PauseBLOG 記者会見・コラム

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Jan 29, 2007

『幸せのちから』キャスト来日記者会見

1月18日/パークハイアット東京
「“Keep Going”、それが大切なんじゃないかな」(byウィル・スミス)

Wil 全財産21ドルというドン底の状況から億万長者へ――そんなアメリカン・ドリームを実現させた実在の男、クリス・ガードナーの半生を基にした『幸せのちから』(1月27日~日比谷スカラ座ほか全国)。その主演と製作を務めたウィル・スミスが来日し、記者会見を開いた。

 本年度アカデミー賞で最優秀主演男優賞にノミネートされた本作は、スミス父子(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)が初共演したことでも話題だ。「スペシャルなエレメントをもたらしたと思う。いつも親子でしている自然な動作を取り込めたし、自分の演技に泣いちゃうのって凄く可笑しいけど、この作品の僕の演技は最高だと思うよ(笑)」と親子共演に本人もご満悦。息子の演技を「キャラクターの感情の起伏をすぐに理解できるんだ。おかげで父子のシーンは、“全てクリストファーが盗んでいく!!”って妻のジェイに文句言ったぐらい!」と絶賛。

 絵に描いたようなアメリカン・ドリームが語られる物語の時代背景は、アメリカが不況だった1981年。そして現代の日本やアメリカは完全な格差社会に突入し、同じように不況の波に晒されている人々が多い。そんな中、スミスは「本気で信じれば夢は叶う」と強い口調で言う。“競争社会の今、強く願ってもムリなのでは?”とキツい質問が出ても、「人生、そんなに簡単じゃない。スゥイート&ワンダフルばかりじゃないさ。悪人だっているし、善人にだって悪いことは起きる。でもそれを知り、どうサバイブしていくのかが問題。その唯一の道具は“希望”さ。そして、その希望を持ち続ける信念は自分でコントロールできるだろ? “Keep Going”、それが大切なんじゃないかな」と自らの哲学を語った。

 歌手、俳優、そしてプロデューサーとしても着実にキャリアを積んでいるスミスは、「今後は大作とアートフィルムをブレンドした作品が創りたいね」と今後の目標を語った。人生を心底楽しんでいる彼だからこそできたこの作品に、あなたも“希望”を発見できるはずだ。

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko Katsumaru(ライター)

2007 01 29 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Jan 22, 2007

『ディパーテッド』スタッフ&キャスト来日記者会見

1月18日/グランド・ハイアット東京

「監督がまだ(オスカーを)獲ってないのは冗談みたいでしょ!」(byレオナルド・ディカプリオ)

Dp  先日、アカデミー賞の前哨戦と称されるゴールデングローブ賞で監督賞を受賞した『ディパーデッド』(1月20日~サロンパス ルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系)。続く1月23日(現地時間)発表のアカデミー賞ノミネートを前に、主演のレオナルド・ディカプリオと監督のマーティン・スコセッシが来日し記者会見を開いた。

 ボストン、サウシー地区を舞台に、マフィアのボスの下に送り込まれた警察官のビリー(ディカプリオ)と、そのボスによって警察へ送り込まれたマフィアのコリン(マット・デイモン)の駆け引きと苦悩を描いた本作。ベースは香港映画『インファナルアフェア』シリーズだが、名匠の手腕とベテラン俳優たちの渾身の演技により、一味違ったサスペンス・ドラマに仕上がっている。

『ギャング・オブ・ニューヨーク』『アビエイター』に続き今回が3回目のコンビとなるディカプリオとスコセッシだが、お互いの魅力について聞いてみると、「彼や、彼の作品自体も尊敬している。これまで一緒に共同作業してきたのも自然の流れだと思う。僕のキャリアの中で彼との仕事はハイライトだと思うし、今後も続けていきたい」(ディカプリオ)、「2人ともキャラクターや物語に対する思いが似ているし、人生に対してもそう。30歳の年の差があってもね(笑)」(スコセッシ)。

 そんな二人は「この作品の評価が予想以上に高くてビックリしている」と声を揃えるが、アカデミー賞については「ただ、それが金の像に繋がるか判らない。とにかく結果を受け入れるしかない。でもそれよりも、監督がまだ獲ってないのは冗談みたいでしょ!」とディカプリオ。一方、スコセッシは「最初はこの映画を創りたくなかったし、賞を獲るために映画を創ってるわけじゃないから。それより、この映画を撮ったことで、ドン・シーゲルやアンソニー・マンの50年代のB級映画を改めて尊敬し直せたよ」と語った。そんな彼が監督を引き受けた大きな要因は「ウィリアム・マガハンの脚本の素晴らしさ」だったそうで、「とにかくこの映画は“嘘”ばかりだよ(笑)」とジョークを飛ばした。

 そして“嘘”をつきまくるビリーを演じたディカプリオは、映画の中で重ねられた“演技”にいささか戸惑ったものの「マフィアのボス役のジャック(・ニコルソン)に詰め寄られるシーンで役を掴んだんだ」とのこと。そして、ベテラン俳優、ニコルソンとの共演について「あ、あ~……実際の二人は映画と同じで、緊張感があって何が起こるか判らない感じだったね」とおずおずと答えるレオに、会場からは笑いが漏れた。

 ラストに明かされる“ディパーデッド”の意味に、ある種の爽快さすら感じられる本作は必見だ!

取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko Katsumaru(ライター)

2007 01 22 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Jan 02, 2007

『合唱ができるまで』キャストインタビュー

『合唱ができるまで』キャストインタビュー

「日本の子供たちは、グループの影になってしまって、個人の力を生かしきれていないような気がしました」(by クレール・マルシャン)

Gassyou2 パリ13区、総勢100名のアマチュア合唱団員を抱えるモーリス・ラヴェル音楽院。この音楽院で指揮を教えているのがクレール・マルシャン。『合唱ができるまで』(12月23日~ユーロスペースほか全国〈地方は順次〉)は、彼女の指揮の下、1つの合唱が創り上げられる過程が丁寧に描かれた異色ドキュメンタリーだ。

 監督のマリー=クロード・トレユの息子が音楽院のメンバーだったことがきっかけで実現したのがこのドキュメンタリー。「やはり最初は全員戸惑いがありましたが、最終的には撮影隊を気にしなくなりましたし、結果的に上手く行ったと思います。あの練習場は凄く狭いし、それに、メンバーと私たちの親密度が高いんです。ですからカメラに限らず、知らない人が入ると凄く違和感があるんです。だから撮影が終わった後なんか、“終わって良かった!”なんてメンバーと言い合っていたんですよ(笑)」。

 彼らの親密さは丹念に積み重ねられた映像からひしひしと伝わってくる。そして更に、観るものに創り上げることの素晴らしさ、“時間を掛ける”ことの楽しさを感じさせてくれる。「合唱というのは1日でできることではありませんから。少しずつの積み重ねが大事なんです。そういう意味では映画と似ているかもしれませんね」。

 劇中、彼女は集中力を失くしたメンバーたちを、飽きさせず、そして力を引き出すため、ユニークな練習をさせたりする。個人主義が強いフランス人をまとめるのはやはり大変なのだろうか? 「カメラがあるなしに関わらず、集中力を持続させるのが大変なんですよ(笑)。フランス人は皆さんが思うほど個人主義というわけではないと思うんです。メンバーたちはむしろ、“一緒に歌う”という行為が気に入っているようですし。ですが、個性、個人の自立性は大事にしたいと思っています。自分のためというより、皆のためにそれを生かすように意識していますね」。

 最後に、今回の来日で共演した日本の子供たちについて聞いてみた。「少しの時間しか共演できなくて凄く残念でしたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。少ない時間ですので、ちょっとした印象しか判らないのですが、日本の子供たちは、グループの影になってしまって、個人の力を生かしきれていないような気がしました。もう少し、自分のためではなく、グループのために生かす個性を発揮するような練習を増やしたらいいのではないでしょうか?」。

 ラストの合唱に思わず身震いしてしまう本作は必見!

クレール・マルシャン/Claire Marchand
1956年(生月日不詳)生まれ。フランス、パリ出身。ルクセンブルグ大公国音楽院とベルギーのナミュール国際合唱指揮者学校に在籍していた彼女は、パリ13区のモーリス・ラヴェル音楽院合唱団の正式教師として就任した後、自ら合唱科と合唱指揮者のクラスを創設。同時にアマチュアやセミプロの合唱団や声楽アンサンブルの指導をする他、将来プロになる若き指揮者の養成をしている。

Gassyou合唱ができるまで
“LES METAMORPHOSES DU CHOEUR"
バップ=ロングライド/マリー=クロード・トレユ作品
2004年/フランス/98min.
/カラー/ヴィスタ/ドルビー(DTS:SR)
12月23日~ユーロスペースほか全国(地方は順次)

取材・写真・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

2007 01 02 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック