PauseBLOG 記者会見・コラム

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Oct 31, 2007

第20回東京国際映画祭閉幕。

 10月20日(土)に開幕した第20回東京国際映画祭(TIFF=Tokyo International Film Festival)。悪天候に阻まれ全てが予定通りには進まなかったものの、10月28日(日)に9日間の全日程を終え閉幕しました(総上映本数326本。関連企画も含む総動員数309,099人)。いろいろ問題点が指摘されてはいますが、とにかく自国の国際映画祭。来年も楽しみにしていますので、よりよい映画祭を目指して頑張って欲しいと思います。

 記念すべき20回目の受賞結果は以下の通りです。

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《第20回東京国際映画祭受賞結果》
●国際審査委員長
アラン・ラッドJr.(プロデューサー)
●国際審査員
セルジュ・ロジック(モントリオール世界映画祭 ジェネラルディレクター)
ニコラ・ピオヴァーニ(作曲家)
ウー・ニエンジェン(脚本家、監督)
香川 京子(女優)
降旗 康男(映画監督)

〈東京さくらグランプリ〉
『迷子の警察音楽隊』(日活) 12月中旬~シネカノン有楽町二丁目ほか全国(地方は順次)

〈審査員特別賞〉
『思い出の西幹道(仮題)』(ワコー) 公開情報未確認(2007年10月31日現在)

〈監督賞〉
ピーター・ハウイット『デンジャラス・パーキング』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈女優賞〉
シェファリ・シャー『ガンジー、わが父』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈男優賞〉
ダミアン・ウル『トリック』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈芸術貢献賞〉
『ワルツ』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈観客賞〉
『リーロイ!』日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈日本映画・ある視点:作品賞〉
『実録・連合赤軍――あさま山荘への道程』(若松プロダクション)2008年春~テアトル新宿ほか全国(地方は順次)

〈日本映画・ある視点:特別賞〉
『子猫の涙』(トルネード・フィルム)2008年新春第2弾~新宿ガーデンシネマほか全国(地方は順次)
※その他、詳細は公式HP
http://www.tiff-jp.net/ja/

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2007 10 31 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 29, 2007

“東京 六本木 ATG 1961-2007 ATGセレクション”開催

 あの名作たちが4週間限定で甦る!
 1960 年代初頭に発足し、非商業的な芸術映画や、メジャー会社を離れた監督たちの製作、公開の場として1980 年代まで活動を続けた映画会社“ATG(日本アート・シアター・ギルド)”。現在の日本映画興隆の萌芽ともいうべき、そんなATGの作品群から代表作25 本を選び、4 週間限定で上映することになりました。

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          プログラムは、ATGを象徴する存在である“寺山修司”、傑作揃いの“時代劇”、共感を呼ぶ“青春映画”、人間性に迫る重厚な“ドラマ”、そして冒険心が刺激的な“アヴァンギャルド”という5つの枠に作品を振り分けて構成(個人的には、昨年亡くなった実相寺昭雄の作品が入ってないのが残念なところですが……)。その多彩で鮮烈な魅力に迫ります。
 会期中はゲストを招いてのトークショーやライブパフォーマンスも開催(予定)。“ATG”という映画会社すら知らない若き世代、これからの日本映画を受け継いでゆく世代に向け、充実のラインナップで先鋒者たちの声を発信します!!

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“東京 六本木 ATG 1961-2007 ATGセレクション”
会期:2007年11月3日(土)~10月30日(金)
上映作品:全25作品。
会場:東京・シネマート六本木
料金:当日1,300円(前売1,000円/劇場窓口のみ特典付)
ゲスト:井筒和幸(監督)、田原総一朗(監督)、向井秀徳(ミュージシャン/ZAZEN BOYS)、森直人(ライター)、佐藤忠男(映画評論家)、 石井聰亙(監督)、 松本俊夫(監督)、大友良英(音楽家)[以上予定]
※その他、タイムテーブル、イベント等の詳細は公式HPをご覧下さい。

http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/index.html

2007 10 29 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 23, 2007

『ふみ子の海』スタッフインタビュー

「映画館を出た後に、観客が胸を張れるような映画を創りたかった」
(by 近藤 明男)

Humiko01 新潟県の高田盲学校で教鞭をとり、生涯を視覚障害者の教育に捧げた粟津キヨの少女時代を描いた、市川信夫の同名小説に基づくヒューマン・ドラマ『ふみ子の海』(10月13日~シネスイッチ銀座ほか全国〈地方は順次〉)。昭和の初め、新潟県頚城郡で生まれたふみ子(鈴木理子)は、貧しさゆえの栄養不良がもとで幼くして失明してしまう。母チヨ(藤谷美紀)は絶望し、一度は心中を考えるが、それでも希望を失わないふみ子の姿に思いとどまるのだった。そして8歳となったふみ子は、高田盲学校の教師、高野りん(高松あい)と出会い、点字に巡り会う……。

「映画館を出た後に、観客が胸を張れるような映画を創りたかった」と語るのは、増村保造や市川崑ら名匠、巨匠の助監督としてキャリアを積んできた監督、近藤明男。今回もベテランのスタッフを揃え、その確かな手腕を発揮。ノスタルジックな雰囲気を伝えるために時代考証を念入りに行い、更に観客の情感に響く演出で作品に深みを生み出している。

「いい小説ほど映画化は難しいと思います。原作とケンカしてしまう場合もありますから。だから、原作者の市川さんに根気強く説得しました」。その結果、原作者の市川さんが「この物語が世に出てから20年、たくさんの人に助けられて映画になりました。美しい越後の風景の中、障害を越えて健気に生きる少女たちの姿をたくさんの方に観ていただきと思います」と納得する作品が仕上がった。

「映画は、観る人の思い出や感情が作品とダブる時に感動するもの。ふみ子はいろいろな女性たちとの巡り合わせによって生きていきます。リトマス試験紙じゃないけど、この作品には、観る人それぞれが自分の心の中で引っ掛かっているものに反応する部分が必ずあるんだと思う」

あなたが今、何か悩んでいるとしたら、この作品の中にその答えがあるかもしれない。一人ゆっくり、ふみ子の生き方と向き合ってみてはいかがだろうか?

取材・写真・文=間宮 うり/Uri MAMIYA(ライター)

プロフィール
近藤明男/Akio KONDO
1947年(生月日不詳)生まれ。東京都出身。早稲田大学卒業後、大映に入社。増村保造や市川崑ら名匠、巨匠の下で助監督として映画人としてのキャリアをスタートさせる。1972年からはフリーランスの助監督として多くの作品に参加。主な作品に増村保造の『大地の子守歌』(1975)『曽根崎心中』(1977)、日米合作テレビ映画『将軍 SHOGUN』(1979)、高田賢三の『夢・夢のあと』(1980)、市川崑の『ビルマの竪琴』(1984)等、多数。1985年、オールフランスロケの『想い出を売る店』で監督デビュー。現在はテレビ作品等の演出も手掛け、活躍の場を広げている。

Humiko02ふみ子の海
パンドラ=シネマディスト/近藤明男作品
2007年/日本/105min./カラー/
ヴィスタ/ステレオ
(C)2007 C.A.LAll Rights Reserved.
10月13日~シネスイッチ銀座ほか全国(地方は順次)

2007 10 23 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

“ヴィスコンティ生誕100年祭”終了。

    2006年10月7日(~11月2日)に東京・新宿/テアトルタイムズスクエアで始まり、その後、日本各地を巡回した“ヴィスコンティ生誕100年祭”(クレストインターナショナル配給)。最後は2007年9月22日から東京・渋谷/Bunkamura ル・シネマ2に凱旋し、10月19日、遂に終了しました。

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       『山猫』撮影中のヴィスコンティ

   ついつい2004年のレトロスペクティブとその規模を比べてしまいますが、贅沢を言ってはいけませんね。夏にイタリア文化会館で開催された映画祭+写真展にもつながっていったわけですし、1年間、この企画を動かし続けたクレストインターナショナルには本当に感謝です。今回の凱旋公開、最終週に無事『山猫』を観ることが出来ました。よって全3作品制覇です(笑)。
   『山猫』、やっぱり素晴らしい作品です。最後がこの作品で本当に良かった。新たに原稿を用意する時間がないので、2004年に『イタリア語・完全復元版』が公開された時の試写室日記原稿(これは現在読めなくなっています)を採録しておきます。ちょっと手抜きっぽいですが、映画祭全体について思うことなど、また近々改めて書きますのでご容赦下さい。

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       『山猫』


《採録/試写室日記『山猫』》
「本物の映画だけが持つ輝きに満ちた、まさに至福の187分」

   イマジカ第2試写室で巨匠ルキノ・ヴィスコンティの傑作、『山猫 イタリア語・完全復元版』(1963)。撮影監督ジュゼッペ・ロトゥンノが長らく取り組んでいた修復作業が終了し、遂に日本公開が決定。プレス編集のお手伝いをすることになり、一部関係者だけのかなり早めの内覧試写を観せて頂いた。ヴィスコンティに格別の思い入れがある身としては、本当に嬉しい限り。スクリーンでは14年ぶりの再見となったが、かつて褪色の激しかったテクニカラーは鮮やかな色彩を取り戻していた。素直に感動。
   数あるヴィスコンティの傑作の中でも、彼が唯一自身を語ったという意味において非常に重要な位置を占める『山猫』。ところがこの作品は、当時の製作上、興行的理由によって2つのバージョンが存在することになってしまった。1つはシドニー・ポラックによって 161分に短縮された英語・国際版。ヴィスコンティが長さに込めた意味を、スピード命のアメリカ人は恐らく理解できなかったのだろう。その感覚でカットされた作品は、ただただ忙しなくなってしまった。だが、保存の良好なデラックスカラーの鮮やかな発色は魅力的だ。そしてもう1つが、今回修復を施された185分のイタリア語版。ゆったりとした時の流れの中で繰り広げられるドラマは、英語・国際版など比較にならないぐらい魅力的だが、保存の悪さで褪色したテクニカラーは全く哀しい状態だった。その色彩を修復し、本来あるべき姿に戻したのが、この『山猫 イタリア語・完全復元版』である。これで、色彩のためだけに、我慢して英語・国際版を観るということも二度とないだろう。
   統一戦争に揺れるイタリア、シチリア島。名門貴族サリーナ公爵(バート・ランカスター)と、新しい時代を担う若き恋人たち、タンクレディ(アラン・ドロン)とアンジェリカ(クラウディア・カルディナーレ)の対比を通して、滅びゆく貴族階級の最後の輝きを絢爛豪華に描き上げた一大叙事詩。それは、名門貴族に生まれ育った洗練で映画史上唯一無二の存在となったヴィスコンティのみが創り得た、まさに至福の187分(2分増えているのは、修復に関するクレジット、ロトゥンノの修復に関するコメント等。本篇の改編はない)。特に、アメリカ人には切られてしまった、全篇の約1/3に及ぶ大舞踏会は圧倒的、陶酔感の極み。その豊かな時にあるのは、本物の映画だけが持つことのできる輝きだ。公開がもう少し近づいてきたら、その素晴らしさについては改めてご紹介しようと思っている。
    『白夜』(1957)『熊座の淡き星影』(1964)のリバイバルに続き、いよいよ代表作中の代表作が最良の状態で登場するヴィスコンティ。今秋には大規模なレトロスペクティブも開かれるとのことなので(全作品上映の噂も聞いた。本当だとしたら凄い。やっとだ!)、この機会にファンだけでなく、1人でも多くの人にその芸術世界を観て欲しい。そこには、どんな時も深く人間を見つめ、その未来を信じた、今こそ必要な、厳しさゆえに暖かいヴィコンティの人間愛に貫かれた世界があるからだ。

《ヴィスコンティ生誕100年祭》情報
※現在上映中の劇場はありません。
配給:クレストインターナショナル
公式サイト 
www.crest-inter.co.jp/visconti/index.html

《ヴィスコンティ関連近刊書籍》情報
「ヴィスコンティを求めて」 
柳澤 一博・著 東京学参 2,625円

www.cine-pause.com/book.htm
※著者インタビュー掲載
日経NET Web Magazine「日経WagaMaga」
柳澤一博インタビュー(全5回)はこちらからどうぞ!

http://waga.nikkei.co.jp/enjoy/movie.aspx?ichiran=True&i=20
070529e2000e2&page=1

「ルキーノ・ヴィスコンティ」
エスクァイア マガジン ジャパン 2,100円

www.esquire.co.jp/books/movie/index.html
※本サイト編集長・内田達夫も一部執筆しています。

「ヴィスコンティの遺香:愛蔵版」
篠山紀信・撮影 小学館 9,450円

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solrenew_det
ail?isbn=9784096801277&jcode=07060

「ヴィスコンティ(2) 高貴なる錯乱のイマージュ」
若菜 薫・著 鳥影社 2,310円

www.choeisha.com/eiga.html

2007 10 23 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 19, 2007

この少年は“信じることを貫く強さ”を教えてくれました。

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    神様のご褒美のような過ごしやすい季節、如何お過ごしですか?暑い夏も凍える冬も束の間忘れて、気持ちよさに心身が喜んでいるようです。今回は、他のなににも決して変えることができない、自分だけの心地よさを切実に求めた、ある少年の物語をご紹介します。

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●『この道は母へとつづく』 “ITALIANETZ”
http://eiga.com/official/konomichi/
10月27日~Bunkamuraル・シネマほか全国(地方は順次)

 酷寒のロシア。雪に閉ざされた孤児院。
 親に捨てられたたくさんの孤児たちが、裕福な里親に貰われていくことを夢見て暮らしています。この作品は2000年に掲載された新聞記事を基に映画化されたもので、実際に演じている子供たちの多くが、孤児院の子供たちなのだそう。つまり、ここで描かれていることは、現代ロシアの1つのリアルな姿なのです。
 主人公のワーニャ(スピリドノフ)はイタリア人夫妻に気に入られ、養子縁組が成立しようとしていました。暖かいイタリアへ! 他の子供たちから羨ましがられ、この上ない幸運を手に入れるかに見えたワーニャ。でも、彼自身の胸の内は違っていました。
Nikki_konomichi_2  「この孤児院を離れたら、もしも本当のお母さんが迎えに来てくれても、二度と会うことができない……」。思い詰めたワーニャは、必死に字を習い、校長の金庫から自分の孤児記録を取り出して盗み読みし、お母さんの手掛かりを探り始めます。
  近づいて来るイタリアへの旅立ちの日。いてもたってもいられないワーニャ。僅かな手掛かりを胸に、いざ、お母さんを探しに孤児院を脱走します。初めての列車の旅です。道中、幾度も挫折しそうな辛い目に遭うワーニャですが、時に孤児院仕込みの機転を利かせて危機を免れ、時には持ち前のガッツで乗り越えます。そして何より、ワーニャの“お母さんに会いたい!”という熱い熱い思いに、周りの大人たちがやがてほだされていくのです。
 大人になったら程々に折り合いをつけ、場合によっては封印してしまう「お母さん、会いたい。大好き」という思いが、この作品では全篇に表現されています。 現代版「母をたずねて三千里」、と片付けてしまうにはあまりにも現実的なロシアの社会問題を見つめつつ、誰もが共感する普遍的テーマが心を温める、『この道は母へとつづく』。 信じることを貫く強さを、けなげな少年の姿から教えてもらえたような気がしました。
 では、また次回。

                                                18/10/2007 中澤 有美子

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セントフォースHP http://www.centforce.com/
中澤有美子ブログ http://ameblo.jp/nakazawa-yumiko/
「安住紳一郎の日曜天国」HP http://www.tbs.co.jp/radio/nichiten/

2007 10 19 [試写室日記] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 18, 2007

第20回東京国際映画祭、いよいよ20日から開幕!

   アジア最大級の映画祭として世界中から注目されている東京国際映画祭(TIFF=Tokyo International Film Festival)。記念すべき20回目を迎える今年は、10月20日(土)~28日(日)までの9日間、渋谷、六本木地区を中心に開催されます。名プロデューサー、アラン・ラッドJr.を審査委員長に迎えた今年は、果たしてどんな作品がグランプリに輝くのか? そしてどんな才能が発見されるのか? 古今東西、最新作から希少価値の高い作品まで、様々な作品が上映されるのは勿論、豪華ゲストの来場も楽しみなこの映画祭で、9日間映画漬けになっちゃおう!

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《Pause編集部的8つのチェックポイント》
1、コンペティション『ハーフェズ ペルシャの詩』
  麻生久美子+アボルファズル・ジャリリの組み合わせ!
2、コンペティション『ガンジー、わが父』
  インドが創ったガンジーの物語に興味津々。
3、特別招待作品「レイ・ハリーハウゼン特集」
  特撮の神様復活! 以前なら“ファンタ枠”のこの企画は凄い!!
4、特別招待作品「明日への遺言」
    小泉尭史が“B級戦犯物”をどう演出するか注目。
5、アジアの風「エドワード・ヤン(楊徳昌)監督追悼特集」
  新作もいっぱいあるけどついついこちらに……。
6、映画が見た東京「東京ミッドナイトシネマテーク」
  10月26日ANの方。ロマンポルノが観られます!
7、日本映画・ある視点「実録・連合赤軍―あさま山荘への道程」
  若松孝二の方が先にこの素材をUP。その仕上がりに注目。
8、ワールド・シネマ「マイ・ブラザー」
  イタリア、ダニエレ・ルケッティの新作です。
※主要部門だけに絞り、あくまでも編集部の視点で選んだチェックポイントです。皆さんの作品選びの参考にして頂ければ幸いです。

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“第20回東京国際映画祭” 2007年10月20日(土)~10月28日(日)
○国際審査委員長 
アラン・ラッドJr.(プロデューサー)
○国際審査員
セルジュ・ロジック(モントリオール世界映画祭ジェネラルディレクター)
ニコラ・ピオヴァーニ(作曲家)
ウー・ニエンジェン(脚本家、監督)
香川 京子(女優)
降旗 康男(映画監督)

会場:渋谷Bunkamura、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、他
※その他、上映スケジュール、チケット購入方法(既に完売の作品もあります)等の詳細は公式HPをご覧下さい。
www.tiff-jp.net

2007 10 18 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 16, 2007

“ヴィスコンティ映画祭2004”ブログ採録

 最近ヴィスコンティのファンになったという方から、「2004年に開催されたレトロスペクティブについて、どんな様子だったか教えて下さい」という嬉しいお便りを頂きました。すぐにでも原稿を書きたいところですが、ちょっと立込んでいてすぐに書き上げるのは難しいのが現状です。ごめんなさい。そこで代わりに、現在は読むことが出来なくなっている、リアルタイムで書いたブログ(文章のみ)を採録することにします。気になる箇所もあるのですが、“リアルタイム”ということにこだわって敢えて修正はしないことにしました。これで少しでも2004年の映画祭の雰囲気を感じて貰えれば嬉しいです。そして、まだまだ未見の作品があるとのことですから、頑張って観て下さいね。僕もまだまだ追いかけます。

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映画祭公式プログラム
下記アドレス(朝日新聞新聞社)より購入出来ます。
http://shop.asahi.com/shop/showcase?showcase_id=20

「ヴィスコンティ映画祭2004」ブログ(採録)

前置き

 好きな作家を問われれば、迷うことなく、現役という点からまずは“スティーブン・スピルバーグ”。もちろん、他にも素晴らしい作家、好きな作家はいるけど、1人挙げるならやっぱりスピルバーグ。そして子供時代、既に亡くなってはいたけど、最初に「好き」と言える存在になったのが“ルキーノ・ヴィスコンティ(1906~1976)。当時は「ルキノ・ヴィスコンティ」と表記)”でした。

 1981年の確か2月、小雪舞う午後。岩波ホールで初公開されていた『ルードウィヒ/神々の黄昏』(『ルートヴィヒ』の初公開版。185分)を観て、子供心にだけど言葉にできない感動を覚え、震えました。スピルバーグにはまだ、単純に楽しむ以上の観方を発見ができなかった子供の頃。思えば、『ルードウィヒ/神々の黄昏』を観たのは背伸びのし過ぎだったかもしれません。でも、初めてのヴィスコンティは間違いなく、薄々感じ始めていた“映画の凄さ”を確信させてくれたはず。その時、「この感動をたくさんの人に伝えたい」と思ったのが、今の仕事を目指したきっかけになったのだから。そしてその後、大学で映画の勉強をして、「ヴィスコンティ論」を卒論に書いて卒業し、何とか今に至っているというわけです。今回の《ヴィスコンティ映画祭》のことを聞いた時は、嬉しくて仕方ありませんでした。何しろそれは“未公開作品も含めた全作品の修復版上映”という凄すぎる内容。プログラムを確認した日には狂喜乱舞。編集部で1人、興奮してました。『疲れ切った魔女』を除く全作品が、ローマの国立映画学校/映画保存機関“チネテーカ・ナツィオナーレ”が15年間掛けて復元したプリントで上映される! 日本では、興行にも批評にもリアルタイムには理解されなかったヴィスコンティの全貌を一度に確認できる機会が、ようやく来たのです!嬉しい!!

10月8日(初日)

 《ヴィスコンティ映画祭》開幕。『疲れ切った魔女』(『華やかな魔女たち』から)を除く全作品が、チネテーカ・ナツィオナーレが15年間掛けて復元した貴重な修復プリントで上映される。資料に「ヴィスコンティの全貌をスクリーンで体験できる最初で最後の機会になるでしょう」と書いてあるけど、大袈裟ではなく、本当にそうなるかもしれない。“修復プリントで”とつけ加えればその信憑性は更に高くなるはず。“とにかくできるだけたくさん観ておきたい”。そう思い、チケットを買っていない作品も観るために数日前からスケジュール調整を始めるが、これがなかなか上手くいかない。記念すべき最初の上映は『揺れる大地』、そしてその後、開会式を挟んで『山猫』が上映された。

 『山猫』は、19世紀末のイタリア統一戦争時代のシチリアを舞台に、老公爵サリーナ(バート・ランカスター)を通して滅び逝く貴族階級の最後の輝きを描いた絢爛豪華な超大作。原作はシチリア貴族、ジュゼッペ・トーマジ・ディ・ランペドーサの同名小説。ヴィスコンティは否定しているが、唯一その心情が語られた作品で、生涯の代表作ともなった中期の傑作だ。イタリアが国家予算で修復したその映像は、カットされた英語版(161分)プリントだけが皮肉にも維持することになった鮮やかな色彩を見事に取り戻していた。

 『揺れる大地』はシチリア漁民の苛酷な現実を古代の叙事詩的風格すら漂う映像で描いた作品。全出演者を地元の人々からキャスティングしたことも含め、“ネオレアリズモの頂点”と位置付けられている。『山猫』が、この秋のリバイバル公開用のプレス編集のために立て続けに2回程観た後だったということもあり、今日は編集部での仕事に専念することにした。『揺れる大地』はしばらくスクリーンで観ていないし、『山猫』とはヴィスコンティ作品を考える上で重要な“シチリアつながり”の関係にある作品なのでちょっと迷ったけど、諦めた。

10月9日(2日目)

 超巨大台風が関東地方直撃コースを驀進中。初回はガブリエーレ・ダヌンツィオの同名小説の映画化、『イノセント』。19世紀末のローマ社交界を舞台に、デカダンな貴族トゥリオ(ジャンカルロ・ジャンニーニ)を通し、遺作とは思えない艶やかな官能美を見せた傑作。ボロボロのプリントで初めて名画座で観て以来大好きな作品。観たかったけどヤボ用があり観られない。2回目の『前金』と『栄光の日々』の2本立を観る。3回目の『若者のすべて』は、イタリア南部から北部ミラノに移住したことで崩壊していく家族の姿を、その兄弟の三男ロッコ(アラン・ドロン)を中心に描いた前期最後の作品。“ヴィスコンティが最も愛した”と言われる傑作だけど、チケットを買っていなかったことと、それより何より終映時間に台風で電車が止まっている可能性があったのでやめにした。何度か観ているしもう一回上映されるから、その時にスケジュールが空いていたら観ることにしよう。

 ギイ・ド・モーパッサンの「ベッドの端で」を映画化した『前金』はオムニバス作品『ボッカチオ'70』の第3話。第1話はマリオ・モニチェッリ(初公開時、総上映時間225分が長すぎると判断され、俳優の知名度が低いこの挿話はカット)、第2話はフェデリコ・フェリーニ、第4話はビットリオ・デ・シーカ。恐らくヴィスコンティ・イメージとは合わない艶笑譚だが、場内では笑いが起きた。スクリーン初だけど、思っていた以上に舞台劇っぽさが残る小品。ただし、前期ヴィスコンティの終わりを告げた『若者のすべて』の直後のこの作品は、やはりテーマ面で後期ヴィスコンティを予告している。日本初公開の『栄光の日々』は、1943年9月~1945年春のイタリアの終戦へ向けての戦いを追ったドキュメンタリー。今まで、文献とドキュメンタリーで一部しか確認できなかった貴重な映像をやっと観ることができた。イタリアでも初公開後に行方不明になり、1970年に発見、復元されたという。

10月10日(3日目)

 初回は『夏の嵐』。原作はカミッロ・ボイドの「官能」。19世紀、墺伊戦争に揺れるヴェネツィアを舞台に、伯爵夫人リヴィア(アリダ・ヴァッリ)とオーストリア将校フランツ(ファーリー・グレンジャー)の激しい恋の顛末を描いた大作。“メロドラマと歴史性の融合”という生涯のテーマが初めて見事に結実した、ヴィスコンティ初期の傑作だ。観たかったけど雑用に阻まれ断念。2回目の『ある三面記事についてのメモ』と『熊座の淡き星影』の2本立、3回目の『ベリッシマ』を観た。

  『ある三面記事についてのメモ』は実験的ニュース映画『月刊記録第2号』の一篇。日本初公開。最初は15分だったが、長篇劇映画と併映する都合上、8分に再編集。ところがそれを検閲が却下。後にプリントは何らかの意図で破棄されたと思われ、現在は5分の短縮版しか残っていない。『熊座の淡き星影』はギリシア神話「エレクトラとオレステス」をモチーフにした名門家族の崩壊劇で、禁忌に塗り込められた後期ヴィスコンティ世界の始まりを告げた作品だ。この作品のオリジナル・ネガとマスター・ポジは未だに行方不明だという。今回のプリントも十分に綺麗だったが、輝くようなモノクロの映像が美しい作品だけに、何とかオリジナルとマスターが見つかって欲しい。

 娘を映画界に入れようと奮闘する母親マッダレーナ(アンナ・マニャーニ)の姿を描いた『ベリッシマ』はスクリーン初。まず驚いたのは、“こんなにやかましかったか?”ということ。マニャーニだから当然かもしれないが、彼女だけではなく、彼女を囲むイタリアの(肝っ玉)母ちゃんたちまでもが相当やかましい。そのおかしさに、場内はヴィスコンティ作品らしからぬ笑いの洪水。『揺れる大地』でネオレアリズモの頂点を極めた後、早くもそこに問題提起をしたフシのある点が改めて注目される作品だが、まずはそういうことは忘れ、ヴィスコンティが念願かなって迎えたマニャーニの豪快な魅力を楽しみたい。

10月11日(4日目)

 初回の『郵便配達二度ベルを鳴らす』、2回目の『アンナ・マニャーニ』と『白夜』の2本立を観る。3回目の『地獄に堕ちた勇者ども』は別日のチケットを、昨日、追加購入したので今日はパスする。

 ジェイムズ・ケインの同名小説が原案の『郵便配達二度ベルを鳴らす』。完全版としては初公開。舞台をアメリカからイタリアに変え、流れ者のジーノ(マッシモ・ジロッティ)と簡易食堂の女、ジョヴァンナ(クララ・カラマイ)の愛憎劇を描く。劇場公開版より約10分、DVD等のソフト版より約20分長く、その分、当時の検閲に睨まれた「イタリアの混乱」がより強く匂い立つ。ネオレアリズモを準備したと評価されるこの作品のオリジナルは、第2次世界大戦の混乱と検閲で今のところ失われたとされている。今回の版の修復は、戦後、複数箇所からバラバラの状態で発見されたフィルムをヴィスコンティができるだけオリジナルに忠実に修復したプリントに加えられている。そのためフィルムのダメージが大きく、修復はまだ続いているという。

 『アンナ・マニャーニ』は、オムニバス映画『われら女性』の第5話。ちなみに、プロローグはアルフレード・グァリーニ、第2話はジャンニ・フランチョリーニ、第3話はロベルト・ロッセリーニ、第4話はルイジ・ザンパ。これはつい最近までソフト化もなく、初見。ヴィスコンティが『ベリッシマ』に続いで組んだマニャーニが楽しい作品だった。『白夜』は、F.M.ドストエフスキーの同名短篇小説に基づく御伽噺。一昨年末のリバイバルで既に、撮影監督ジョゼッペ・ロトゥンノの監修による美しい修復版を観賞済。観れば観る程に、当時の「ネオリアリズモからの後退」という単純な批判が理解不能だ。単に作品の外面しか見なければそうなるかもしれないが、ヴィスコンティが外面だけを塗り固めた御伽噺を撮るわけがない。そういえば、音がこの前のプリントよりもクリアな気がした。修正されたのか?  気のせいか?

10月12日(5日目)

 初回、日曜日に『地獄に堕ちた勇者ども』と一緒に追加購入した『ベニスに死す』を観る。2回目の『夏の嵐』は編集部に戻っての作業があってどうしても無理。残念だけど、これで『夏の嵐』を観る機会は終わり。DVDで観た鮮やかな色彩、スクリーンで観たかったなぁ……。3回目の『疲れ切った魔女』と『異邦人』の2本立は別日を購入済。

 『ベニスに死す』は、トーマス・マンの同名中篇小説に基づく映画化。原作では小説家だった初老の主人公グスタフ・フォン・アッシェンバッハは、「映画で表現するのは難しい」という理由から作曲家(ダーク・ボガード)に変更された。その結果、美を求める者の恍惚と苦悩、歓喜と絶望が、映像と音楽のこの上ない耽美的融合の中で描かれた傑作となった。美の象徴としてギリシア彫刻のような美少年、タッジオ(ビヨルン・アンドレセン)が配されたため、同性愛的な文脈に傾きすぎた解釈も多々あるが、それは危険。ヴィスコンティの本意はそこにはない。“努力と健全な精神によってのみ美は生まれる”と信じていた芸術家が、努力とも道徳とも無縁に“美”を身につけた少年を見る。その前に、芸術家が長年自分の支えにしきた芸術観は一瞬にして、脆くも崩れ去った。これはあくまでも、“芸術家と美”についての物語だ。もし仮に、タッジオのキャラクターが少女になってたらどうだろう? それでは“美の象徴としてギリシア彫刻”というニュアンスは出なかったろうし、それこそ違う意味が出てしまった危険性が高い。この作品、「ヴィスコンティと言えばこれ」というぐらい、日本では批評家にも観客にも人気がある。そうした風潮がどうも解釈の妨げになるような気がしてしばらく意図的に避けていた。でもやはり、良い比較ではないけど「原作を超えた(数少ない)作品」という意味だけでも傑作。とにかく美しいし、完璧かもしれない。と、言いながら、ヴィスコンティ作品の中で実はそれ程好きな方ではないのだど……。

10月13日(6日目)

 初回の『アンナ・マニャーニ』と『白夜』の2本立は観賞済。2回目、バイエルン国王ルートヴィヒⅡ世(ヘルムート・バーガー)の絶望と裏切りに満ちた孤独で壮絶な人生を描いた『ルートヴィヒ』は、ドイツ三部作の最後を飾るヴィスコンティ入魂の大作。ヴィスコンティはこの作品の精神的にも肉体的にも苛酷な撮影が災いし、脳血栓に倒れた。それにもかかわらず、初公開時は、ヴィスコンティと映画会社の契約によってやむなく184分に編集された版が『ルードウィヒ/神々の黄昏』として公開された。それでも十分いい映画だったと思う。ちなみに英語版はヴィスコンティに無断で更にカットされ、僅か140分だった。それを知ったヴィスコンティは“私の作品はコマーシャル・フィルムになってしまった”と激怒したという。今回上映されるのは、ヴィスコンティの死後、スーゾ・チェッキ・ダミーコらヴィスコンティ組のスタッフが散逸したカット・フィルムを集め、ヴィスコンティの意図した通りの構成に編集し直した237分の復元完全版だ。

 いろいろな意味で“伝説的”なこの作品は今回の映画祭で一番人気だったらしく、この後、10月17日(日)の上映分は早い時期に売切れたという。そして今日の上映も電話で事務局に問い合わせたところ、「当日券は僅か」で、それを買うためには「最低でも、開場13時の1時間前には並ばなければならない」とのこと。こんな状態になっている作品は他にない。レギュラーのラジオ生出演の仕事があって、とてもではないけど12時から並ぶのは無理。諦めた。大好きな作品なのだけど、今回はもう観ることはできない。しばらく観られなかったわけでも、ソフト化されてなかったわけでもないのに……こんなに人気あったかなぁ、この作品。10月17日(日)のチケットを後買いで買い逃した時点で、今日のチケットをすぐに買っておけばよかった。後悔先に立たず、とはこのこと……(涙)。

10月14日(7日目)

 初回の『前金』と『栄光の日々』、2回目の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』は観賞済。3回目の『イノセント』は大好きな1本。前回逃しただけに観たかったけど、《Pause DVD THEATER(WB試写室/『間違えられた男』)と重なってしまって無理。しまったなぁ……。

10月15日(8日目)

 初回、10日(日)に『ベニスに死す』と一緒に追加購入した『地獄に堕ちた勇者ども』を観る。2回目の『ベリッシマ』、3回目の『ある三面記事についてのメモ』と『熊座の淡き星影』の2本立は鑑賞済。

 ドイツ三部作の幕開けを飾る『地獄に堕ちた勇者ども』は、前作『異邦人』でカミュ未亡人に「小説に忠実」を強いられたヴィスコンティが、抑えつけられ創造力と才気を大爆発させたパワフルな傑作だ。ナチスの暗黒を、人間の心の奥底に潜む邪悪を抉り出したが如きダークなトーンが全篇を覆い尽くす物語は、今も全く色褪せていない。もちろん、三島由紀夫も大絶賛したナチス親衛隊の突撃隊虐殺“血の静粛”のシークエンス等の映像も依然圧倒的だ。シェイクスピアの「マクベス」、ドストエフスキーの「悪霊」、マンの「ブッテンブローク家の人々」から想を得ているが、原案と脚本はヴィスコンティ、ニコラ・バダルッコ、エンリコ・メディオーリのオリジナル。ナチスの暴走をまだ止められたかもしれない1933年。ドイツ、バイエルン地方の鉄鋼財閥エッセンベック家で、一族首長直系の孫マルティン・フォン・エッセンベック(ヘルムート・バーガー)とその母ゾフィ(イングリット・チューリン)とその従弟で親衛隊大佐のアッシェンバッハ(ヘルムート・グリーム)、そして3人の力で突撃隊幹部にしてライバルの会社役員コンスタンティン・フォン・エッセンベック(ルネ・コルデホフ)を蹴落として新総支配人に就任した会社役員フリードリッヒ・ブルックマン(ダーク・ボガード)らによる、野心と陰謀渦巻く権力闘争の幕が切って落とされた……。崩壊していく家族の様に人間の真実を見つめたヴィスコンティ作品の中でも最も壮絶なドラマが展開するこの崩壊劇が描くのは、ナチスが暴力と恐怖で権力支配を完成させていく過程だ。この作品は古くなるどころか輝きを増していたが、それは例えば、描かれている暴走する権力の恐怖が、大なり小なりごく普通に世界を支配しているからだろう。これまで観てきた中では、この『地獄に堕ちた勇者ども』の修復が圧倒的に素晴らしかった。それでも資料によると、この作品にはまだ、当時の検閲でカットされた10分程度が欠落している。その修復を終えた版を早く観たいと思った。

10月16日(9日目)

 初回、『疲れ切った魔女』と『異邦人』の2本立を観る。2回目の『揺れる大地』、3回目の『家族の肖像』はヤボ用があって観られない。『家族の肖像』はもう1回あるけど、『揺れる大地』は今日が最後。残念。

 『疲れ切った魔女』はオムニバス作品『華やかな魔女たち』の第1話。初見。“数々の伝説(!?)”を残す“剛腕プロデューサー”、ディーノ・デ・ラウレンティスが、当時の妻で“イタリアの名花”と謳われたシルヴァーナ・マンガノのために製作したワンマン作品。第2話はマウロ・ボロニーニ、第3話はピエロ・パオロ・パソリーニ、第4話はフランコ・ロッシ、第5話はビットリオ・デ・シーカ。冬のアルプス、人気女優グロリア(マンガノ)は友人ヴァレリア(アニー・ジラルド)の誕生祝いのため山荘を訪れる。場は大いに盛り上がるが、グロリアは過密スケジュールによる過労のせいか気を失ってしまい……。露出と隠蔽。ヴィスコンティ作品では“化粧”が重要な役割を果たすが、それが判りやすく提示されているのが確認できて良かった。後期ヴィスコンティ作品に欠かせないヘルムート・バーガーが、小さな役で初登場。

 『異邦人』は初公開以来の35mmプリントでの公式上映のせいか、場内満席。TV放送のズタズタの短縮版は何度も観たけど、ノーカット版は初見。アルジェの船会社に勤めるムルソー(マルチェロ・マストロヤンニ)がささいなことから殺人事件を起こし死刑にされるまでを描き、人間と社会の不条理を浮かび上がらせたアルベール・カミュの同名小説の映画化。これは「ヴィスコンティ唯一の失敗作」と言われるが、確かにそうかもしれない。短縮版しか観ていないからおぼろげだけど、僕もそう思っていた。ただ初めてノーカット版を観て思ったのは、“単に「失敗作」でいいのか?”。「小説に忠実」にこだわるカミュ未亡人にアイデアを全て否定されながら監督を降りなかったヴィスコンティの狙いとその結果は、一度では判断しづらい。いろいろ確認しながらももう一度だけでも観たいが、この作品は権利関係が複雑というかはっきりしないようなので難しいだろう。もうしばらく、思い出しながら考えてみるしかない。ジュゼッペ・ロトゥンノのカメラは絶品。海と空、あのブルーは美しくも狂気めいて、妖しく魅惑的だ。

10月17日(10日目)

 初回の『ルートヴィヒ』は早々に“売切”になったので、観たかったけど無理。同業の弟がチケットを買っていたので会場の様子とプリントの状態を聞くと、やはり“場内は満席。プリントは綺麗だった”と言う。思わず「いいなぁ~」と言うと、「それが、ちょっと問題があってさ」。聞けば、「映写状態が悪かった。というか、乱暴に思えた」ということらしい。何故だろう?  まさか映写がヘタだったなんてことはないよね……貴重な上映なんだからさ……。2回目の『ベニスに死す』は先日観賞済。ちなみに、いつなったのか判らないけど、この上映も“売切”だった。この日の2本、ヴィスコンティの一般的イメージ(「美しい男」とか「デカダンス」とか……)にピッタリだからだろうか?

10月18日(最終日)

 チケットを16日(土)に購入した初回の『若者のすべて』を観る。2回目の『家族の肖像』は、何となく会議とかが入りそうな予感がしてチケットを買わないでおいたら、やっぱり動かせない用事が入った。家族を描いた絵画に囲まれて暮らす初老の孤独な教授(バート・ランカスター)の姿に、家族の在るべき姿を問い、同時にヨーロッパ文明の終焉を重ねたこの作品。ヴィスコンティが血栓症のリハビリ明けに、しかもスタジオで撮ったためこじんまりしているが、その分、良くまとまっている。結局、今回の映画祭で、『夏の嵐』『ルートヴィヒ』『イノセント』『揺れる大地』『家族の肖像』の作品を観逃してしまった。

 先にも触れたように、『若者のすべて』はヴィスコンティが最も愛着を感じていたと言われる作品。家長の死をきっかけに、南部ルカーニアから北部ミラノに移住するパロンディ家。母親ロザリア(カティーナ・バクシー)は4人の息子たちを連れ、そこで暮らす長男ヴィンチェンツォ(スピロス・フォーカス)を訪ねるが、ジネッタ・ジャンネッリ(クラウディア・カルディナーレ)との結婚を控えあまり頼りにならない。大都市の生活は厳しく、強かった家族の絆はやがて壊れていく。次男シモーネ(レナート・サルヴァトーリ)は娼婦ナディア(アニー・ジラルド)に溺れて身を持ち崩し、三男ロッコ(アラン・ドロン)はそんな兄をかばって望まない道を歩き始める。そうした中、四男チーロ(マックス・カルティエ)は何とか足場を固め、五男ルーカ(ロッコ・ヴィドラッツィ)はパロンディ家の希望を背負って未来と故郷を見つめていた……。南部移民の問題と人間の業を抉ったこの作品は、ヴィスコンティ前期を締めく括った、ヴィスコンティらしさに満ちたまぎれもない傑作だ。ところで上映中、とんでもないことがあった。ナディアがロッコと真剣に恋におちたことにシモーネが逆上、チンピラ仲間を従えてロッコの目の前でナディアをレイプする。その後、共にボクシングをやっているロッコとシモーネは殴り合いを繰り広げるのだが、ロッコのパンチがシモーネに決まった瞬間、「殺っちまえー!」という男性の大声が場内に炸裂。そして一瞬の間の後、場内はクスクス笑いの渦に……。僕は固まってしまったけど……(苦笑)。

あとがき

 ヴィスコンティの全作品が、しかも修復版で上映された2004年秋。何だか、不思議な感じがした。卒論で「ヴィスコンティ論」を書いていた15年ぐらい前には、“観たい”とは思っても“観られる”とは思っていなかった《レトロスペクティヴ》。それが“未公開作品も含む全作品を修復版で上映”というベストの状態で開催され、傑作『山猫』は映画祭が終わった週末から劇場公開されている。日本での最初の不遇を思うと、これはやっぱり、何となく不思議な感じがしてしまった。ヴィスコンティは、19世紀の欧州文化を核に創作を展開した20世紀の映画作家。そんな彼の世界は、今再び、多くの人に観られるべき内容だと思うけど、21世紀の観客、特に初めての観客の目に、その世界はどう映ったのだろう。「『山猫  イタリア語・完全復元版』が初日前回フルキャパ」という記事を見ながら、ふと、そんなことを思った。

 それと、ヴィスコンティ作品とは別に思ったことが1つ。初めてではないけれど、“フィルムは儚い……”ということ。フィルムの最良の保存には、実はかなりデリケートさが必要。ところがつい最近までそれがなされなかったがために、多くのフィルムが傷み、上映不可能な状態になっているものもある。初期の作品には完全に失われたものもあるだろう。どんなに優れた作品でも、保存が悪ければ消えてしまう映画。幸いヴィスコンティ作品は、作品によって状態の差こそあれ残っていた。そして『山猫』は、国家予算を使った文化事業として修復され、他の作品もチネテーカ・ナツィオナーレが修復を続けている。ヴィスコンティ作品とそのファンは幸せだと思った。今まで創られてきた数多く作品の、一体どれだけが同じような手当を受けられているのだろう。フィルム修復は、今後益々重要になるはず。とても嬉しいレトロスペクティヴだったけど、ちょっと複雑な気分になった。とはいえ、ヴィスコンティ研究の第一人者、映画評論家の柳澤一博さんも「復元版を纏めて観られるのは今回が最後だと思う」と言う今回のヴィコンティ映画祭、取りこぼしがあったのは悔やまれるけど、十分に堪能しました。2006年はヴィスコンティの生誕100年。何かやれればいいな、と思ったりもしたのでした。

《ヴィスコンティ生誕100年祭》情報
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
上映作品 『山猫 イタリア語・完全復元版』
     『ルートヴィヒ 完全復元版』
     『イノセント 完全復元&無修正版』
〈東京〉Bunkamura ル・シネマ
    2007年9月22日~10月19日
    ※タイムテーブル等、詳細は下記HPをご覧下さい。

http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cinema/index.html
ほか全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト 
www.crest-inter.co.jp/visconti/index.html

《お知らせ》
※「ヴィスコンティを求めて」の著者・柳澤一博が1980年に初版、1989年に新装版を出版した書籍「ルートヴィヒ」(装丁が違うけで初版、新装版共に中身は同じ。発売元:ケイブルホーグ、発行元:山猫書房)が、ル・シネマで10月6日から限定数で発売される予定です。完成版ではカットされた最後のエピソードが残っている脚本や評論、撮影日誌、等を収めた貴重な1冊。現在は絶版ですので興味のある方はお早めにどうぞ。

《ル・シネマで販売中のヴィスコンティ関連書籍》
「ヴィスコンティを求めて」 
柳澤 一博・著 東京学参 2,625円

www.cine-pause.com/book.htm
※著者インタビュー掲載
日経NET Web Magazine「日経WagaMaga」
柳澤一博インタビュー(全5回)はこちらからどうぞ!

http://waga.nikkei.co.jp/enjoy/movie.aspx?ichiran=True&i=20070529e2000e2&page=1

「ルキーノ・ヴィスコンティ」
エスクァイア マガジン ジャパン 2,100円

www.esquire.co.jp/books/movie/index.html
※本サイト編集長・内田達夫も一部執筆しています。

「ヴィスコンティの遺香:愛蔵版」
篠山紀信・撮影 小学館 9,450円

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solrenew_detail?isbn=9784096801277&jcode=07060

※その他、関連商品として、『山猫』『ヴィスコンティ生誕100年祭』のポスター、『山猫』のポストカードセット、『山猫』のプレスシート、2004年に開催された『ヴィスコンティ映画祭』の公式プログラム等も販売されています(品切の可能性もあります)。

2007 10 16 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 12, 2007

「第1回デジタルショートアワード」開催決定!

 最近、映画創りの第一歩として、今をときめく映画作家たちの原点として、熱い注目を集めているのが“ショートフィルム”。そこで今年、ニッポン放送、ソニー・ミュージックエンタテインメント、アタリ・パフォーマンスが共同で、ショートフィルムのコンペティション「デジタルショートアワード」を開催することになりました。

News_20071012

 映像作家を目指すクリエイターたちに新しい発表の場を設け、映像業界への確かな足がかりを提供することを目標にしたこのコンペ。最優秀賞獲得者には、その才能に合わせた新規映像プロジェクトを発足。優秀な才能をとことん応援して行きます。“音のプロ”であるニッポン放送とソニー・ミュージックが“映像分野の新たなプロ”を発掘、育成するこのプロ発掘映像コンペ。あなたは応募する? それとも完成作品を楽しみに待つ?

「第1回デジタルショートアワード」概要
応募条件 ぴったり600秒=きっかり10分のデジタル映像作品。エンドロールも含め1秒の過不足も不可。
メディア miniDVもしくはDVD。
部門   「笑い」「泣き」「驚き」のいずれかで応募。
募集締切 2007年12月31日(月)
審査員  いとうせいこう、石原仁美、蔵本憲昭、春名慶、三木聡、箭内道彦
本選会場 新宿ミラノ1(2008年春開催予定)
審査方法 3部門に分けて募集し、部門ごとに最優秀作品を選出。更に各部門の中から総合グランプリ(1作品)を決定。審査は観客投票及び審査員の審議で決定する。グランプリ受賞者には賞金の他にも映像業界でデビューするための様々なサポートあり。
その他の詳細は公式HP:
www.digitalshortaward.com
※公式HPでは先日行われました開催発表記者会見の模様もご覧になれます。

2007 10 12 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 11, 2007

『カタコンベ』スタッフインタビュー

「普通の人に起こる突然の狂気を題材にした作品を創りたかった」(by マーク・バーグ)

Catakonbe01 大ヒットになった『ソウ』シリーズ(2004~)の製作陣が、実在するパリの地下墓地“カタコンベ”を舞台に新感覚スリラー創り上げた。それが『カタコンベ』(10月6日~お台場シネマメディアージュほか全国)。パリに暮らす姉キャロリン(アリシア・ムーア)の元を訪れたヴィクトリア(シャニン・ソサモン)は、世界で最も美しい都市の地下で、身の毛もよだつ壮絶な体験をする……。

「『ソウ』シリーズのような、普通の人に起こる突然の狂気を題材にした作品を創りたかった」と話すのは、本作をプロデュースしたマーク・バーグ。これまで『ソウ』シリーズを筆頭に、『マイ・フレンド・フォーエバー』『ジョンQ―最後の決断― 』等を手掛けた敏腕プロデューサーだ。

本作も『ソウ』シリーズ同様、スリラーの中に“生と死”のメッセージ性を強く入れ込んでいる点が興味深い。「恐怖の中にメッセージを込めることは、『ソウ』シリーズで発見したんだ。なかなかそのことに気づく人は少ないけど、『ソウ』シリーズを含めて目指しているジャンルだね。人生は一度きりでリハーサルはない。だからこそ、生きている限りいろいろ挑戦して欲しいし、自分がどう扱われたいかを念頭に置きながら、他人に接する大切さに気づいて欲しいんだ」。

今回も新人監督を起用。それが作品を新鮮なものにしているのもバーグらしい。しかも、グラミー賞に輝くスーパースター“P!NK”ことA・ムーアが姉のキャロリン役で出演、X-JAPANのYOSHIKIが映画のメインテーマを手掛けるという組み合わせも面白い!

「P!NKは、普通の女優にはないものを持ち込んでくれると思ったからね。それに家が隣で、“映画に出せ”って言われて、ね(笑)。でも、彼女をチョイスして間違ってなかったよ。YOSHIKIは音楽監修の友達が知っていて、今回お願いしたんだ。彼も作品を気に入っているし。えっ、日本での彼の人気は凄いって? そうなんだ。じゃ、今度、彼に演技してもらおう! 『ソウ5』で殺される役なんてどうかな(笑)」と、雑談しながらもアイデアを出してくるバーグ。

でも、それは冗談では済まないかもしれないのだ……。 実は、現在撮影中のパリス・ヒルトン主演のホラーミュージカル“REPO! THE HE GENETIC OPERA!”で、YOSHIKIはエグゼクティブ・プロデューサーと音楽総監督を務めており、これから活躍の場が広がる可能性があるからだ。

最後に、気になる本作の続篇について聞いてみると……。「最初、エンディングを2通り考えていたんだ。今のエンディングと、今回で完結するバージョンとね(笑)」。……ということは、もしかしたら『カタコンベ2』があるということ、かも!?

取材・写真・文=間宮 うり/Uri MAMIYA(ライター)

プロフィール
マーク・バーグ/Mark BURG
生年月日不詳。アメリカ、ニューヨーク州出身。エボリューション・エンタテインメント/ツイステッド・ピクチャーズの共同創設者として才能豊かなスタッフ、キャスト陣を集め、『さよならゲーム』(1988)等を手掛ける。2004年最大のヒット作となった『ソウ』ではプロデューサーを務め、ライオンズゲートとの配給契約を結ぶきっかけを作った。また『ソウ』の監督・脚本チームであるジェームズ・ワンとリー・ワネルの新作“SILENCE”では製作総指揮を務める。その他の作品に『ジョンQ-最後の決断-』(2002)等、多数。

Catakonbe02カタコンベ
“CATACOMBS”
デジタルサイト/
トム・コーカー&デヴィッド・エリオット作品
2007年/アメリカ/94min./カラー/
ヴィスタ/ドルビー(SRD、DTS:SR)
10月6日~お台場シネマメディアージュほか全国
※R-15指定作品

2007 10 11 [記者会見レポート] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 10, 2007

東京国際映画祭でロマンポルノが上映されます!

  今年、記念すべき20回目を迎える東京国際映画祭(10月20日~28日/渋谷Bunkamura、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、他)。その特別企画として開催される“映画が見た東京”の中で、ロマンポルノから3作品(10月26日“東京ミッドナイトシネマテーク”/『天使のはらわた 赤い教室』『赤線玉の井 ぬけられます』『牝猫たちの夜』)が上映されます。

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   「東京を舞台にした戦後から現在までの映画を特集。アクション、ラブストーリー、ドキュメンタリー、アニメ、そして外国映画などを通じ、東京の風景はさまざまな形で映し出されてきました。時代とともに変化する東京の姿を再発見してください!(後援:東京都)」とリリースに書かれたこの特集上映。確かに、日本映画を観る時の楽しみの1つに“身近な風景の変遷を確認する”というのがあります。生まれる前、生まれた後、男、女、育った環境……その感じ方は世代や状況に違ってくるはずですが、それもまた、映画というナマモノの面白さ。9テーマ+1、全47作品が上映されるこの特別企画は、きっとあなた自身の東京を再発見させてくれることでしょう。

  ロマンポルノの魅力は、まず“愛の寓話”としての物語性+女優にありますが、そこで映される街並や人の暮らしといった“生活の匂い”も見逃せません(こちらの方が面白いことも……)。今回上映される3作品も、それぞれ違った東京の顔を、そして人の生活を見せてくれるはずです。「ロマンポルノには興味があるけど、成人映画専門館に行くのはちょっと……」という方、この機会にぜひどうぞ。

《第20回東京国際映画祭特別企画/映画が見た東京》
2007年10月20日(土)~26日(金)
会場:
Bunkamura/オーチャードホール、ル・シネマ1、2
     TOHOシネマズ六本木ヒルズ3、4
プログラム:
特別上映『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(新作)
         1“戦争の終わり、復興の始まり”
               2“変わり行く町、変わり行く人”
              3“東京サスペンス劇場”
              4“男と女が見る風景”
              5“街は燃えているか?”
              6“ドキュメント東京”
               7“異邦人が見た東京”
               8“東京の青春 制服と街角”
               9“東京ミッドナイトシネマテーク”
                10月26日 21:30~28:41
           TOHOシネマズ六本木ヒルズ(Screen4)
                  ※開場は21:10。各作品の間に10分の休憩あり。
                    『私が棄てた女』(1969年・浦山桐郎)
                    『天使のはらわた 赤い教室』 79min.
                    『赤線玉の井 ぬけられます』 78min.
                    『牝猫たちの夜』 68min.
                   ゲスト:中沢新一(文化人類学者)
                   全席指定:2,500円(発売中)
                 ※その他、上映作品の詳細、等は映画祭公式HPをご覧下さい。
                   
http://www.tiff-jp.net/ja/

《ロマンポルノ書籍情報》
貴重なインタビューと資料で構成された「愛の寓話」シリーズ。
購入は
http://www.cine-pause.com/book.htm

《ロマンポルノDVD情報》
ロマンポルノ作品のDVD。
購入は
http://www.geneon-ent.net/view_default.php

《「愛の寓話」プロデューサー・内田達夫インタビュー》
“CAHIERS DU CINEMA”WEB版 トップ

http://www.cahiersducinema.com/site.php3
※トップを開いたら右端の“mouvement(s)”をクリック。開いたら“■LE ROMAN PORNO DU SUTUDIO NIKKATSU Ⅲ”をクリック。画面最下部にバックナンバーがありますので“Ⅰ”を開いて下さい。インタビュー掲載画面がご覧頂けます。また、画面左端の“Choose your language”の“日本語版”をクリックすると和訳全文がご覧頂けます。
※“Ⅱ”は「カイエ・デュ・シネマ」編集部が選んだ代表作紹介(あらすじ、映画評論家・北川れい子による解説)です。
※“Ⅲ”は3月にラピュタ阿佐ヶ谷(性と愛のフーガ 田中登の世界)で、6月にシネマヴェーラ渋谷(官能の帝国 ロマンポルノ再入門)で開催された特集上映のレポート記事です。

2007 10 10 [ロマンポルノ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 06, 2007

“ヴィスコンティ生誕100年祭”、折り返しです。

 東京・渋谷/Bunkamuraル・シネマで凱旋公開中の“ヴィスコンティ生誕100年祭”(クレストインターナショナル配給)も、いよいよ今度の土曜日、10月6日で折り返し。開催期間はあと2週間、10月19日(金)迄です。皆様お誘い合わせの上、“イタリア最後の巨匠が放つ絢爛たる美と官能”をぜひご堪能下さい。

   第1週目は『イノセント』、今週は『ルートヴィヒ』を観て来ました。ヴィスコンティが執念で完成させた、“欧州一美しい”と謳われたバイエルン国王“ルートヴィヒⅡ世”の孤独と破滅の物語。約4時間。体力と気力を要する重厚かつ沈鬱な作品で、観終わった後、決して明るい気分にはなれないでしょう。そのレベルは、大なり小なり悲劇で終わる全てのヴィスコンティ作品の中でもかなりのもの。それでも、ヴィスコンティの主人公に対する距離感が絶妙なこの作品はとても美しく、定期的にスクリーンで観たくなります。今回、約1年振りのスクリーンでしたが、次はいつになることでしょう。
 “重厚かつ沈鬱”、なこの作品ですが、今回だけは観終わって何かふっ切れたというか、いい気分になりました。それはこの作品が自分にとって“出発点”になっている大切な作品だからかもしれません。何かこう、精神的に弱っている時に自信を持たせてくれる、という感じの作品なのです。
  さて、最後に残ったのは、これまた思い入れの深い『山猫』です。会期は残り2週間、いつ行こうかな……。
Vis32

《ヴィスコンティ生誕100年祭》情報
「ヴィスコンティ生誕100年祭」上映スケジュール
上映作品 『山猫 イタリア語・完全復元版』
     『ルートヴィヒ 完全復元版』
     『イノセント 完全復元&無修正版』
〈東京〉Bunkamura ル・シネマ
    2007年9月22日~10月19日
    ※タイムテーブル等、詳細は下記HPをご覧下さい。

http://www.bunkamura.co.jp/shokai/cinema/index.html
ほか全国順次開催
配給:クレストインターナショナル
公式サイト 
www.crest-inter.co.jp/visconti/index.html

《お知らせ》

※「ヴィスコンティを求めて」の著者・柳澤一博が1980年に初版、1989年に新装版を出版した書籍「ルートヴィヒ」(装丁が違うけで初版、新装版共に中身は同じ。発売元:ケイブルホーグ、発行元:山猫書房)が、ル・シネマで10月6日から限定数で発売される予定です。完成版ではカットされた最後のエピソードが残っている脚本や評論、撮影日誌、等を収めた貴重な1冊。現在は絶版ですので興味のある方はお早めにどうぞ。

《ル・シネマで販売中のヴィスコンティ関連書籍》

「ヴィスコンティを求めて」 
柳澤 一博・著 東京学参 2,625円

www.cine-pause.com/book.htm
※著者インタビュー掲載
日経NET Web Magazine「日経WagaMaga」
柳澤一博インタビュー(全5回)はこちらからどうぞ!

http://waga.nikkei.co.jp/enjoy/movie.aspx?ichiran=True&i=20070529e2000e2&page=1

「ルキーノ・ヴィスコンティ」
エスクァイア マガジン ジャパン 2,100円

www.esquire.co.jp/books/movie/index.html
※本サイト編集長・内田達夫も一部執筆しています。

「ヴィスコンティの遺香:愛蔵版」
篠山紀信・撮影 小学館 9,450円

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solrenew_detail?isbn=9784096801277&jcode=07060

※その他、関連商品として、『山猫』『ヴィスコンティ生誕100年祭』のポスター、『山猫』のポストカードセット、『山猫』のプレスシート、2004年に開催された『ヴィスコンティ映画祭』の公式プログラム等も販売されています(品切の可能性もあります)。

2007 10 06 [ヴィスコンティ映画祭] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック