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Dec 28, 2006

祝、ヴィスコンティ生誕100年(4)

「ヴィスコンティ生誕100年、没後30年」を迎えた2006年も、もうすぐ終わり。今年はいろいろな人のおかげで、自分の仕事の原点になったヴィスコンティについて、いい仕事ができたような気がします。関係者の皆様、ありがとうございました。
Vis22

ヴィスコンティは世代を超えて語られるべきだと思うし、そうなると思います。やっぱり何度観てもいいんですよね。そんな巨匠についての原稿が書けて、今年は本当にいい1年だったと思います。
このブログ、今年最後の更新はまだまだ続く「ヴィスコンティ生誕100年祭」情報です。来年はもしかしたら、別企画の特集上映企画も実現するかもしれません。その時にはいち早くお知らせ致します。
そうそう、弊社から発売の書籍「ヴィスコンティを求めて」と、エスクァイアマガジンから発売の「LUCHINO VISCONTI」も引き続きよろしくお願いします。過去の出版物では統一されていなかったデータ/他も、最新の研究、調査結果に基づき一新。「生誕100年、没後30年」を飾るに相応しい内容になっています。
最後に、今年一年ご愛読あれがとうございました。来年もよろしくお願い致します。皆様、良いお年をお迎え下さい!

「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
  〈仙台〉仙台フォーラム       12月23日~29日
       
www.freefactory.net/forum
  〈青森〉八戸フォーラム 2007年1月6日~12日
       
www.cinegon.jp/forum
  〈盛岡〉盛岡フォーラム       1月20日~26日
       
www.forum-movie.net/morioka
  〈山形〉山形フォーラム       2月3日~9日
       
www.forum-movie.net
 〈福島〉福島フォーラム       2月17日~23日
       
www.forum-cinema.com/index.html
  〈兵庫〉シネカノン神戸        3月3日~23日
       
www.cqn.co.jp/THEATER/cqnkobe/
  〈広島〉サロンシネマ          3月31日~4月13日
       
www.saloncinema-cinetwin.jp
  〈三重〉進富座 2007年4月
  〈札幌〉シアターキノ 2007年5月
  ほか全国順次開催

  配給:クレストインターナショナル
  公式サイト 
www.crest-inter.co.jp/visconti/index.html

●書籍新刊「ヴィスコンティを求めて」 東京学参(株)から発売中
  書籍新刊「ルキーノ・ヴィスコンティ」
  エスクァイア マガジン ジャパンから発売中

2006 12 28 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

『みえない雲』監督インタビュー

『みえない雲』監督インタビュー

「ドイツ公開の時、 この映画で原発が身近にあることを知った人も多かったんだから」(by グレゴール・シュニッツラー)

Photo001  チェルノブイリ原発事故直後の1987年に発表されセンセーションを巻き起こした小説に基づいた『みえない雲』(12月30日~シネカノン有楽町ほか全国〈地方は順次〉)。美しい自然に囲まれた、のどかで小さな街を、突然原子力発電所の事故が襲う。ヒロインのハンナは初恋の相手ウリーの「必ず迎えに行くから、家で待ってて!」の言葉を信じて待ち続けるが、そこには放射能を帯びた雲が迫っていた……。

 この作品はアメリカ映画にありがちなパニック映画ではない。極限状況下、少女から大人へ成長するハンナからは、無責任ゆえの罰、生きる意義等、私たちにとって普遍的なテーマは浮かび上がらせる。特に、原発への問題提起をしながらもそれだけでは終わらせない作品になっているのが秀逸だ。 「小説は観客の想像力に任せられるけど、映画の場合はもっと直接的に観客に語りかける必要があると思ったんだ。だから主人公をハンナにして、ラブストーリーを入れ込んだんだ」。

 とはいえ、やはり軸となる原発から目をそらすことはできない。放射能漏れの事故がない限り原発問題を大きく取り上げることがなくなった日本人にとっても他人事ではない。「実は核や原発に対する問題意識はドイツでも低かったんだ。だってドイツ公開の時、この映画で原発が身近にあることを知った人も多かったんだから!! それに、北朝鮮の核問題もドイツでは凄く問題になっているんだよ」。

 原発に頼らざるを得ない現代社会。私たちはこの作品を通して改めて、“原発との共存”を真剣に考えなければいけない。今からでも遅くないと思う。

Mienaiグレゴール・シュニッツラー/Gregor SCHNITZLER
1964年(生月日不詳)生まれ。ドイツ、ベルリン出身。大学を卒業後、数年間スチーールカメラマンとして働き、1990年に音楽ビデオとCMの監督としてそのキャリアをスタートさせる。そしてTVドラマ、短篇の監督を経て、2002年に“WAS TUN WENN'S BRENNT"で長篇監督デビュー。そして、初のメジャー作品『レボリューション6』(2002)で一躍注目を集めた、ドイツの次世代を担う期待の監督だ。

みえない雲
“DIE WOLKE"
シネカノン/グレゴール・シュニッツラー作品
2006年/ドイツ/103min. /カラー/スコープ/ドルビー(SRD:SR)
12月30日~シネカノン有楽町ほか全国(地方は順次)
取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

2006 12 28 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 23, 2006

『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』監督インタビュー

『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』監督インタビュー

「音に触れるような感覚を重視したね。特に観客がフランキー自身を体感するような感覚を大切にしたよ」(by マイケル・ドース)


Kantoku  突然聴覚を失った人気DJ、フランキー・ワイルドの絶望から再生への物語を描いた『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』(12月23日~渋谷シネ・アミューズほか全国〈地方は順次〉)。主人公、フランキーのリアリティ溢れる描写に、公開されたイギリスやカナダでは“実話なのでは?”“ フランキーのモデルは誰だ?”と話題になったという。そんな噂を、面白そうに笑って話すのが監督と脚本を務めたマイケル・ドースだ。「フランキーのキャラクターは、実在する複数のミュージシャンのキャラクターやエピソードにインスパイアされて、限りなくリアルに創り上げたんだ」。

 だが劇中には、実在の有名DJたちが、存在しないはずのフランキーについて語るインタビューシーンまで挿入されているのだ!

「僕自身、この映画はニセの“バイオピック”だと思ってて、“ニセ・ドキュメンタリー”、いわゆる“モキュメンタリー”に対する皮肉を込めたつもり。このジャンルはつまらないと思っていたからね。インタビューした人たちは本物の人もいるけど役者もいるんだよ!」と余裕の表情。おそらく、騙されてしまうのは、構成はもちろんのこと、役者のリアルな演技があってのことだろう。フランキー役には、最近では『マッチポイント』に出演していたポール・ケイ。彼は今回、音楽スーパーバイザーを務めたロル・ハモンドからDJの特訓を受け、その覚えの速さにビックリされたのだとか。更にニカッと笑うと見えるすきっ歯で、フランキーを破滅的でありながら、どこか憎めない愛らしいキャラクターへと昇華させた。

 そして、“音を感じる”ことをフランキーに教え、再生の道へと歩ませる女神(ディーバ)となる、耳の聞こえないペネロペを演じたベアトリス・バタルバ。彼女の演技がまた凄いのだ。「彼女、凄く上手いでしょ! 健聴者なんだけど、(あまりに上手いので)撮影3日目までスタッフの半分は彼女が本当に耳が聞こえないと思っていたぐらいなんだ。実は、彼女の母親が実際に読唇術の先生になるコーチを受けたことがあるんだって」。“聴覚を失くす”物語ゆえに作品には時折無音シーンを挟み込まれ、観客を静寂の世界へ誘う。「音に触れるような感覚を重視したね。特に観客がフランキー自身を体感するような感覚を大切にしたよ」。

 ドースが「イビサでの撮影はあまりの暑さに圧倒され、最初は“こんなんで撮影できんのかな?”と思ったけど、時間が経つにつれ、イビサの暑さとか開放感とかが、いろんな意味で映画にいい作用をもたらしたと思う」と語るこの作品。開放感さえも体感できるということも要チェックだ。

マイケル・ドース/Michael DOWSE
1973年4月19日生まれ。カナダ、アルバータ州出身。エール大学のビジネススクールでMBAを取得後、短篇、CM、ミュージック・ビデオの監督、また長篇映画の編集スタッフとしてキャリアをスタート。長篇監督デビューは2000年の“FUBAR”。本作が2作目の長篇。次回作に“KIDS IN AMERICA”等が控える注目の新鋭。

Franky_1  『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界
“I'TS ALL GONE PETE TONG"
エイベックスエンタテインメント/マイケル・ドース作品
2004年/イギリス=カナダ/92min./
カラー/スコープ/ドルビー(SRD:SR) ※R-15指定
12月23日~渋谷シネ・アミューズほか全国〈地方は順次〉

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

2006 12 23 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 22, 2006

『プリズン・ブレイク』スタッフインタビュー

『プリズン・ブレイク』スタッフインタビュー

「TVは映画ほど束縛がないからね。創り手は自由に創作に没頭でき、やりがいを感じるんだと思うよ」(by ポール・シェアリング)

Prizon  シカゴで建築設計士をしている頭脳明晰で有能な男、マイケル。その生活は、兄が副大統領の兄弟を銃殺した罪で死刑を宣告されたことで一変。兄の罪を独自に調査した結果、何者かに罠にはめられたことが判り、マイケルは自力で兄を助けようと決意する。偽装で銀行を襲撃し兄と同じ刑務所に収監されたマイケルは、死刑執行までのタイム・リミット30日間でかつてない超脱出計画を実行に移す……。映画では体験できない、TVならではの前代未聞のタイムリミット・サスペンスで人気のシリーズ『プリズン・ブレイク』。毎回、手に汗握る展開は勿論、同時に兄弟、親子、囚人たちとの交流や駆け引き、そして恋と、様々な人間ドラマが盛り込まれている。あの『24―TWENTY FOUR―』に続き20世紀フォックスが放ったこの人気ドラマの秘密を、製作総指揮兼脚本のポール・シェアリングに聞いてみた。

 脱獄物の作品は数あれど、本作は“自ら入り脱獄を決行する”という点だけでも異色のストーリー展開だ。「自分から刑務所に入るなんて凄く馬鹿げてる、と思った。だから切迫した事情があれば成り立つかもしれないと思って、兄弟の話へ膨らませていったんだ」とシェアリング。思いついた時から、ストーリー展開はある程度創り上げているという彼だが、TV業界ならではの締切には毎回苦しめられるのだとか。「あはは。実は締切には毎回苦労させられているんだ。2週間で1話書き、8日間で撮影して、1週間で編集する……その繰り返し。コーヒーを飲んで何とか乗り切っているよ」。

 アメリカのTV業界の活性化が日本にいても感じられる昨今。一方、リメイク作品が相次ぎ、“ネタ切れ!と噂され、衰退の一歩を辿っているように見える映画業界。その理由をシェリングに尋ねてみると、「僕も映画に携わったことがあるから判るんだけど、映画業界は投資する側の意見に左右されがち。その点、TVは映画ほど束縛がないんだ。創り手は自由に創作に没頭でき、やりがいを感じるんだと思うよ」と余裕の表情を見せる彼は、『シーズン3』への参加も打診されているのだとか。そんな彼の自信作『プリズン・ブレイク』の『シーズン1』は、現在DVD&VHS(各vol.1~12)で好評レンタル中だ。この面白さ、年末年始にイッキ見してみてはいかが?

ポール・シェアリング/Paul SCHEURING
生年月日不詳。出身国地不詳。主に脚本家としてTVを中心に活動。映画作品にはヴィン・ディーゼル主演の『ブルドッグ』(2003)がある。

Imgプリズン・ブレイク シーズン.1
“PRISON BREAK SEASON.1”
FHE/ブレット・ラトナー、他作品
アメリカ/968min.(1話約44min.。全22話)/
カラー/ヴィスタ/ドルビー(SRD:SR)
(C)TWENTIETH CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT LLC.
   ALL RIGHTS RESERVED.
※DVD&VHS好評レンタル中
vol.1~vol.11(各2話収録) vol.12(1話収録)
※DVD絶賛発売中
vol.1(1、2話) BOX.1(3~13話) BOX.2(14~22話)

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

2006 12 22 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 08, 2006

『敬愛なるベートーヴェン』監督インタビュー

『敬愛なるベートヴェン』監督インタビュー

「彼の音楽と人生が反比例するところに非常に惹かれました」

Bb 耳の聴こえない《悲劇の“楽聖”》と呼ばれ、没後180年経った今も世界中の人々に愛され続ける、最も偉大な音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。晩年には多くの名作を生み出し、日本では年末の曲としてお馴染となった「交響曲第九番」もそうした曲の1つだ。そうした時期の彼の姿を描いたのが、この『敬愛なるベートーヴェン』(12月9日~日比谷シャンテ シネほか全国で公開〈地方は順次〉)だ。

 この作品では、彼の作曲を支えた一人の女性、作曲家志望の23歳のコピスト(写譜師)を通し、“第九”が生み出された背景の謎に迫っている。監督は、レオナルド・ディカプリオが詩人ランボーを演じた『太陽と月に背いて』が高く評価されたアニエスカ・ホランド。彼女に今回の作品を創ったきっかけを聞いてみた。「年を重ねるごとに、彼の音楽は偉大で素晴らしいものになっていきました。それも1つの理由ですが、逆に、彼の人生を取りまく環境や健康面は、徐々にどん底に向かっていったわけです。彼の音楽と人生が反比例するところに非常に惹かれました」。

 そんな反比例の人生の中、彼の作品の唯一の理解者として登場するのがコピストのアンナ・ホルツだ。彼女のキャラクターはどこから生まれたものなのだろうか? 「実は想像上の人物。でも全くありえない人物というわけでもなく、当時、彼の周りには世話をする人が何人かいました。その人たちの様々な要素を取り集め、彼女を創り上げたのです。そして、彼女の目を通して、よりベートーヴェンの生活やパーソナルな部分が見えてくるようにしたかったのです」。

 そして、監督の狙いをリアルに体現したのが、ベートヴェンを演じたエド・ハリスとアンナを演じたダイアン・クルーガーの演技力だ。「エドとは長いつき合い。彼は非常に内面が深く、複雑な人間なので、この偉大な人物を演じられるのは彼しかいないと思ったんです。何事にも好奇心も持ってのめり込んでいく彼の性格は、この天才的な内面を持つ男を演じるのにピッタリでした。アンナ役はクルーガーから“やりたい”と話がありましたが、“彼女にはムリだろう”と思ったんです。ですから、“まずカメラテストをしたい”と話したところ、彼女がニューヨークからロサンゼルスにある私の自宅までやってきました。もう夜中でしたが、私の娘が暖炉の前にカメラを構え、彼女が準備してきた“アンナ”を演じてもらったんです。その瞬間、“彼女だ”と思ったんです」。

 そんな監督はポーランドのワルシャワ出身。同郷には“神童”ショパンがいる。「ポーランドは非常に変な国なんですよ。偉大な作曲家を何人も輩出しているのに国民は音痴が多い(笑)。集まって歌おうものなら音は外れるし、音楽祭は盛り上がりに欠けるし。だから日本の方が音楽性というのは高いのではないでしょうか。ショパン国際ピアノコンクールで優勝される方って、日本や韓国といったアジア出身者が多いですよね。ヨーロッパは確かにクラシックが生まれた国ではありますが、クラシックが現在も活き活きと息づいているかというと、そうでもないんです。その代わり、日本やアジアにそうした土壌が生まれているようなので、本作が日本でヒットすることを願っていますよ(笑)。もちろんショパンはポーランド出身で、小さい時から生活の一部として聞いてきましたが、私にとっては最初の音楽との出会いはベートーヴェン。ショパンの音楽の深さは、大人になってからでないと理解出来ないと思います。彼の映画も5、6本既に創くられていますが、挑戦するとしたらべートーヴェンとは違った意味で難しい映画になるでしょう」。

 今年の年末も多く聴かれるであろう“第九”。この作品でベートーヴェンの音楽家として苦労や孤独を感じることで、今年は一味違った“第九”を聴くことができそうだ。

アニエスカ・ホランド/Agnieszka HOLLAND
1948年11月28日生まれ。ポーランド、ワルシャワ出身。プラハのFAMUで映画と演出を学んだ後、ポーランドに戻りクシシュトフ・ザヌーシの助監督として映画界に入る。“AKTORZYPROWINCJONALNI”(1979)で監督デビュー。その他の作品に『ワルシャワ/神父暗殺』(1988)『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパヨーロッパ』(1990)『太陽と月に背いて』(1995)等、多数。

Bb2敬愛なるベートヴェン
“COPYING BEETHOVEN”
東北新社/アニエスカ・ホランド作品
2006年/イギリス=ハンガリー/104min.
/カラー/スコープ/ドルビー(SRD:SR)
(C)2006 Film & Entertainment VIP Medienfonds 2 Gmbh & Co.KG
12月9日~日比谷シャンテ シネほか全国(地方は順次)

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

2006 12 08 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

祝、ヴィスコンティ生誕100年(3)

『イノセント』のことを書いて一段落。更新もすっかりご無沙汰になってしまいました。
Vis20

“ちょっと書こうかな……”と思い、準備していることはあるのだけど、まだ考えがまとまらず。すみません。でも、何だかこのままだと間が開き過ぎちゃう気がするので、「ヴィスコンティ生誕100年祭」の最新全国スケジュールを載せて更新することにしました。さて、次回はいつになることやら……取り敢えず頑張ります。

「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
●映画「ヴィスコンティ生誕100年祭」
〈大阪〉テアトル梅田 12月2日~15日
       
http://www.cinemabox.com/schedule/umeda/index.shtml
〈仙台〉仙台フォーラム       12月23日~29日
       
http://www.freefactory.net/forum/
〈青森〉八戸フォーラム 2007年1月6日~12日
       
http://www.cinegon.jp/forum/
〈盛岡〉盛岡フォーラム       1月20日~26日
       
http://www.forum-movie.net/morioka/
〈山形〉山形フォーラム       2月3日~9日
       
http://www.forum-movie.net/
〈福島〉福島フォーラム       2月17日~23日
       
http://www.forum-cinema.com/index.html
〈兵庫〉シネカノン神戸  2007年春
〈広島〉サロンシネマ    2007年春  ほか全国順次開催

配給:クレストインターナショナル
公式サイト 
http://crest-inter.co.jp/visconti/index.html

●書籍新刊「ヴィスコンティを求めて」 東京学参(株)から発売中
  書籍新刊「ルキーノ・ヴィスコンティ」
  エスクァイア マガジン ジャパンから発売中

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Dec 07, 2006

『硫黄島からの手紙』キャストインタビュー

『硫黄島からの手紙』 伊原 剛志&加瀬 亮インタビュー

「家族のために、友人がたくさんいるアメリカと戦わなければいけなかった。
そういった葛藤の部分を大事にしました」――伊原

「この映画に参加できたのは僕にとってご褒美」――加瀬

2hito 『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』でオスカーを受賞し、今やハリウッドを代表する名匠となったクリント・イーストウッド。そんな彼が、太平洋戦争の激戦地となった硫黄島を舞台に、日米双方の視点から戦いの真実を描き出した二部作。それは、公開中のアメリカからの視点で描いた『父親たちの星条旗』(公開中~丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系)に続きいよいよ公開される、日本からの視点で描いた第二部『硫黄島からの手紙』(12月9日~丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系)で完結を迎える。今回、ロサンゼルス・オリンピックの馬術競技で金メダルを獲った実在の人物、バロン西を演じた伊原剛志と、理想主義に燃えていたが戦場を目の当りにして気持ちが変化していく清水を演じた加瀬亮に、作品について語ってもらった。

   渡辺謙演じる栗林忠道中将が硫黄島に赴任してからアメリカに占領されるまでを描いた本作は、二宮和也が全体の案内役として存在するものの、兵士たち個人の苦悩や精神状態に焦点を当て、丁寧に描いている。伊原と加瀬の出演シーンも尺としては短いが、スクリーンでの印象は強烈だ。「実際、バロン西さんの息子さんにお会いして、いろいろな話を聞きました。おそらく“バロン西”という人物は自由奔放な人だったと思います。だけど、家族のために、友人がたくさんいるアメリカと戦わなければいけなかった。そういった葛藤の部分を大事にしましたね」と語る伊原は、「撮影中、銃声や爆音は劇場で映画を観るようにリアルでした。ただ、そういった緊迫感がその時の演技に影響するかというとそうでもないですね。役は出来上がっていましたし」と、自分の演技に対する自信を覗かせた。

一方、加瀬は、「僕はまず恐怖心ですね。それに脚本を読んだ時に、二宮君が演じた西郷と鏡のような存在だ、と思ったんです。物語が進むにつれ二人は成長していきますが、常にその中で彼と向き合う存在だ、ということを念頭に置いていました」と語り、「この映画に参加できたのは僕にとってご褒美」と謙虚に喜んでいるようだ。

 そんな二人は、本作の前に黒沢清の『叫』(2007年陽春~シネセゾン渋谷ほか全国)で共演している。「『叫』の撮影中、お互いにこの作品に出演するなんて知らなかった(笑)」(伊原)。「撮影の合間、伊原さんはよく見守っててくれました。それにアル・パチーノの舞台に連れて行ってもらったんですよ(笑)」(加瀬)。「僕が“生”アル・パチーノを観たかったから(笑)」(伊原)。優しく見守る兄貴肌の伊原と実直な弟的存在の加瀬の関係は劇中でも重要なシーンに反映されている。“清水”は“バロン西”の行動からアメリカに対する気持ちを変化させていくのだ。

 心の細かい襞を描く手腕に長けたイーストウッドの下、日本のベテランと新鋭が挑んだ本作。彼らのコラボレーションがどんなふうに仕上がっているのか、アナタ自身の目で確かめて!

伊原 剛志/Tsuyoshi IHARA
1963年11月6日生まれ。大阪府出身。1982年にJAC(現在JAE)に入団。翌年、舞台「真夜中のパーティ」で俳優デビューを果たす。以後、数々の作品で経験を積み、1996年のNHKの連続テレビ小説「ふたりっ子」で一躍お茶の間の人気を集める。TV、映画、舞台とジャンルを問わず活躍するベテラン俳優。

加瀬 亮/Ryo KASE
1974年11月9日生まれ。神奈川県出身。『五条霊戦記』(2000)で映画デビューを果たし、以降、TVやCM等でも積極的に活動。映画はこれまでに40作品以上出演している。主な出演作に、『誰も知らない』(2004)『ニワトリはハダシだ』(2004)『パッチギ!』(2005)等、多数。主演作の『アンテナ』(2004)では日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞を受賞した。最新作は周防正行待望の新作でもある『それでもボクはやってない』(2006)『オリヲン座からの招待状』等が公開待機中。今後の活躍から目が離せない若手俳優。

Iwojimamain硫黄島からの手紙
“LETTERS FROM IWO JIMA”
WB/クリント・イーストウッド作品
2006年/アメリカ/141min/カラー
/スコープ/ドルビー(SRD、DTS、SDDS:SR)
12月9日~丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系ロードショー
(C)2006 Warner Bros.Entertainment Inc.and Dream Works LLC.

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

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Dec 02, 2006

『ファミリー』イ・ジョンチョル インタビュー

「父と娘の絆は特別なものかもしれない、
と思ってこの映画を創ろうと思いました」


Family2_4心の琴線に触れる映画を多く輩出する韓国から、父と娘の確執を通して普遍的な家族愛を描いた『ファミリー』(12月2日~シネマスクエアとうきゅうほか全国〈地方は順次〉がやって来た。

監督は、本作が長篇デビュー作となるイ・ジョンチョル。世界共通の普遍的なテーマ、“家族愛”を扱った映画は多く、中でも父=息子、母=娘という同性ならではの確執や強い絆を描いた作品が多い。ではなぜ今回、監督は敢えて父と娘に焦点を当てたのだろうか?

「映画会社の女性から、“父親は私にとても厳しいけど、いないところでは私の自慢ばかりするんです”っと聞いて凄く感動したんです。それに韓国では、新婚旅行後に嫁の実家に一晩泊まるしきたりがあるのですが、僕の姉が実家に帰って来た時、母に泣きつくのかと思いきや、父だったんです。それで、父と娘の絆は特別なものかもしれない、と思ってこの映画を創ろうと思いました」。

確かに異性の親子は、同性の親とは違うタイプの愛情を持つ。例えば、娘にとって父親は初めて接する男性であり、そこに娘は理想の男性像を映し出し、父親が理想に反した行動をすれば愛情の裏返しとして憎む傾向がある。逆に父親から娘への愛も一種の“恋人”に似た愛情があり、母と息子の場合でも同じことが言えるのではないだろうか。

この映画では、余命いくばくもない厳格な父、チュソクと堅気の生活に戻れない蓮っ葉な娘、ジョンウンがお互いにその愛情の深さを思い知らされることになる。「確かに二人の状況は非情です。ですが物語の人物に試練を与え、それを乗り越えさせることで観客に感動を与えられるのだと思います」。

そして、スクリーンで流されるジョンウンの涙が観客の心に沁みこんでゆくのだ。「役が涙するところが必ずしも観客が涙するとは限りません。むしろ違うと思います。ですから、彼女が涙を流す流さないはコントロールしましたが、最後に涙するあのシーンは自分で考えて演技してもらったんです」。さて、あなたは彼女の涙から何を感じるだろうか?

Family ◆ イ・ジョンチョル/Jeong-cheol LEE
1969年生まれ(月日不詳)。韓国出身(出身地不詳)。漢陽大学演劇映画学科卒業。“SOMETIMES SOMEWHERE”“BELL”等の短篇を監督し、チャン・ドンゴンとキム・ヒソンが主演したイ・グァンフンの1997年のラブ・コメディ作品『敗者復活戦』の演出部に参加。またキム・ヨンジュンの『アウトライブ~飛天舞~』にも助監督として参加した。本作で長篇デビューを飾る。

ファミリー
“A Family”
SPE/イ・ジョンチョル作品
2004年/韓国/96min./カラー/スコープ/ドルビー(SRD:SR)
12月2日~シネマスクエアとうきゅうほか全国〈地方は順次〉

2006 12 02 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック