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Oct 31, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと2日。
新宿・テアトルタイムズスクエアで開催中の「ヴィスコンティ生誕100年祭」もあと数日で終了。次は名古屋です。
ヴィスコンティファンの皆さん、頑張って通いましょうね。勿論、特にファンでなくても、折角の機会ですから、一人でも多くの方にご覧頂ければ思っています。僕は、敢えて残した『イノセント』を観に行くのが今から楽しみです。
今回はインフォメーションです。11月3日~29日に開催される「第13回大阪ヨーロッパ映画祭」の企画として、「ルキノ・ヴィスコンティ&アドリアーナ・アスティへのオマージュ」と題した特集が組まれました。大阪・ミラノ姉妹都市提携25周年を迎えると同時に、ミラノ出身の巨匠ヴィスコンティの生誕100年でもある今年。ヴィスコンティ作品にも出演したミラノ出身の大女優アドリアーナ・アスティが映画祭の名誉委員長として来日します。これを記念して企画されたのが、上映会とディスカッション、写真展で構成されたこの「ルキノ・ヴィスコンティ&アドリアーナ・アスティへのオマージュ」。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」は後期の絢爛たるヴィスコンティ芸術に焦点を当てた企画でしたが、「ルキノ・ヴィスコンティ&アドリアーナ・アスティへのオマージュ」では前期のネオレアリズモ作家としてのヴィスコンティの世界を知ることができます。映画祭上映のため上映日が限定されますが、スケジュールの都合がつく方はぜひお出掛け下さい。ちなみに『郵便配達は二度ベルを鳴らす』は、修復作業を経た、現時点での完全版。2004年に東京で開催されたレトロスペクティブ「ヴィスコンティ映画祭」で上映されただけで劇場公開されていない貴重な作品です。ディスカッション付の『若者のすべて』と共に要チェック。
「ルキノ・ヴィスコンティ&アドリアーナ・アスティへのオマージュ」
特別上映:『若者のすべて』11/11 大阪国際交流センター・大ホール ※上映後、A・アスティとG・フェラーラのディスカッション&サイン会があります(予定)。
回顧上映:『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『揺れる大地』
『革命前夜』(B・ベルトルッチ作品、A・アスティ主演)
11/13~15 大阪国際交流センター・小ホール
写真展&ドキュメンタリー上映:
写真展 「ヴィスコンティの遺香」
ドキュメンタリー上映 『ルキノ・ヴィスコンティの肖像』
『20世紀の巨匠ルキノ・ヴィスコンティ』
11/3~26 梅田スカイビルタワーイースト・40F
写真展 「ヴィスコンティ芸術 創作の歴史」
11/3~16 関空展望ホール Sky View・4F
「第13回大阪ヨーロッパ映画祭」
「ルキノ・ヴィスコンティ&アドリアーナ・アスティへのオマージュ」
の詳細は公式サイトwww.oeff.jp
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場 11月11日~24日
〈大阪〉テアトル梅田 12月2日~15日
ほか全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト www.crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」 東京学参から発売中
2006 10 31 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 30, 2006
「映画まるかじりの4日間」!“東京国際シネシティ フェスティバル2006"開催!!
「映画まるかじりの4日間」をキャッチフレーズに、“元祖青空シネコン”歌舞伎町シネシティで4日間に渡って開催される新しい映画祭。それが“東京国際シネシティ フェスティバル2006"です。
第1回となる今年は、新宿ミラノ1をメイン会場に、シネシティ広場で11月23日(木・祝)~26日(日)まで開催。洋邦の最新話題作の上映はもちろん、オールナイト、秘蔵映像の本邦初上映、ファミリー向けのプログラム等を上映。その他、デジPOPコンペティションも開催。新しいクリエイターを発掘し、発表の場を提供していきます。
バラエティ豊かなプログラムが揃ったこの新しい映画祭で、4日間、どっぷれ映画漬けになってみてはいかが?
◇上映作品ラインナップ◇オープニング『007/カジノ・ロワイヤル』/クロージング『ディパーテッド』/『めぐみ-引き裂かれた家族の30年』/『幸福な食卓』/『国境の南(原題)』/『モンスター・ハウス』/『パフューム』/『名犬ラッシー』/『LOVEDEATH』
◇企画上映◇デジPOPコンペティション/フレディ・マーキュリー没後15年メモリアル・フィルム・コンサート~QUEEN ROCK IN SHINJUKU/SKIPシティ国際Dシネマ映画祭コラボ・プログラム(『プレイ』)/松本大洋“まるかじり"ナイト!/映画における表現の自由を考える夕べ
●東京国際シネシティ フェスティバル2006
2006年11月23日(木・祝)~26日(日)
新宿ミラノ1、シネシティ広場
詳細は公式サイト http://ticf.jp
チケット:電子チケットぴあ
電話:0570-02-9999 Pコード552-514
2006 10 30 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 29, 2006
『父親たちの星条旗』キャスト&スタッフ来日会見
10月21日/六本木アカデミーヒルズ
「もっぱら新宿で遊んでいました!」(by ジェイムズ・ブラッドリー)
太平洋戦争の激戦地の1つ、日本の硫黄島。この地で戦った日米の男たちを両国側の視点から見つめた、スティーブン・スピルバーグ製作、クリント・イーストウッド監督による渾身のプロジェクト、“黄島島プロジェクト”。その第1弾となる『父親たちの星条旗』(10月28日~丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系)の原作者ジェイムズ・ブラッドリー、主演のジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチが来日し、記者会見を開いた。
アメリカ側からの視点で描かれた本作は、バージニア州アーリントン墓地にある海兵隊記念碑にもなった象徴的な写真「硫黄島での国旗掲揚」によって英雄に祭り上げられた兵士たちの苦悩を描いている。原作者のブラッドリーは、劇中に登場する旗を揚げたうちの一人、ジョン・ブラッドリー衛生下士官の実の息子だ。「父が旗を揚げた一人というのは知っていたけど、生前は詳しく話してくれなかった。でも父の死後、箪笥にあった1通の手紙を発見したんだ。そこには“硫黄島での体験は幸せだった”と書いてあった。だけど、僕に話してくれなかったということは、他の三人の仲間の死が辛すぎたからだと思う」。事実、この旗を揚げた六人のうち三人は硫黄島で亡くなっている。
そして、「僕が日本の上智大学へ留学したことをきっかけに日本の友達が家に遊びに来たことがあったけど、父は嫌な顔ひとつしなかったし、退役軍人の方に話を聞いても、みんな“あの頃は若くてただ無我夢中だっただけ。どっちが悪いなんてことはない”と話していました」と続けて語った。ちなみに今回の映画化については「ハリウッド映画界の巨匠二人が創ってくれるのだから文句のつけようがないよ(笑)!」とご満悦のご様子。
一方、キャストたちに今回の役作りについて聞くと……。「いろんな資料を見て、イメージを焼き付けました。クリントは演技を俳優に任せてくれるし、キャスティングした時からその人に委ねてくれる。だから今回の出演は逆に僕の自信になったよ」(ブラッドフォード)。
「彼は映画から出てきたような人。僕はちゃんと演技できているか自信がなかった。後半のヒッチハイクのシーンを撮影中、祖父が亡くなった、という電話があったんだ。クリントは気を使ってくれたけど、僕は辛くても撮影を続けたかったんだ。その時の辛い気持ちがキャラクターと通じたと思うね」(ビーチ)。
三人は「これまでフェアな形で太平洋戦争が描かれたことはなかったから完成が楽しみだよ」と、12月9日に日本公開となる、日本側からの視点で描かれる『硫黄島からの手紙』(10月28日~丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系)へ期待を寄せた。その公開を前にした11月に監督のイーストウッドも再々来日予定なので、まずは『父親たちの星条旗』をチェックしよう!
取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)
2006 10 29 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 27, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと6日。
10月25日水曜日、新宿・テアトルタイムズスクエア。「ヴィスコンティ生誕100年祭」の18時50分の回でようやく『山猫 イタリア語・完全復元版』を観て来ました。
最終回で終映が22時を過ぎるにもかかわらず、場内は結構盛況。客層も思ったより若い人が多く、2004年の「ヴィスコンティ映画祭」から明らかに若返りが始まっている感じでした。ちょっと嬉しかったです。
さて、『山猫』の日本初公開は1964年。米メジャー、20世紀FOX映画配給の英語・短縮国際版でした。「ヴィスコンティを求めて」の著者、柳澤一博さんによると、『山猫』は同じく米メジャーのワーナー・ブラザース映画配給の『地獄に堕ちた勇者ども』『ベニスに死す』に比べ、初公開後は観る機会が少なかったようです。これはまだ生まれる前の、文献等で知るのみ知る話。
初めて、リアルタイムで『山猫』を体験したのは1982年1月、岩波ホールで公開中の『山猫 イタリア語・完全版』。思えば、最初から完全版を観られたのは幸せでした。色が褪せている感じは当時も気になったと思いますが、3時間5分の物語には大満足。文献等で読んでいた短縮板の欠点は全てフォローされていると、子供なりに思ったものでした。この時から今まで、『山猫』は大好きな作品です。
ビデオ化、LD化が遅かったこともあり、その後の『山猫』との再会は1990年。8年の間、名画座でもあまり上映されなかったような気がします。この1990年の銀座文化劇場(現・シネスイッチ銀座)での上映は画期的でした。何と、『英語・短縮版』と『イタリア語・完全版』を一緒に観せてくれたのです。朝1回目だけ『英語・短縮版』、後の回は『イタリア語・完全版』というタイムテーブルでした。これには狂喜乱舞、思わず続けて両方観てしまいました(2本合計5時間46分! まだ若かったですね……)。この時、物語を観るなら『イタリア語・完全版』、色彩を観るなら保存状態が良かった『英語・短縮版』という、文献で読んだことが自分の目で確認できたのです。その後、『英語・短縮版』がビデオとLDで発売されましたが、『イタリア語・完全版』は何となく観る機会の少ない作品として在り続けました。
そうした状況が一変したのは2004年。ずっと噂ばかりが流れた修復作業が終了し、『山猫 イタリア語・完全復元版』として公開されてからです。そして2005年にはDVDが発売され、今年は「生誕100年祭」で劇場公開。それらを少しお手伝いさせて頂いたこともあり、観る機会の少なかった『山猫 イタリア語・完全復元版』を、この2年間でスクリーンだけでも4回も観ることができました。DVDも入れたら何回になるでしょう……。いずれせよ、時間も体力も要するヴィスコンティ作品だけに、これだけの密度で観られた作品は他にないかもしれません。もっとも、そうしたことが可能になったのも、『山猫』がやはり、絶妙のバランスで心地好い作品だからに他ならない気がします。そんなことを、敢えて字幕よりも映像に神経を集中させて観てみた今回、改めて感じました。これが例えば、『ルートヴィヒ 完全復元版』だったら同じ気持ちで向き合えたかは微妙です。
そういえば、ちょっと気になったことが1つ。「生誕100年祭」の試写会場でも今回の劇場でも、“何か長くなかった~?"という若い子たちの会話を聞きました。無駄に長い作品はあるけど、この作品には長さが必要なのに。もしかしたら最近の若い子たちには、僕は違和感を覚えた『英語・国際短縮版』のリズムの方がしっくりくるのかもしれませんね。残念……。今回は、『イタリア語・完全版』の初公開時とリバイバル時の劇場用プログラムの表紙を載せておきます。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から発売中
2006 10 27 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 24, 2006
『トンマッコルへようこそ』監督インタビュー
「映画はその時代を映す鏡のようなもの。
今、抱えている問題が映画に影響してくるのだと思います」
韓国で800万人が観た大ヒット作『トンマッコルへようこそ』(10月28日~シネマスクエアとうきゅうほか全国で公開)。この公開を前に来日した監督のパク・クァンヒョンがインタビューに応じてくれた。
朝鮮戦争の真っ只中、子供のように純粋な村“トンマッコル”に偶然に迷い込んでしまった連合軍、韓国軍、人民軍の3組の兵士たちが、絆や平和な心を取り戻し、愛する村のために力を合わせる。人気劇作家チャン・ジンの舞台劇を映画化した作品だ。
実は、1969年生まれのパクと1971年生まれのチャンは同世代。更にこれまでにも、南北朝鮮問題を扱った『シュリ』『ブラザーフッド』の監督カン・ジェギュと『JSA』の監督パク・チャヌクが共に1960年代前半生まれ。南北朝鮮の問題を題材にする彼らには、世代的な共通点が見える。「世代的な特徴というよりも、時代の反映だと思います。映画はその時代を映す鏡のようなもの。今、抱えている問題が映画に影響してくるのだと思います」とパク。
まるでユートピアのようなトンマッコルを舞台にしたこの作品は、深刻な問題に向き合いながらも、ファンタジーの要素をふんだんに取り入れることで、より親しみやすく誰の心にも響く作品になっている。「韓国映画で“死”が描かれる作品が多いのも、現実では向き合いたくないもの、向き合うのが難しいものを映画で扱うからかもしれませんね。それらを題材にすることで現実と正面から向き合えるんだと思います」。
ラストは敵対していた3組が力を合わせる村を守る。日本人には黒澤明の『七人の侍を思い出させる。「そうですね。もしかしたら日本の観客はそう思われるかもしれませんね。でも、韓国には最近まで日本文化が入ってきませんでしたし、僕は最近観たので、今回の作品で参考にしたわけではありません。参考にした作品を挙げるとすれば、イタリア映画の『ライフ・イズ・ビューティフル』です。人は他者のためにどこまで犠牲を払えるのか? 今回、それを核としたんです」。
皮肉にもインタビューしたその日は北朝鮮の核実験が発表された日。北朝鮮に限らず、戦争などの痛ましい事件を目にするにつけ、一人でも多くの人がこの映画から平和の大切さを感じて欲しいと願わずにはいられない。
取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)
パク・クァンヒョン/Kwang-Hyun PARK
1969年8月21日生まれ。韓国(出生地不詳)出身。CM監督として一線で活躍した後、チャン・ジン製作の『ムッチマ・ファミリー』(2002、日本未公開)の「第2話/僕のナイキ」で劇映画監督デビュー。軍事政権下の80年代韓国の庶民の生活をユーモラスに綴った。『トンマッコルへようこそ』で長篇デビュー。今後の活躍が期待される新鋭だ。
『トンマッコルへようこそ』
“WELCOME TO DONGMAKGOL”
日活/パク・クァンヒョン作品
2005年/韓国/132min./カラー/スコープ/ドルビー(SRD:SR)
(C)2005 Showbox/Mediaplex Inc.
10月28日~シネマスクエアとうきゅうほか全国
2006 10 24 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 22, 2006
シネビズ・アカデミーがスタート!!
映画業界で働きたいあなたは注目! “シネパブリシスト"養成講座
“シネビズ・アカデミー〈Cine-Biz Academy〉"が11月22日スタート!!
今、映画業界で最も求められている人材、それは“パブリシスト"です。“パブリシスト"とは広報担当者のことですが、映画界では作品とTVや雑誌等のメディアをつなぐ、興行的成功のためには欠かせない存在として、近年その重要性が再認識されています。また、マーケテイングの進化等もあり、業界内で優秀な人材の育成が求められていました。
そこで映画宣伝会社メディアボックスが経験と業界内での人脈等をフルに活かし、これからの映画界を担って行く“パブリシスト"を育てるため、“シネビズ・アカデミー〈Cine-Biz Academy〉"を立ち上げました。目的は、今後、「シネパブリシスト養成講座」を始めとする様々な企画で、新鮮かつ豊かな才能を持つ人材育成を進め、“シネパブリシスト"として業界に供給して行くこと。また、成績優秀者にはメディアボックスのパブリシストとして登用の道も開かれています。
第一線で活躍中の現役パプリシストの講義も予定されている「シネパブリシスト養成講座」の第1期は、東京、赤坂で2006年11月22日(水)に開講。全10回、受講料10万円(税別)。映画業界で働きたいと思っていた人にはチャンス到来。この機会に「シネパブリシスト養成講座」で頑張ってみませんか。
“シネビズ・アカデミー〈Cine-Biz Academy〉"
「シネパブリシスト養成講座」第1期概要
講義数:10回
カリキュラム(詳細はhttp://www.cine-biz.jp参照):
映画・マスコミ理論――映画業界概論
邦・洋画宣伝概要と業界組織――宣伝パブリシティ実践編
卒業プレゼン――パブリシティ企画案
開講日:2006年11月22日(水)
時間:19:00~21:00
定員:50名
実施場所:株式会社サイバーブレッド会議室(赤坂見附)
料金:10万円(税別)
応募:シネビズ・アカデミーホームページ http://www.cine-biz.jp
締め切り:11月10日(金)
お問い合わせ:
株式会社メディアボックス シネビズアカデミー事務局
TEL 03-3564-0550
2006 10 22 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 21, 2006
第19回東京国際映画祭、開催中!
“世界12大映画祭"の1つに数えられ、アジア最大級の規模を誇る東京国際映画祭。19回目を迎える今年も、10月21日(土)から29日(日)まで、昨年と同じく六本木ヒルズとBunkamuraをメイン会場に開催中。
世界中から集められた質の高い作品の数々が楽しめるのは勿論のこと、公開前の話題作をいち早く観ることが出来るこの映画祭。世界各国のスターや監督たちと触れ合えるのも魅力だ。今年はジャン=ピエール・ジュネが審査員長を務めるインターナショナルコンペティションの他、特別招待作品、アジアの風、日本映画・ある視点部門で合計88作品を上映。その他にも関連企画、協賛企画等でも数多くの作品が上映されるので、映画ファンにとってはたまらない9日間になりそうだ。
この東京国際映画祭、年々、発売早々チケット完売になる作品が増えて来ている。今年も既に完売の作品がかなり出ているいるようだが、まだまだ面白そうな作品はたくさんある。映画祭のスケジュール、チケットの有無等、公式サイトで確認して、この週末から9日間、映画にどっぷり浸かってみてはいかがでしょう?
●第19回東京国際映画祭 2006年10月21日(土)~29(日)
お問い合わせ 公式サイト www.tiff-jp.net
ハローダイヤル 03-5777-8600(7:00~23:00)
2006 10 21 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 18, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと15日。
今回はインフォメーションです。
10月7日に弊社より発売になった映画評論家・柳澤一博さん、渾身の評論集「ヴィスコンティを求めて」。もうご覧頂けましたか?
「ヴィスコンティを求めて」
東京学参 2,625円(税込)
日本のヴィスコンティ研究の第一人者である柳澤さんがヴィスコンティと出会い、当時、その全貌を見るには程遠い状況にあったヴィスコンティとその作品を追い続け、30年以上の歳月を経てようやく完成させました。これはヴィスコンティファンは勿論、映画ファン、ヴィスコンティを深く知りたい方にもお薦め1冊です。貴重な図版も多数収録されていますので、書店等でご覧の上、ぜひお買い求め下さい。
そしてもう1冊、ヴィスコンティ関連書籍をご紹介します。エスクァイアマガジンジャパンから9月29日に発売になった「ルキーノ・ヴィスコンティ」。これは、現在開催中の「ヴィスコンティ生誕100年祭」の上映作品、『山猫』『ルートヴィヒ』『イノセント』を中心に、全ヴィスコンティ作品の解説、作家論等で構成された集成的な1冊です。2004年に開催された過去最大規模のレトロスペクティブ「ヴィスコンティ映画祭」での、ようやく実現した中・短篇を含む前作品の日本上映を経て編集されただけに、まずは資料的価値に注目。そうした意味ではヴィスコンティファンなら見逃せない1冊ですが、全作品の物語と解説が収録されているという点ではこれからヴィスコンティを発見していこういう映画ファンにぜひお薦めしたい1冊です。
ヴィスコンティに関する書籍は1980年代のブームの時に随分たくさん出版されましたが、今回の「生誕100年、没後30年」のタイミングで出版されたのは「ヴィスコンティを求めて」と「ルキーノ・ヴィスコンティ」の2冊のみ。ようやく全ての作品を観ることができた上で出版されたということで、この2冊は大きな意味があるし、興味深い内容になっています。映画祭の会場でも販売されていますので、映画を観たらぜひ、この2冊も読んでみて下さいね。
「ルキーノ・ヴィスコンティ」
エスクァイアマガジンジャパン 2,100円(税込)
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から発売中
2006 10 18 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 13, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと20日。
遅くなりましたがご報告です。10月7日土曜日、新宿・テアトルタイムズスクエア、「ヴィスコンティ生誕100年祭」初日。初回、10時40分の『ルートヴィヒ 完全復元版』を観て来ました。
普段はマスコミ試写で観ることが多いのですが、これはちゃんと劇場窓口で(勿論3作品分の)前売券を購入。試写で観逃してしまった要チェック作品の他、好きな作家の作品は試写で観ても必ず最低1回は劇場に行くのが自分の中でのお約束。それにしてもこの『ルートヴィヒ 完全復元版』、“ようやくスクリーンで再見出来た"という感じでした。2004年に開催された大規模なレトロスペクティブ「ヴィスコンティ映画祭」では「チケット完売」で観ることが出来ず、原稿を書いたにもかかわらず今回の「生誕100年祭」のためのマスコミ試写は所用で観ることが出来ず。先輩映画評論家の某氏にこの話したら「『ルートヴィヒ』はヴィスコンティの“呪われた映画”だからね」とニヤニヤ……。
何はともあれ、様子を見に来ていた配給会社の皆さんにご挨拶を済ませた後、テアトルタイムズスクエアの大スクリーンで久しぶりの『ルートヴィヒ 完全復元版』を堪能しました。考えてみたら、こんな大きなスクリーンで“LUDWIG"を観たのは初めてかもしれません。『ルートヴィヒ/神々の黄昏』として公開された初公開時は岩波ホール、『ルートヴィヒ 完全復元版』として後年公開された時は銀座文化劇場(現・シネスイッチ銀座)。やっぱり今回のスクリーンは大きいですよね。“LUDWIG"はいろいろ見所のある作品だけど、後にヴィスコンティが身体を壊す原因になったと思われる、酷寒のドイツ、オーストリアでロケを慣行した映像もその1つ。そんな映像をとても大きなスクリーンで観られことが、まず、今回の感動でした。
勿論、この作品の美しさは映像だけではありません。人間の本質を抉り出す“冷徹な視線”がある一方、精神的高揚を呼ぶ“ロマンティシズム”を持つのがヴィスコンティ作品。時に描く対象を残酷にまでに冷たく突き放して見せるヴィスコンティですが、ここでは悲運の王、ルートヴィヒⅡ世の崩壊を冷徹に見つめつつ共感も寄せています。“冷徹な視線”と“ロマンティシズム”のこのバランス感覚が、作品全体を“永遠に続くかのような沈鬱”と“静寂が聞こえるような美しさ”で包み込みました。耽美的、官能的とは違う、厳しさに貫かれた美しさ。そのイメージは、初めてのヴィスコンティ体験になった『ルートヴィヒ/神々の黄昏』から何本も、何回もヴィスコンティ作品を観て来た今も変わることなく、今回もすっかり魅了されました。
充実の4時間は、正に暫く他の映画を観る気が失せるような満腹状態。これは、製作時に桁外れの精神的、金銭的苦労を架された上に完成後は短縮を余儀なくされ、最終的に自ら復元作業を行えなかった、ヴィスコンティにとっての“呪われた映画”です。それでもこれだけの作品が今も観られることに感謝するべきなんでしょうね。
ちなみに今回は、『ルートヴィヒ/神々の黄昏』と『ルートヴィヒ 完全復元版』の初公開時劇場用プログラムの表紙を載せておきます。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から発売中
2006 10 13 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 11, 2006
田中登監督の作家性「優美なる死骸遊び」開催
10月6日金曜日、田中登監督のお通夜に行ってきました。外はロマンポルノの名作たちのとある1シーンを切り取ったような、“ドシャ降りの雨"。あまりにも画になり過ぎで、それほど深いおつき合いがあったわけではないけれど、何だか泣けてくる感じでした。特別に皆さんとご一緒にお顔を見せて頂きましたが、顔色も良かったし、眠っているようにも見えました。改めてご家族の方、一緒に素晴らしい映画を創ってきた映画人の皆様に、心からのお悔やみを申し上げます。
田中監督のあまりにも突然の“死"。それは誰も予期しなかったことで、監督は10月13日(金)に地元、長野県の映画館で開催される自身の映画祭でトークショーを行う予定でした。この映画祭、トークショーのゲストは変更されますが、「追悼企画」としてそのまま開催されます。上映される作品は全6作品。どれも映画賞や映画誌ベストテンに選ばれた名作揃いです。お近くの方はぜひこの機会に、ヨーロッパでも“映画"として高く評価される田中監督の作品をご覧になって頂ければと思います。
文化庁平成18年度日本映画上映支援採択事業
NPO法人 コミュニティシネマ
松本CINEMAセレクト自主企画
田中登監督の作家性 「優美なる死骸遊び」
10/13(金) 21時00分~『実録・阿部定』 76分
14(土) 21時00分~『(秘)色情めす市場〈原題『受胎告知』〉 83分
22時40分~『牝猫たちの夜』 63分
20(金) 21時00分~『(秘)女郎責め地獄』 77分
21(土) 21時00分~『人妻集団暴行致死事件』 96分
22時50分~『江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者』 76分
※13日(金)は田中監督と同期でプロデューサーの結城良熙氏と編集 者の高崎俊夫氏が田中監督と作品について語るトークショー開催。会場:エンギザ
(電話 0263-32-0396 長野県松本市大手4-10-12)
問い合わせ:
NPO法人 コミュニティシネマ 松本CINEMAセレクト
電話 0263-98-4928 URL http://homepage2.nifty.com/M-C-S/
2006 10 11 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 07, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと26日。
いよいよ本日、まずは東京から「ヴィスコンティ生誕100年祭」が始まります。
昨朝のJ-WAVE「BOOM TOWN/TEPCO KEY OF LIFE」がヴィスコンティをテーマに取り上げてくださり、僕も短いですけどコメントを出させて頂きました。聴いていた方、いらっしゃいますか? そんなこともあり、だんだん気分が盛り上がってきました。前売券もちゃんと3作品分買ってあるし。生誕100年、没後30年。ヴィスコンティは間違いなく、これからも語り伝えられていく作家です。この機会にぜひ、大きなスクリーンでヴィスコンティ作品を堪能しましょう。明日は仕事抜きで、まず『ルートヴィヒ 完全復元版』を観にいきます。僕のヴィスコンティ初体験は『ルードウィヒ/神々の黄昏』でした。その意味で、“LUDWIG"にはやはり思い入れがあります。『ルートヴィヒ完全復元版』は久しぶりのスクリーン。何だかワクワクしてきました。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から発売中
2006 10 07 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 06, 2006
『チャーミング・ガール』キャスト合同インタビュー
「主人公が持つ無意識の強さに気づかなければ、この作品には出演しなかったと思います」(by キム・ジス)
郵便局に勤める29歳の平凡な独身女性、チョンへ(キム・ジス)。毎日取り立ててやることはなく、することといえば、仕事とネコの世話とTVショッピングぐらい。そんな彼女が、ある男性に想いを寄せ始めたことがきっかけで成長していく……。この『チャーミング・ガール』(10月7日~シアター・イメージ・フォーラムほか全国〈地方は順次〉)の物語はありきたりといえばありきたりだが、ワンシーンワンシーンで綴られる物語のディティールが秀逸だ。一瞬一瞬映る、彼女の辛い過去。そしてそれに重なるように描かれるのは単調な毎日を送る彼女の姿。その姿は悲しそうでもなく、楽しそうでもなく、ただ哀愁が漂うだけ。そこには、静かでありながらも彼女の心の襞が苦しいぐらいに描き出されているのだ。
主人公チョンヘを演じたのは、本国ではTVドラマに多数出演し、不動の人気を得ているキム・ジス。俳優デビューして13年目という彼女だが、驚くべきことに映画出演は今回が初めてなのだとか。「ドラマは大衆的でアプローチしやすい媒体だと思います。誰でも自分の家で楽しめますし、韓国の人はドラマが大好きですから。ただ、俳優として考えると、ドラマの撮影は凄く速く、丁寧に創り込んでいく作業はなかなか出来ません。映画の現場ではワンシーン、ワンカットごとに労力を費やし、とても丁寧に創っていくので良かったですね」。
俳優としてキャリアがある彼女も、やはり今回の仕事にはプレッシャーがあったという。「私は最初から映画で活動して、紆余曲折を経て女優として成長してきたのではなく、13年間、テレビドラマで活動してからスクリーンデビューをしたので、“ここで失敗したら次の映画はない”という不安がありました(笑)。でも、この映画が世界各国で賞を頂けたことで、結果的に目を通すことのできるシナリオも増えました(笑)」。
彼女の出演は監督のイ・ユンギの強い要望で決まったのだという。 「テレビドラマでは喜怒哀楽をはっきりさせることが演技の流れで重要ですが、この作品では監督も私も喜怒哀楽を表に出さないようにしました。だから時折、自分が演技をしているのかさえ判らなくなり、悩んだり落ち込んだりすることもあったんです。最初にシナリオを読んだ時、チョンヘが過去に受けた傷については、自分の場合とは性格が違うとはいえ共感できました。確かにチョンヘは感情を表に出さずに平凡な生活を送っていますが、過去の傷をひけらかしたり感情に溺れることもなく、自分の中で淡々とそれ解消して生きています。恐らく、彼女はとても強い人間なのでしょう。でも、最初にシナリオを読んだ時は、“この映画はなんてつまらないのだろう”と思いましたし、“こんなものが映画のなるのか”とさえ懸念しました。ですが、チョンヘというキャラクターが持っている傷とそれを克服しようとする無意識の強さに惹かれたんです。この作品に出演を決めた1つの理由はそこにありますし、そういった彼女のキャラクターが理解できなかったら、この作品には出演しなかったと思います」。
監督のイ・ユンギは本作で才能を認められ、「第2のキム・キドク」と称された。だが本作を観れば、イ・ユンギの方がより成熟した監督であることが見てとれる。彼の映画的な演出があってこそ、この作品は私たちにありきたりな物語以上の印象を残してくれるのだ。
取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)
2006 10 06 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと27日。
作品紹介その3。
『イノセント』 “L'INNOCENTE"
19世紀末のローマ社交界。裕福な貴族、トゥリオ・エルミル(ジャンカルロ・ジャンニーニ)は、美しく貞淑な妻、ジュリアーナ(ラウラ・アントネッリ)がいながら、幻惑的なテレーザ・ラッフォ伯爵夫人(ジェニファー・オニール)を愛人にしていた。思うがままの、自由気ままな毎日。だが、ふとしたことでジュリアーナの不倫に気づいたトゥリオは嫉妬の炎を燃え上がらせ、再び妻への情熱を甦らせるのだが……。
耽美的でデカダンなイタリアの作家、ガブリエーレ・ダヌンツィオ(1863~1938)の「罪なき者」を原作に、ヴィスコンティは熟知した貴族社会の頽廃でスクリーンを埋め尽くした。トゥリオの放蕩と情欲の涯ての“嬰児殺し"という動かし難い悲劇と、彼が支払うことになるこれ以上はないであろう代償。その幕切れは原作に加えられた唯一の修正だが、そこにこそ、常に敗北者を見つめ、人間の良識と未来を信じ続けたヴィスコンティらしさがある。馥郁たるイタリアの香りと眩い陽光。そして遺作らしからぬ艶やかな官能美に溢れたこの作品は、同時に激しく燃焼する“生"をもフィルムに焼き付けた傑作だ。イタリア的なるもの、デビュー作のテーマへの回帰を果たしたこの作品のダビング中、ヴィスコンティは死去。その輝かしい映画人生に、不意に幕を降ろした。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から10月7日発売
2006 10 06 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 05, 2006
田中登監督、急逝。
『実録・阿部定』(1975)等で知られる名匠・田中登さんが、10月4日(木)午前9時50分頃、急性動脈瘤乖離でお亡くなりになりました。
2006年4月25日撮影。日活本社にて。(撮影:塗師岡弘次)
今年8月に69歳になったばかり。最近も精力的に動かれていただけに、どう考えても早すぎる、そして突然の死……。昨日夕方、この一報を聞いた時は思わず耳を疑いました。
田中監督はロマンポルノという枠の中で作品を発表しながら、常に独特のスタイルで“映画的純粋さ”と“愛”を追求。『人妻集団暴行致死事件』(1978)では日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞するなど、海外からもその作品が高く評価されるロマンポルノ出身監督の一人でした。
プロデュースした書籍「愛の寓話vol.1&2」の取材でもたくさんの資料を自ら用意して、自作について、1,133本の“ロマンポルノ”という映画たちについて、時間オーバーも忘れて熱く語ってくださった田中さん。「vol.2」の取材終わり、別れ際に「「vol.3」は監督の作品がたくさん入りますから、秋頃、またよろしくお願いします」と声を掛けると、「楽しみにしてるから連絡してね。とにかくいい本作ってよ」と言って下さったことが、ついこの間のことのように思い出されます。(監督、ちゃんとご期待に応えられているでしょうか?)。そんな監督とお話したのは、電話で「vol.2」の帯に発言を使用することを快諾して頂いたのが、残念ながら最後になってしまいました。
企画はあったものの様々な不幸が重なり、最近ではなかなか劇映画を撮る機会に恵まれなかった田中さん。それでも最後まで、映画に対して真摯に向き合った方でした。デビュー作『花弁のしずく』(1972)から遺作になってしまった『妖女伝説’88』(1988)まで、遺した作品は25作品。まだまだ新作への意欲が衰えていなかっただけに、今回の急逝は本当に悔やまれます。
「愛の物語を皆が狂ったように千何本も撮った」――田中登
素晴らしい作品をたくさん観せてくださった田中登さんのご冥福を心よりお祈り致します。
2006年10月5日
「愛の寓話」プロデューサー 内田 達夫
* 尚、故・田中登監督の通夜及び告別式は次の通り執り行なわれるとのことです。
通夜 10月6日(金)18:00~19;00
告別式 10月7日(土)12:00~13:00
場所 神奈川県相模原市古淵5-27-1
株式会社 伊藤典範
電話 042-742-9039
2006 10 05 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 04, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと29日。
作品紹介その2
『ルートヴィヒ』 “LUDWIG"
1864年、バイエルン。ルートヴィヒ 世(ヘルムート・バーガー)は僅か18歳で国王に即位。だが、心酔するワーグナー(トレヴァー・ハワード)にも、恋慕うオーストリア皇后のエリザベート(ロミー・シュナイダー)にも想いが通じなかった彼は失意の底に沈み、やがて政治や戦争、国民にも背を向け、芸術と孤独に逃避していく……。
『地獄に堕ちた勇者ども』『ベニスに死す』に続くヴィスコンティのドイツ三部作最終章。“欧州一美しい"と謳われたバイエルン国王、ルートヴィヒ 世(1845~1886)。理想と現実に引き裂かれ、失意と孤独を生きながら40歳で謎の死を遂げたその半生を、ヴィスコンティが重厚な映像で描いた入魂の傑作。『ルートヴィヒ』に相応しい縁の土地、城を求め、酷寒のドイツ、オーストリアでロケを慣行。編集中、ヴィスコンティはその過労が祟って血栓症で倒れるが、作品への執念によって回復し、この超大作を完成させた。それは約240分あったが、ヴィスコンティは契約上やむを得ず184分に編集し、完成版(邦題『ルードウィヒ/神々の黄昏』)とする。しかし不運は重なり、一部の国ではヴィスコンティに無断で更に約40分もカットされた。1980年、撮影時のスタッフが苦労の末、散逸寸前のフィルムを確保、遺された脚本に基づきヴィスコンティの意図に限りなく近い237分の作品に復元。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から10月7日発売
2006 10 04 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
Oct 03, 2006
ヴィスコンティ生誕100年まで、あと30日。
作品紹介その1。今日から3回連続で、「ヴィスコンティ生誕100年祭」の上映作品をご紹介します。
1860年、統一戦争に揺れるイタリア。シチリア名門貴族の当主、サリーナ公爵(バート・ランカスター)は、時代が動き、自分たちの世界の終焉が近いことを感じていた。一方、公爵が実子より目に掛けている甥のタンクレディ(アラン・ドロン)は、来るべき時代を見据えガリバルディ率いる革命軍に参加。その後、新興ブルジョワの娘、アンジェリカ(クラウディア・カルディナーレ)と恋におちた。公爵は全てを承知の上で、身分違いだが、若く美しい二人の後押しをする。そして、アンジェリカの社交界デビューとなる、大舞踏会の幕が開けた……。 シチリア貴族、ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ(1896~1957)の同名小説(河出書房文庫・刊)の映画化で、第16回カンヌ国際映画祭グランプリに輝いた一大叙事詩。貴族階級の没落を毅然と眺めるサリーナ、そして未来に踏み出していく若い恋人たちを通し、世代交代と滅びゆく貴族社会の光芒を絢爛たる映像で綴った、生涯の代表作ともいえるヴィスコンティ中期の傑作だ。映画史上の伝説となった、貴族社会の終焉と新時代の幕開けを同時に告げる、全篇の約三分の一を占める大舞踏会は圧巻。かつてミラノを統治した名門貴族の末裔、ヴィスコンティならではの、重厚、壮麗な映像絵巻は、本物だけが持ち得る極上の陶酔感に包まれている。
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
10月7日~11月2日 〈東京〉テアトルタイムズスクエア
www.cinemabox.com/schedule/times/index.shtml
以降、〈名古屋〉名演小劇場〈大阪〉テアトル梅田、他全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト crest-inter.co.jp/visconti/index.html
●書籍「ヴィスコンティを求めて」
東京学参から10月7日発売
2006 10 03 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック
『ワールド・トレード・センター』スタッフ来日記者会見
9月13日/パークハイアット東京
「監督なんだから、全部のシーンに力を入れたに決まってるだろ!」(by オリバー・ストーン)
実在の二人の港湾警察官をモデルに“9.11テロ”を描いた『ワールド・トレード・センター』(10月7日~日劇1ほか全国)。このPRのため、監督のオリバー・ストーンが来日し、記者会見を開いた。
社会派監督として知られ、これまでも『プラトーン』『JFK』等、数々の問題作を手掛けてきたストーンは、今回、実在の人物を主人公にあの悲劇を描いた。「あの出来事は様々な政治的解釈のおかげで神話化してしまった。だからこそ、あの現場で本当にあった事実を、現場の視点から描くことが必要だと思ったんだ」と静かに語るストーン。
ニューヨーク出身の監督としても知られるだけに、本作の撮影には感慨深いものがあったのでは? 「ニューヨークは故郷だからね。でも、今回は政治的なことがあってダウンタウンに近づけなかったりと、いろいろと制約があったんだ。だからロサンゼルスにセットを組んで撮影したんだ。ハワード・ヒューズが以前使っていた工場なんだけどね」とホームタウンで撮影出来なかったことが心残りのご様子。ところで、ニューヨーク市民の等身大の視点で描くことがテーマとなった今回、やはり背景には細心の注意が必要ったのだとか。「エキストラに40~50人の港湾警察官に集まってもらったんだ。その中には、モデルにした二人を救出した人もいた。彼らのおかけでよりリアルに描くことができたよ。もちろん、彼らのニューヨークなまりも本物さっ(笑)」。
ストーンがフィクションというよりもノンフィクションに強く興味が惹かれているのは、これまでの作品を観ればおのずと理解できる。その理由を尋ねると、「もし、フランス革命の時、バスティーユの戦いを経験した人がいたら、その体験は凄く価値があるだろ? 9.11も将来そうなると思うし、それを残して置くことは大切だと思う。生の声というのはそれぐらい価値があることだよ」という言葉が返ってきた。そんな彼がこだわった作品だからこそ、観る価値があるのかもしれない。
取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)


