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Jan 09, 2008

『かぞくのひけつ』スタッフインタビュー

「自分が受け入れ難い他人をどう受け止めるかということが大事」(by 小林 聖太郎)

Kazokunohiketu_2 オンナ癖の悪い父(桂雀々)と嫉妬深い母(秋野暢子)を両親に持つ高校生の賢治(久野雅弘)は、今日も母親から父親の尾行を頼まれ、父親の彼女(ちすん)とのデート現場を発見! 何とか父親を諦めて貰おうと説得するのだった。そんなオンナ癖の悪い父を見て育った賢治にも恋人の典子(谷村美月)がいたが、ある理由から一歩踏み出した関係に進めずにいた……。リドリー・スコットの『ブラック・レイン』の舞台にもなった大阪市淀川区の十三(じゅうそう)を舞台に、私たちのすぐ身近にある“家族”と“恋”を、日常の笑いと涙で綴ったハートウォーミングな人情劇『かぞくのひけつ』が渋谷ユーロスペースにてレイトショー公開中だ。(以降全国順次公開)

 第47回日本映画監督協会新人賞に輝いた本作を手掛けたのは、井筒和幸(『ゲロッパ!』(『パッチギ!』)、根岸吉太郎(『雪に願うこと』)、森﨑 東(『ニワトリはハダシだ』)ら、日本映画界を支える巨匠たちの助監督として活躍してきた小林聖太郎。大阪出身の小林が、“等身大の、ありのままの大阪人を描きたい”とメガホンを取り、鋭い観察眼で大阪の軽やかさと喧騒を心地好いリズムで描き出した。

 そんな小林は言う。「特に大阪色を出そうと意識はしなかったのですが、同じ話を東京でやると笑いにはならなかったかもしれませんね」。

 そもそも、大阪十三の第七藝術劇場の復活記念作品として製作された本作。紆余曲折はあったが、最終的には家族をテーマにすることに。「家族って、人間関係の最小単位じゃないですか。自分と違う人と集団を作る時に、許すというか、自分が受け入れ難い価値観をどう受け止めるか?ということが大事だと思うんです」。

 だが「ちゃんとした喜劇映画をやりたかった」という小林だけあって、深刻になることなく、軽快で絶妙な笑いのツボが満載。主人公の賢治の久野、母親役の秋野、父親役の噺(はなし)家の桂雀々を始め、大阪出身のキャストで固めたことが功を奏した。「でも今回は小規模で、やれることが限られてたので、出来のいい併映作を目指そう、と。2本立を観て、意外に観るつもりじゃなかった方が面白かった、ってことあるじゃないですか。“面白い映画だったけど何てタイトルだっけー?”みたいな(笑)。いわゆる“B面”(笑)気楽に観てもらいたいですね」

 最後に、街を舞台にするなら次はどこで撮影したいかを聞いてみると、「この間、ミシェル・ゴンドリーの助監督をやったんですけど、“何で東京は自由に撮影できないんだ? パリだったら何でも撮れるのに!”って何度も言われたんで、ホントにパリなら何でもできるのかやってみたいですね(笑)」。

取材・写真・文=間宮 うり/Uri MAMIYA(ライター)

プロフィール
小林 聖太郎/KOBAYASI Syoutarou
1971年3月3日生まれ。大阪府出身。1995年、原一男が開いた「CINEMA塾」に第一期生として参加。1996年から1998年にかけて原のドキュメンタリー『映画監督浦山桐郎の肖像』の助監督を務める。その後、劇映画の演出部として『ナビィの恋』(1998、中江裕司)『ホテルハイビスカス』(2002、中江裕司)、『閉じる日』(2000、行定勲)『えんがわの犬』(2000、行定勲)『ぶりてぃウーマン』(2002、渡邊孝好)『ゲロッパ!』(2002)『パッチギ!』(2004)『ニワトリはハダシだ』(2003)、『雪に願うこと』(2005)等、数多くの作品に関わる(カッコ内は製作年)。本作が監督デビュー作となる。

Kazokunohiketu02かぞくのひけつ
シマフィルム=第七藝術劇場=スローラーナー/
小林聖太郎作品
2006年/日本/83min./カラー/
ヴィスタ(DV)/ステレオ
(C)2006 シマフィルム
渋谷・ユーロスペースにて絶賛上映中!1/19(土)よりポレポレ東中野にて2週間限定上映決定!(以降全国順次公開)

2008 01 09 [記者会見レポート] | 固定リンク

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