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Apr 24, 2007

『ドレスデン、運命の日』スタッフインタビュー

「第二次世界大戦を含め、いろいろな出来事が歴史になっていく。それは仕方のないことです」(byローランド・ズゾ・リヒター)

Dresuden01第二次世界大戦下のドイツをこれまでと違った角度から描いた映画が公開される。それが『ドレスデン、運命の日』(上映中~シャンテ シネほか全国〈地方は順次〉)だ。“エルベのフィレンツェ”と讃えられた、ドイツ一の文化と芸術を誇る美しい街、ドレスデン。この作品は、大戦末期、ドレスデンが連合軍の空襲で壊滅的被害を受ける悲劇の一日までを、一組の恋人たちを軸に描いている。

 監督は本国ドイツを始め日本でもヒットした『トンネル』(2002)を手掛けたローランド・ズゾ・リヒター。「創った動機はいろいろとありますが、大きく言えば、ドレスデンの聖母教会の再建が終了したこと。そして、これまで多く描かれてきた“ドイツが悪かった第二次世界大戦”という視点とは違った作品を創りたかったことです」と言うリヒターは、続けて映像化に対するテーマをこう語った。「あの晩の出来事を完全に映像化することは不可能です。ですが、あの晩の生死を間近で体験した人たちが納得するような形で映像化したかった。現実の中の僅かパーセンテージしか映像化出来ないことを意識しつつも、やはりそこに拘って映像化するのが芸術家としての責任だと思いますから」。

 連合軍とドイツを中立的な立場で描きながらも、空襲で燃えるドレスデンを映すリアリティ溢れる映像は、私たちに戦争の恐ろしさを痛感させる。しかし、“戦争”の風化が進んでいるのは日本もドイツも同じだという。「第二次世界大戦を含め、いろいろな出来事が歴史になっていく。それは仕方のないことです。特に若い世代にとっては、第二次世界大戦は言葉の上でも前世紀の出来事となってしまったのです。ですから私たちは、若い世代が過去を振り返った時、歴史に目を向けるための窓をきちんと開けておかなればいけないと思います。実際に何があったのかを認識しなければいけない。そして忘れず、“繰り返してはいけない”と思わなければいけない。そのために私たちは窓を開けているのだと思います」。

 そして、最後に力強くこう語った。「今後も人の心を動かすドラマを、歴史に関連するテーマで描きたいと思っています。観客がそれを求める限り……」

取材・撮影・文=勝丸 京子/Kyoko KATSUMARU(ライター)

プロフィール
ローランド・ズゾ・リヒター/Roland SUSO RICHTER
1961年1月7日生まれ。ドイツ、マールブルグ出身。長篇デビュー作“KOLP”(1985)でドイツ連邦映画賞を始め、多くの賞を受賞。2002年の『トンネル』はドイツで700万人を動員し、世界中の映画祭で大絶賛を浴びた。2003年には『Re:プレイ』でハリウッドにも進出。今後の活躍が期待される監督だ。その他の作品に『大破壊』(1994) 『14日』(1997)等。

Dresuden02 『ドレスデン、運命の日』
“DRESDEN”
アルバトロス/ローランド・ズゾ・リヒター作品
2006年/ドイツ/カラー/150min./
ヴィスタ/ドルビー(SRD:SR)
©ZDF 2006 ALL RIGHTS REZERVED.
4月21日~シャンテ シネほか全国(地方は順次)

2007 04 24 [記者会見レポート] | 固定リンク

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