあります。例えば任務の後、必ず豪華なモデルキッチンを見に行ったり、ストレス発散のために料理を作ったりする。スボンに銃が引っ掛かってしまうところです。やはり実際にあったことなので、忠実に再現してリアリズムを追求しました」。
そのため、アクセントにも注意したそうだ。「アクセントは、今までに注意して聞いたことがない音だったので、イスラエル出身の女性にテープにセリフを吹き込んでもらって練習しました」。
ただ、この映画は歴史の忠実な再現だけではない。“ホーム”や“純粋さの喪失”等、スピルバーグが意図するテーマは既に脚本の段階から明確だったそうだ。そこで、エリックに家族について聞いてみると、「家族は私にとって、最も大切なものです。私は両親や祖父母ともいい関係を築けたので、自分の子供たちにも同じような関係を築いてほしいと思います。この作品のテーマには“ホーム”というのもありますが、“祖国、故郷”といった大きなテーマも描いていると思いますね」。
スピルバーグ作品の中でもとりわけ政治色の強いこの作品。あなたどう評価する?
※本日の「ニュース23」でスピルバーグのインタビューが放映されます
2006 02 03 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Feb 01, 2006
2005年度アカデミー賞ノミネート作品発表!
1月31日午前5時30分より、アメリカ、ロサンゼルスのサミュエル・ゴールドウイン・シアターにて、本年度のアカデミー賞のノミネート作品が発表された。授賞式は3月5日に行われる。
★ 作品賞
『ブロークバック・マウンテン』
『カポーティ』
『クラッシュ』
『グッドナイト&グッドラック』
『ミュンヘン』
★ 監督賞
アン・リー『ブロークバック・マウンテン』
ベネット・ミラー『カポーティ』
ポール・ハギス『クラッシュ』
ジョージ・クルーニー『グッドナイト&グッドラック』
スティーブン・スピルバーグ『ミュンヘン』
★ 主演男優賞
フィリップ・シーモア・ホフマン『カポーティ』
テレンス・ハワード『Hustel & Flow』
ヒース・レジャー『ブロークバック・マウンテン』
ホアキン・フェニックス『ウォーク・ザ・ライン/君へつづく道』
デビッド・ストラザーン『グッドナイト&グッドラック』
★ 主演女優賞
ジュディ・デンチ『Mrs. Henderson Presents』
フェリシティ・ハフマン『トランスアメリカ』
キーラ・ナイトレイ『プライドと偏見』
シャーリーズ・セロン『スタンドアップ』
リース・ウィザースプーン『ウォーク・ザ・ライン/君へつづく道』
★ 助演男優賞
ジョージ・クルーニー『シリアナ』
マット・ディロン『クラッシュ』
ポール・ジアマッティ『シンデレラマン』
ジェイク・ギレンホール『ブロークバック・マウンテン』
ウィリアム・ハート『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
★ 助演女優賞
エイミー・アダムス『Junebug』
キャサリン・キーナー『カポーティ』
フランシス・マクドーマンド『スタンドアップ』
レイチェル・ワイズ『ナイロビの蜂(仮題)』
ミシェル・ウィリアムズ『ブロークバック・マウンテン』
★ オリジナル脚本賞
『クラッシュ』
『グッドナイト&グッドラック』
『マッチ・ポイント』
『イカとクジラ』
『シリアナ』
★ 脚色賞
『ブロークバック・マウンテン』
『カポーティ』
『ナイロビの蜂(仮題)』
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
『ミュンヘン』
★ 外国語映画賞
『Don't Tell』(イタリア)
『戦場のアリア』(フランス)
『Paradise Now』(パレスチナ)
『白バラの祈り/ゾフィー・ショル、最期の日々』(ドイツ)
『Tsotsi』(南アフリカ)
★ 美術賞
『グッドナイト&グッドラック』
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
『キング・コング』
『SAYURI』
『プライドと偏見』
★ 撮影賞
『バットマン・ビギンズ』
『ブロークバック・マウンテン』
『グッドナイト&グッドラック』
『SAYURI』
『ニュー・ワールド』
★ 衣裳デザイン賞
『チャーリーとチョコレート工場』
『SAYURI』
『Mrs. Henderson Presents』
『プライドと偏見』
『ウォーク・ザ・ライン/君へつづく道』
★ 編集賞
『シンデレラマン』
『ナイロビの蜂(仮題)』
『クラッシュ』
『ミュンヘン』
『ウォーク・ザ・ライン/君へつづく道』
★ メイクアップ賞
『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』
『シンデレラマン』
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』
★ 作曲賞
『ブロークバック・マウンテン』
『ナイロビの蜂(仮題)』
『SAYURI』
『