PauseBLOG 記者会見・コラム

May 08, 2008

7年の歳月を経て、『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』完成!

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今から約80年前、沖縄から遠く太平洋とアメリカ大陸を隔ててキューバへと渡った移民とその末裔たちを追ったドキュメンタリー『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』が、沖縄での先行公開を経て5月10日から渋谷/アップリンクXで公開となります。監督は、大学等で後進の指導に当たる一方、映画評論家としても活動する波多野哲朗。今回は自ら“企画、製作、監督”を担当し、スティーヴンソンの小説「宝島」の舞台としても知られるキューバ、フヴェントゥ島を中心に7年間にも及ぶ製作、撮影を敢行。日本政府に切り捨てられてしまった棄民たちの“過去、現在、未来”を捉えました。

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100歳に近い日本人移民一世のインタビューに始まるこの作品は、その後、二世、三世、四世とその生活ぶりを順次追って行きます。そしてそこで語られるのは彼らの知られざる受難の歴史であり、第二次世界大戦中に日本人が収容された“監獄跡(パノプティコン)”の恐るべき情景等も映し出されます。しかしそこから浮かび上がるのは、移民を描いたかつての多くの劇映画やドキュメンタリー映画にあるような、他国の中から発掘される日本人の痕跡や血統ではありません。ここではむしろ、それらの痕跡や血統が他国の風土と混じり合い、溶解して行く様が映し出されて行くのです。

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この作品が見つめたのは、そうした“ディアスポラ(「散らされた者」の意味。「政治上の理由等から本国を離れて暮す人々のコミュニティ」という意味で使うこともある)”、無国籍的な人々の姿です。彼らの存在が、キューバと沖縄が舞台に選ばれた理由でした。スペインとアフリカとアメリカの文化が入り混じったキューバ。そして、中国と日本と南方諸国の文化が混在した琉球、そこに更にアメリカの文化が入り混じった沖縄。その2つの土地とそこに暮す人々の存在に、強力な他者によって強いられた悲惨な歴史の証を見ようとしたのがこの作品なのです。
それでもこの作品は決して暗く重たいトーンでは終わりません。悲惨な歴史、状況の中から立ち上がった彼らのエネルギーをきっちり掬い取り、エンディングに向けて解放して行くのです。生活の中から次々と生まれ出るキューバの音楽、そして沖縄の歌と踊り。やがて沸き上がるディアスポラへの讃歌。“ミュージカル・ドキュメンタリー”とも言えるその躍動感はきっと、苦難を乗り越えて来た人々のエネルギーを感じさせてくれるはずです。

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『Cuba/Okinawa サルサとチャンプルー』http://www.cuba-okinawa.com/
シネマチックネオ/波多野哲朗作品
2007年/日本/107min./カラー/スタンダード/ステレオ ※DV作品
5月10日~アップリンクXほか全国(地方は順次)※沖縄は先行公開済

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Apr 01, 2008

第一回“デジタルショートアワード”本選総合グランプリ決定!

News_20080401_2 『黄金』

上映時間がジャスト10分=600秒である短篇映像のコンペティション“デジタルショートアワード”。その総合グランプリを決める本選が3月29日(土)に新宿ミラノ1でオールナイトイベントとして開催された(終演午前6時)。集まった観客は630人。オールナイトイベントにもかかわらず全く疲れを感じさせない熱気の中、全応募作品約150本から選ばれた優秀ノミネート作品15作品が上映され、劇団ヨーロッパ企画所属の永野宗典の『黄金』(「泣き」部門グランプリ)が“総合グランプリ”に輝いた。
『黄金』はクレイアニメの手法で創られた作品で、〈黄金クライミング〉という山登りイベントに参加することになった男が商品の〈黄金の山の権利〉を手に入れるために奮闘、自問自答する姿を描いたヒューマン・ドラマ。監督の永野は「感無量です。と言いつつ、もう賞金100万円の使い道を考えてしまっていますが(笑)。人間とはそんな業の深い生き物で、これからもそんな人間を描いていきたい」と受賞の喜びを語った。

News_20080401_1 前列:『黄金』監督・永野宗典。後列:〔左から〕審査員・箭内 道彦(CMプランナー)、審査委員長・いとう せいこう、審査員・三木 聡(映画監督)

総合グランプリの永野には賞金100万円の他、日清食品から副賞としてカップヌードル1年分が贈られた。また、主催者のソニー・ミュージックとニッポン放送が中心となり、永野のための映像プロジェクトを発足させる。
審査員長・いとうせいこうのコメントと受賞結果は以下の通り。

〔審査委員長コメント〕
いとうせいこう 「我々はグランプリ受賞者にデビューの道を開きたい。永野さんは脚本が巧いと思うので、脚本の可能性を一緒に模索してみたい」

〔受賞結果〕
「泣き」部門グランプリ/総合グランプリ
『黄金』 監督:永野 宗典
「笑い」部門グランプリ 『秘仏』 監督:モッカモッカ
「驚き」部門グランプリ 『Tokyo Street』 監督:岡村 裕太

※第一回デジタルショートアワード公式サイト
http://www.digitalshortaward.com/

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Mar 16, 2008

あなたの1票が次世代の映像クリエイターを決める“デジタルショートアワード”

News_20080316_2 “デジタルショートアワード”「600秒」は、上映時間がジャスト10分(600秒)であるデジタル短篇映像のコンペティション。若きクリエイターに新しい発表の場を設け、サポートするべく、「2003年東京国際ファンタスティック映画祭」からスタートし、過去3回に渡って開催されてきました。

2003年度“泣き”部門で最優秀賞を受賞した呉美保が、昨年、長篇劇映画『酒井家のしあわせ』でデビューを果たすなど、多くの受賞者が映像業界で活躍しているこの“デジタルショートアワード”。1年間の休止を経て開催される今年の目標は、“映像業界を席巻する新たなムーブメントとなる”こと。“1秒の過不足もなく、ピッタリ600秒のデジタル映像作品であること”という応募条件の下、今年集まった作品は約150本。そこから選ばれた優秀ノミネート作品15作品が3月29日の本選で上映され、各部門の優秀作品の中からいよいよ総合グランプリが選ばれます。それを決めるのは、観客である皆さんと審査員たち。次世代の映像クリエイターが誕生する瞬間をぜひ、Liveで体感して下さい!
※招待券プレゼントがあります。詳細はプレゼントコーナーをご覧下さい。
(応募期間2008年3月14日12時00分~3月21日12時00分)

http://www.cine-pause.com/shisyapre/shisya2.htm

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“第一回デジタルショートアワード”本選

日時:2008年3月29日(土)
      22時30分開場 23時00分開演〔29時00分終演予定〕
      ※オールナイトイベントのため18歳未満の方はご入場出来ません。
会場:新宿ミラノ1
入場料金(全席自由):前売1,300円 当日1,800円
上映作品:「泣き」「笑い」「驚き」各部門ノミネート作品5作品計15作品
          ※各作品共に上映時間は600秒(10分)
審査員:いとう せいこう
    三木 聡(映画監督)
    箭内 道彦(CMプランナー)
    春名 慶(映画プロデューサー)
    石原 仁美(映画プロデューサー)
    蔵本 憲昭(映画プロデューサー)
主催:
ニッポン放送=ソニー・ミュージックエンタテインメント=アタリ・パフォーマンス
※詳細は公式HPをご覧下さい。

http://www.digitalshortaward.com

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Mar 06, 2008

復活! “ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008”開催!!

News_20080306_1 夕張市の財政破綻でその存続が危ぶまれていた“ゆうばり国際ファンタスティック映画祭”が、昨年有志の手によって開催された“ゆうばり応援映画祭”を挟み、1年間(1回)の休止だけで見事復活することになりました。今日のニュースを読む限りでもまだまだ厳しい状況下に置かれている夕張市ですが、一日でも早く元気になれるよう、映画ファンはこの映画祭を通して応援していきましょう!

映画祭を主催する“ゆうばり国際ファンタスティック映画祭実行委員会・NPO法人ゆうばりファンタ”にエールを送る意味を込め、以下にプレス資料に掲載された「企画概要」を全文掲載しておきます。

[企画概要]
1990年に誕生し国内有数の歴史を誇る「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は、2006年に17回目の開催を数えた後、夕張市の財政破綻により一反の休止が発表されました。
これまでの映画祭で夕張市を訪れすっかり「夕張ファン」になった映画関係者、監督、俳優など国内外の映画人たち、そして一般の映画ファンから“何とか継続できないのか?”という声が多数寄せられ、映画配給会社の支援の元、2007年2月に“ゆうばり応援映画祭”という形で有志によって自主開催されたことは、テレビや新聞等メディアでの報道によって記憶に新しいかと存じます。
映画祭は夕張の大きな文化的財産です。また今後の夕張市の再生においても、人々に夢や希望を与えてきた映画を通じて新たな文化を発信することこそがマチの活性化につながり、映画祭を継続して開催することがその原動力になる、との考えから市民がNPO法人ゆうばりファンタを立ち上げました。そして夕張市内の各界・各層の方々がその動きに共感・呼応して作った実行委員会が2008年3月19日(水)~3月23日(日)に正式に映画祭を再開いたします。
2008年のテーマは、「共に育(はぐく)む」。
ゆうばり映画祭は訪れた映画人、観客、市民の3者が映画祭を通して交流を深める新たな出会いの場です。また交流を通して新たなエネルギーやアイデアなどを蓄える文化の創生の場であり、夕張自体もそこから大きなエネルギー戴いてまいりました。新生ゆうばり映画祭では、人と人とを結びつける場、また才能を支援する場として、夕張から発信する文化をよりステップアップすることを目指し、かつまた夕張市民の再生に向けての活力を蓄える場となることを目指します。

News_20080306_2 『僕の彼女はサイボーグ』
5月31日~サロンパス ルーブル丸の内ほか全国
ギャガ・コミュニケーションズ配給

News_20080306_3 『スパイダーウィックの謎』
4月26日~日比谷スカラ座ほか全国公開
パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給

“ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008”
会期:2008年3月19日(水)~23日(日)
会場:ゆうばり市民会館、シネサロン、夕張商工会議所/他、夕張市内会場
上映作品:約50本
開催部門:
●「特別招待作品部門」(12作品) ゆうばり市民会館大ホール
  オープニング作品『僕の彼女はサイボーグ』
  クロージング作品『スパイダーウィックの謎』
●「オフシアターコンペティション部門」(14作品) シネサロン 
 
審査員:犬童一心(日本/監督)
      トム・メス(フランス/ライター、映画評論家)
          ハン・サンジュン(韓国/富川国際ファンタスティック映画祭執行委員長&ディレクター)
      ひし美ゆり子(日本/女優)
●「フォーラムシアター部門」(21作品) 夕張商工会議所
●「特別企画上映&イベント」 夕張市立幌南小学校、ホテルシュローパ、他
※詳細は公式HPをご覧下さい。 http://yubarifanta.com

2008 03 06 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Mar 05, 2008

『いのちの食べかた』が劇場新記録樹立!

News_20080305_1 2007年11月10日から渋谷/シアター・イメージフォーラムを皮切りに全国順次公開が始まった『いのちの食べかた』(エスパース・サロウ配給)。ナレーションや効果音を一切排したこの異色のドキュメンタリー作品が、公開14週目となる2008年2月15日までに動員25,000人、興行収入40,000,000円を突破し、同館の歴代新記録を樹立しました。

“食”についてのドキュメンタリー、例えば『スーパー・サイズ・ミー』(2004)や『ダーウィンの悪夢』(2004)等に比べると地味な雰囲気を漂わせていた上に公開規模も小さかった作品ですが、安全な“食”に対する意識が近年にない高まりを見せる中で多くの観客の関心を買い、見事なヒットを記録することができたようです。
あまりにも身近であまりにも大切なその内容に、本当に多くのことを考えさせられた様子の中澤有美子さんも、本サイト「試写室日記」(11月7日付)でオススメしていたこの作品。今こそ、観て、考えて、話し合うにはピッタリのタイミングです。まだ上映は続くので、未見の方はぜひ劇場にお出掛け下さい。そして、自分たちのため、これから生まれ育っていく子供たちのために、“食べる”ということを改めて考えてみてはいかがでしょうか。

News_20080305_2 『いのちの食べかた』ニコラス・ゲイハルター作品
2005年/ドイツ=オーストリア/92min./カラー/ヴィスタ/ドルビー(SRD:SR)

11月10日~シアター・イメージフォーラムほか全国(地方は順次)http://www.imageforum.co.jp/theatre/index.html

配給:エスパース・サロウ 

http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/

▼中澤有美子の「試写室日記」(11月7日付参照)
http://cine-pause.cocolog-nifty.com/pauseblog/cat7787601/index.html

2008 03 05 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Feb 25, 2008

第80回アカデミー賞決定!!

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2月24日、第80回(2007年)アカデミー賞が発表されました。『ノーカントリー』と『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の競争、というのが一般的な見方だった今年ですが、フタを開けてみたらちょっと違う感じでした。皆さんの予想は当たりましたか? 全受賞結果を掲載しておきますので確認してみて下さい。

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最多受賞作が4部門受賞の『ノーカントリー』というのは判るとして、続くのが3部門受賞の『ボーン・アルティメイタム』というのは意外だった(作品自体は面白いです)かもしれませんね。地味な作品が多い、と言われた今年は“○部門独占!”という作品がなく、いろいろな所に気を遣って賞を散らした感じです。それはそれでいいのですが、そろそろ“○部門独占!”という、スケール感のある作品にも出てきて欲しいところです。皆さんはどんなふうに感じましたか?

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《第80回(2007年度)アカデミー賞受賞結果》
〈4部門(今年度最多)〉
『ノーカントリー』
作品賞、監督賞(ジョエル&イーサン・コーエン)、
助演男優賞(ハビエル・バルデム)、脚色賞

〈3部門〉
『ボーン・アルティメイタム』
編集賞、音響賞、音響効果賞

〈2部門〉
『エディット・ピアフ~愛の讃歌』
主演女優賞(マリオン・コティーヤル)
メイクアップ賞
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
主演男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)、撮影賞

〈1部門〉
『フィクサー』 助演女優賞(ティルダ・スウィントン)
『JUNO/ジュノ』 オリジナル脚本賞〔6月公開予定〕
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』 美術賞〔公開中〕
『エリザベス:ゴールデン・エイジ』 衣裳デザイン賞〔公開中〕
『つぐない』 音楽賞〔GW公開予定〕
『ONCE ダブリンの街角で』 歌曲賞〔公開中〕
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』 視覚効果賞〔3月1日公開〕
『レミーのおいしいレストラン』 長篇アニメ賞〔DVD発売中〕
『ヒトラーの贋札』 外国語映画賞〔公開中〕
『「闇」へ』 長篇ドキュメンタリー賞 〔公開未定〕
“FREEHELD” 短篇ドキュメンタリー賞 〔公開未定〕
“PETER & THE WOLF” 短篇アニメ賞 〔公開未定〕
“LE MOZART DES PICKPOCKETS” 短篇実写賞 〔公開未定〕

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Feb 05, 2008

『俺たちフィギュアスケーター』劇場新記録樹立!

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厳しい興行を予想する声もあっただけに、上映のために奔走した関係者はさぞ嬉しいことだろ。
2007年 12月22日から公開中のアメリカ製コメディ映画『俺たちフィギュアスケーター』。そのシネマGAGA!(渋谷)での興行成績が「動員20,366人/興収29,820,300円」を超え、同劇場歴代上映作品第1位の新記録となった。ちなみに、これまでの第1位は『初恋』(2006年6月公開/興収29,429,400円)。

その他、シネマGAGA!では、公開3日目(日計)、1週目(週計)の成績でも新記録を達成。公開6週目の土・日にも前週比約110パーセントの興行となり、依然好調な興行を続けている(普通は6週目ともなると下がる。維持は出来ても上がることは滅多にない)。
全国興収も5,000万円を突破した『俺たちフィギュアスケーター』。公開が難しいと言われる同系統、小規模作品のためにも、この後、どこまで成績を伸ばすか注目したい。

News_20080204_2『俺たちフィギュアスケーター』
12月22日~シネマGAGA!ほか全国(地方は順次)
作品公式サイト 
http://oretachi.gyao.jp
シネマGAGA!公式サイト http://www.cinema-gaga.jp/
(C) 2007 DREAMWORKS LLC,All Rights Reserved.

2008 02 05 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Feb 01, 2008

“リリアーナ・カヴァーニ傑作選”開催!

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イタリアを代表する映画監督の一人であり、最近はオペラの演出にもその才能を発揮しているリリアーナ・カヴァーニ(1933年1月12日生まれ。イタリア、エミリア・ロマーニャ州出身)。特に“性と生と死”を見つめた作品で圧倒的な力を発揮する彼女だが、その代表作として人気の高い3作品が“リリアーナ・カヴァーニ傑作選”として新宿K'sシネマを皮切りに順次公開されることになった。
今回上映されるのはどれも1度は観ておきたい作品だが、どれか1作品といったらまず『愛の嵐』を観て欲しい。元ナチス親衛隊将校(ダーク・ボガード)と、その支配下のゲットーで囚人として弄ばれたユダヤ人女性(シャーロット・ランプリング)。そんな二人が戦後偶然再会してしまったことから、ゲットーでの悪夢を辿る退廃的な愛の日々が始まる……。当時、背徳的で官能的なこの作品はイタリア内外に衝撃を与え、大論争を巻き起こした。バチカンはその内容に当然激怒したが、その完成度の高さから巨匠ルキーノ・ヴィスコンティら多くの映画人が支持。全世界で大ヒットを記録した。

その他の2作品もそれぞれに観応えがあるので、時間のある方はぜひ足を運んで欲しい。『ルー・サロメ 善悪の彼岸』は、文学史にその名を残すルー・サロメ(ドミニク・サンダ)の奔放な人生を描き、『愛の嵐』に続いて論争を巻き起こした問題作。そして、宗教家フランチェスコ(ミッキー・ローク)の神と向き合った壮絶な人生を描いた『フランチェスコ』は、完全版としては日本初公開となる。
L・カヴァーニは俳優たちの魅力も上手く引き出した。D・ボガード、S・ランプリング、D・サンダ、M・ロークにとっても、今回の作品がそれぞれ代表作として数えられることは間違いない。まず衝撃的内容に目が行ってしまうL・カヴァーニの作品だが、彼女によって引き出された俳優たち魅力に注目して観るのもまた楽しい。

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“リリアーナ・カヴァーニ傑作選”
2008年2月2日~新宿K'sシネマ
『愛の嵐』10時50分/19時00分      
『フランチェスコ』13時20分
『ルー・サロメ 善悪の彼岸』16時25分
※その他、上映期間等の詳細は劇場HPをご覧下さい。

http://www.ks-cinema.com/schedule.html
※作品の詳細は公式HPをご覧下さい。
http://www.cavani.jp/

2008 02 01 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Jan 23, 2008

第80回アカデミー賞ノミネート発表!

第80回(2007年)アカデミー賞のノミネートが発表になりました。今年はこれから日本公開される予定の作品が多いので何ともいえませんが、皆さんのノミネート予想は当たりましたか? 脚本化組合のストライキが気になりますが、授賞式は2月24日に行なわれる予定です。今度は最優秀賞に輝く作品を予想しつつ、授賞式が無事に開かれることを祈りつつ、2月24日を待ちましょう!

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作品賞
『つぐない』
『JUNO/ジュノ』(初夏公開予定)
『フィクサー』
『ノーカントリー』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

主演男優賞
ジョージ・クルーニー 『フィクサー』
ダニエル・デイ=ルイス 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
ジョニー・デップ 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
トミー・リー・ジョーンズ 『告発のとき』
ヴィゴ・モーテンセン 『イースタン・プロミセズ(原題)』

主演女優賞
ケイト・ブランシェット 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
ジュリー・クリスティ 『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
マリオン・コティヤール 『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
ローラ・リニー “THE SAVAGES”
エレン・ペイジ 『JUNO/ジュノ』

助演男優賞
ケイシー・アフレック 『ジェシー・ジェームズの暗殺』
ハビエル・バルデム 『ノーカントリー』
フィリップ・シーモア・ホフマン
『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
ハル・ホルブルック 『イントゥ・ザ・ワイルド(原題)』
トム・ウィルキンソン 『フィクサー』

助演女優賞
ケイト・ブランシェット 『アイム・ノット・ゼア』
ルビー・ディー 『アメリカン・ギャングスター』
シアーシャ・ローナン 『つぐない』
エイミー・ライアン “GONE BABY GONE”
ティルダ・スウィントン 『フィクサー』

監督賞
ポール・トーマス・アンダーソン 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
ジョエル&イーサン・コーエン 『ノーカントリー』
トニー・ギルロイ 『フィクサー』
ジェイソン・ライトマン 『JUNO/ジュノ』
ジュリアン・シュナーベル 『潜水服は蝶の夢を見る』

オリジナル脚本賞
『JUNO/ジュノ』
『ラース・アンド・ザ・リアル・ガール(原題)』
『フィクサー』
『レミーのおいしいレストラン』
“THE SAVAGES”

脚色賞
『つぐない』
『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
『潜水服は蝶の夢を見る』
『ノーカントリー』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

撮影賞
『ジェシー・ジェームズの暗殺』
『つぐない』
『ノーカントリー』
『潜水服は蝶の夢を見る』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

編集賞
『ボーン・アルティメイタム』
『潜水服は蝶の夢を見る』
『イントゥ・ザ・ワイルド(原題)』
『ノーカントリー』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

美術賞
『アメリカン・ギャングスター』
『つぐない』
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

衣装デザイン賞
“ACROSS THE UNIVERSE”
『つぐない』
『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』

メイクアップ賞
『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
『マッド・ファット・ワイフ』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』

音楽賞
『つぐない』
『君のためなら千回でも』
『フィクサー』
『レミーのおいしいレストラン』
“3:10 TO YIMA”

歌曲賞
“AUGUST RUSH”
『魔法にかけられて』
『魔法にかけられて』
『魔法にかけられて』
『ONCE ダブリンの街角で』

音響賞
『ボーン・アルティメイタム』
『ノーカントリー』
『レミーのおいしいレストラン』
“3:10 TO YIMA”
『トランスフォーマー』

音響効果賞
『ボーン・アルティメイタム』
『ノーカントリー』
『レミーのおいしいレストラン』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
『トランスフォーマー』

視覚効果賞
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
『トランスフォーマー』

長篇アニメ賞
『ペルセポリス』
『レミーのおいしいレストラン』
『サーフズ・アップ』

外国映画賞
『ヒトラーの贋札』(オーストリア)
『ボーフォート―レバノンからの撤退―』(イスラエル)
“MONGOL”(カザフスタン)
“KATYN”(ポーランド)
『12』(ロシア)

長篇ドキュメンタリー賞
“NO END IN SIGHT”
“OPERATION HOMECOMING:
“WRITING THE WARTIME EXPERIENCE”
『シッコ』
『「闇」へ』
“WAR DANCE”

短篇ドキュメンタリー賞
“FREEHELD”
“LA CORONA”
“SALIM BABA”
“SARI'S MOTHER”

短篇アニメ賞
“MEME LES PIGEONS VONT AU PARADIS”
“I MET THE WALRUS”
“MADAME TUTLI-PUTLI”
“MOYA LYUBOV”
“PETER & THE WOLF”

短篇実写賞
“AT NIGHT”
“IL SUPPLENTE”
“LE MOZART DES PICKPOCKETS”
“TANGHI ARGENTINI”
“THE TONTO WOMAN”

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Dec 28, 2007

『俺たちフィギュアスケーター』日計記録樹立!

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   まさにスベり知らず!? 笑いで劇場が温まる!!
   12月22日から渋谷/シネマGAGA!ほか全国(地方は順次)で公開が始まった『俺たちフィギュアスケーター』が、クリスマス連休の賑わいの中、大ヒットスタートを切りました!

    メイン館のシネマGAGA!では3連休の約半数の回が満席。3日目の12月24日には興行&動員の日計新記録が出ました。始まる前はいろいろと心配されましたが、これで関係者はホッと一息というところでしょう。

    皆さんも、今年1年の笑い納め&来年の初笑いに『俺たちフィギュアスケーター』をご覧になってみてははいかがでしょうか。

※渋谷/シネマGAGA![202席] 日計(動員/興収)新記録
12月24日(月・祝) 動員:1,054名 興収:1,634,700円

※注目POINT その1
  若いカップルや女性同士、また高校生、大学生の男女のグループでの来場が多く、12月26日のレディースデーも満席続出!上映中は爆笑の渦! 拍手や笑い声が絶えず、劇場が一体となって鑑賞しているのが良く判る!!

※注目POINT その2
“yahoo!映画ユーザー満足度レビュー”で現在1位!! 「面白かった!」「最後まで爆笑」等々、好評価続々!! 「公開劇場を増やして欲しい」との問い合わせも多数!! 「アメリカンコメディ作品はマーケット的にも劇場公開が難しい」と言われる中での大ヒット!!

『俺たちフィギュアスケーター』
12月22日~シネマGAGA!ほか全国(地方は順次)
作品公式サイト 
http://oretachi.gyao.jp
シネマGAGA!公式サイト http://www.cinema-gaga.jp/
(C) 2007 DREAMWORKS LLC,All Rights Reserved.

2007 12 28 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 21, 2007

『俺たちフィギュアスケーター』試写会レポート

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フィギュアスケーター男子ペアの悪戦苦闘振りに全米が笑い転げた大ヒット作『俺たちフィギュアスケーター』。2009年お正月映画唯一のコメディとして12月22日から始まる渋谷/シネマGAGA!ほか全国(地方は順次)で公開に先駆け、12月11日19時から同館で“たった1回だけのペア限定特別試写会”が開催されました。

本サイト読者も5組様をご招待させて頂いたこの試写会。「この映画の“濃い”笑いが若い女性にウケるでしょうか……でもウケないと困るし……」という劇場スタッフの心配をよそに、場内は若い女性を中心に大盛況となりました。本当に良かったです。何故かと言えばこの試写会には、実は以下のようなちょっと厳しい応募条件がありました。「応募の際は次の3つを厳守。1、男女問わずペアであること(お1人様でのご入場不可)。2、素敵なペアの物を身に着けるか持ってくること。3、素敵なペアっぷりを会場で披露して頂けること(ベストペアに選ばれた1組には素敵な賞品をプレゼント)」。と、いうことで、編集部としては応募数は多かったものの当日の来場者数が心配だったわけです。急用はもちろん、ペアが見つからなくて来られないということもありますから。
さて、そんな劇場スタッフ&編集者の心配をよそに、満席の場内は終始大ウケ。最初は遠慮がちに立ち上がった笑い声も、気づけば爆笑の渦になっていました。この様子を見てホッとした劇場スタッフ曰く「よし、これなら大ヒット間違い無し! これからご覧になる皆様も安心して笑って下さい」。ところでこの日は、『俺たちフィギュアスケーター』の上映&宣伝を成功させるため、少ない宣伝予算を握り締め師走の街を走り回っている配給会社/ギャガ・コミュニケーションズ宣伝本部のM氏&A氏が、主人公“チャズ&ジミー”の華麗(!?)なコスチュームに身を包み登場、観客の皆様にご挨拶をしました。上映前は「何、この人たち?」と冷た~い眼差しを浴びせられていた2人。でも、上映終了後はタップリ楽しんだお客様に温かく迎えら、場内は和やかな雰囲気に。2人と記念撮影をされるお客様も多くいらっしゃったようです。ちなみに、“ベストペア賞”に選ばれたお客様には、チャズを演じたウィル・フェレル主演の『俺たちニュースキャスター』のDVD/他がプレゼントされました。
「アメリカのコメディは日本ではウケない」と、劇場公開を飛ばしてDVD発売になってしまうことが多い昨今。でも、『40歳の童貞男』のように予想外のヒットになることもありますから、諦めてばかりはいられません。そんな心意気で公開されることになった『俺たちフィギュアスケーター』を、ぜひ皆さんで応援してあげて下さい。2008年の“初笑い”はこの作品で決まりです!

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『俺たちフィギュアスケーター』
2007年12月22日~シネマGAGA!ほか全国(地方は順次)
公式サイト 
http://oretachi.gyao.jp/

2007 12 21 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 18, 2007

“昭和15年と映画『母べえ』の周辺を描く”展

今から67年前、厳しさに立ち向かっていた日本の暮らしを知っていますか――名匠・山田洋次の最新作『母べえ』が遂に完成。2008年1月26日から丸の内ピカデリー2ほか全国で公開されます。

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『母べえ』は、主演の吉永小百合が『キューポラのある街』以来の思い出の地・埼玉県川口市で、戦前の優しく気丈な“母”を演じたことでも話題の作品です。同市にある映像情報センター・SKIPシティのB街区に、舞台となった昭和15年の町並みを忠実に再現するため、約600坪の本格的オープンセットを建設。2007年1月から4月までの3ヶ月間撮影が行なわれました。

そんなSKIPシティの映像ミュージアムで12月7日から、映画の公開を記念して、“昭和15年と映画『母べえ』の周辺を描く”展が始まりました。この展覧会では、吉永小百合が劇中着用した衣裳や台本、小道具等を展示。その他、映画の時代設定になっている昭和15年当時の流行映画の名シーンや、川口市の様子を写した貴重な記録写真等も併せて展示されています。
山田洋次、吉永小百合ファンは勿論、映画ファンの方はぜひ、『母べえ』本篇と併せてこの企画展を楽しんでみてはいかがでしょう。

“昭和15年と映画『母べえ』の周辺を描く”展
会期:2007年12月7日(金)~2008年2月24日(日)
会場:SKIPシティ/映像ミュージアム
時間:9時30分~17時00分(入場は16時30分まで)
休館:月曜日(祝日の場合は翌平日)
   年末年始(12月25日~1月5日)
備考:2月18日(月)は特別開館。
      12月24日(月・祝)、2月3日(日)は無料開館。
料金:大人500円/中学生250円
   (常設展も併せてご覧頂けます)
※その他詳細はHPをご覧下さい。
www.skipcity.jp

2007 12 18 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Dec 05, 2007

“韓国映画ショーケース2007”開催!

『八月のクリスマス』(1998、ホ・ジノ)と『シュリ』(1999、カン・ジェギュ)が韓国映画の新たな幕開けを日本に告げてから10年。日本でも韓国エンターテインメントを楽しむことが普通のことになりました。そうした中、現在の韓国映画の持つ魅力と実力を再発見してもらおうと企画されたのが、12月8日から東京・シネカノン有楽町1丁目で開催される“韓国映画ショーケース2007”です。

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上映作品は1週間で9作品。90年代後半以降の韓国映画の隆盛を反映しつつも、内容や人材といった様々な面で新しい可能性の萌芽を感じさせる、バラエティに富んだ未公開作品が集められました。この機会に、共同製作やスタッフ&キャストの交流でも身近になりつつある韓国映画の“現在”を見つめてみてはいかがでしょうか。

“韓国映画ショーケース2007”
▼会期
 
2007年12月8日(土)~14日(金)  ※12月9日(日)はパネルディスカッションあり。
▼会場
 
シネカノン有楽町1丁目
  ※その他、上映スケジュール、イベント出席者、チケット購入方法(作品によっては既に完売の場合もあります)等の詳細は公式HPをご覧下さい。
www.cqn.co.jp/ks2007

2007 12 05 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Nov 21, 2007

“東京国際シネシティ フェスティバル2007”開催!

News_20071121“東京国際シネシティ フェスティバル(通称:東京シネフェス)”が、第2回目を迎える今年も新宿随一の繁華街、新宿歌舞伎町“シネシティ”の祭典として、装いも新たにスケールアップして開催されます。

会場となる新宿歌舞伎町“シネシティ”は、“映画を通じて人と人とが出会う場所”ということで“元祖・青空シネコン”とも呼ばれます。そして近年では、街の環境浄化運動によって更に大きなコミュニケーションの場として変貌を遂げようとしています。“映画”という総合エンタテインメントを通して、もっと人と人とが対話をできる街になれればいい。そんな思いを込めた今年のテーマは「歌舞伎町に行こう!」になりました。会場は、日本最大級の規模を誇る新宿ミラノ1。最新話題作の他、「フィリピン映画のスーパー・パワー」特集、「世界のCMフェスティバル」、「矢野沙織 ファミリーシネマJAZZコンサート」等、バラエティ豊かなエンターテインメント・プログラムを楽しむことが出来ます。大きなコミュニケーションの場として変貌を遂げようとしている新宿歌舞伎町で、この3連休を満喫してみてはいかがでしょう。

“東京国際シネシティ フェスティバル2007”
会期:2007年11月23日(金・祝)~25日(日)
会場:新宿ミラノ1
※その他、上映スケジュール、チケット購入方法(作品によっては既に完売の場合もあります)、関連イベント、等の詳細は公式HPをご覧下さい。

http://ticf.info/

2007 11 21 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Nov 20, 2007

『ブレードランナー ファイナル・カット』日本上陸!

  SF映画の金字塔的作品として、更にはそのフィルモグラフィの最高傑作とも言われ、今でも高い人気を誇る巨匠リドリー・スコットの『ブレードランナー』。その傑作が製作25周年を迎えた今年、スコット自身の手による『ディレクターズ・カット/ブレードランナー 最終版』(1992)の再編集、デジタル修正によって、美しい輝きを放つ『ブレードランナー ファイナル・カット』(2007)として生まれ変わった。お披露目となったのは、第64回ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミア。満員の観客は、今も色褪せることのないその映像に惜しみない拍手を送った。そしてその感動は、10月のアメリカ(ニューヨーク&ロサンゼルス)公開を経て、いよいよ日本へ。11月17日(土)から、フィルムを使用しないデジタル上映のみによる公開が東京と大阪で始まった(2週間の限定公開)。

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  それに先立つ11月16日(金)23時00分から、東京/新宿バルト9で、日本最速となる“『ブレードランナー ファイナル・カット』カウントダウン上映イベント”が開催された。上映前にはトークショーが設けられ、スペシャルゲストとして押井守が登場。「『ブレードランナー』に影響を受けた」という、世界的に注目を集める映画作家は、場内を埋め尽くした『ブレードランナー』ファンを前に(チケットは事前に完売)、『ブレードランナー』への思いや受けた影響等を熱く語った。
  25年前の初公開時に『ブレードランナー』を観て、「自分が思っていた漠然とした考えに、確信を与えてくれた作品です。“映画というのはビジョンなんだ!”と感じました」と、その強い印象を語った押井。それは、この作品でのスコットの映像表現の方法によるものだという。「架空の物を映画にする場合、例えば未来の世界を架空の乗り物、服装等の非現実的な物だけで描くのではなく、“架空の世界に現実を植え付ける”ことによって観客は未来の世界観を受け入れ易くなる。そういう表現の方法をリドリー・スコット監督は見つけ出したんです。例えば、ハリソン・フォード演じるデッカードが自分の部屋で酒を呑むシーンやピアノを弾くシーン等。それらのシーンでは現在の生活と変わらない生活がそのまま描かれています。この方法論を開発したことは凄い事なんです」。
  そして、「時間が経っているのに、今も変わらず観られる映画は少ないが、私は10年、20年経っても『ブレードランナー』を観るだろう、自分が勝てないと思う監督が二人だけいる、それはデビット・リンチとリドリー・スコットだ」とスコットを絶賛した。また、『ブレードランナー』が多くのクリエーターに与えた影響について、「『ブレードランナー』を参考にしなかったアニメーションはないでしょう。自分も『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995)を監督した時、どうしても『ブレードランナー』の影響が出てしまい、雨を降らせたりしてしまった。『ブレードランナー』の影響を避けることはなかなか出来ないのです」。更に、難解だと言われる『ブレードランナー』のストーリーについては、「『2001年宇宙の旅』(1968/スタンリー・キューブリック)もそうですが、判らない映画は長生きするし、それは判るまで繰り返し観ればいい。映画は判る必要はない、感じるものです」と語った。
                                                    (写真・文/ワーナー・ホーム・ビデオ)

《上映情報》
『ブレードランナー ファイナル・カット』
2007年11月17日~30日
東京/新宿バルト9 
http://wald9.com/index.html
大阪/梅田ブルク7 http://www.t-joy.net/Burg/
※DVDは12月14日発売 http://www.whv.jp/

2007 11 20 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Nov 02, 2007

“第14回大阪ヨーロッパ映画祭”開幕!

 年々、多彩なイベントで彩られ、より多くの観客に支持される関西発の国際的、文化的祭典として実績を重ねてきた“大阪ヨーロッパ映画祭”。第14回目を迎える今年も多彩なプログラムを揃え、11月3日(土・祝)~12月7日(金)までの約1ヶ月間開催されます。

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 今年はメイン会場を海遊館ホールからリサイタルホールに変更し、キャパ数アップ。“のぞいてごらん、新しい世界が待っている”をキャッチフレーズに集められた個性豊かな映画たちを、より多くの人たちに楽しいで貰えるようになりました。
 メインプログラムは、世界各国の映画祭で高く評価された、劇場公開未定の作品を含む最新ヨーロッパ映画11本を上映する「ヨーロッパ最新映画初上映」。その他にも、「世界のCMフェスティバルin OSAKA」(約500本上映/10月27日終了。全国21ヶ所巡回上映予定)、「スウェディッシュ・ドックス~スウェーデン・ドキュメンタリーの現在~」、「アレクサンドル・ソクーロフ20世紀三部作」、「キンダーフィルム特集」、「ワイダ芸術の舞台裏~アンジェイ・ワイダ映画・演劇絵コンテ展~」、「和田誠〈ヨーロッパ映画の世界〉」、「オールナイト・パーティ」等、映画を楽しむプログラムが盛りだくさん。上映後にスタッフ、キャストによるディスカッション&サイン会が予定されている作品もあります。
 バラエティ豊かなプログラムが揃ったこの映画祭で、約1ヶ月間、ヨーロッパ映画の魅力を堪能してみてはいかが?

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“第14回大阪ヨーロッパ映画祭”
会期:2007年11月3日(土・祝)~12月7日(金)
   ※一部企画は10月27日(土)に開催
会場:リサイタルホールほか全9会場
※その他、上映スケジュール、チケット購入方法(既に完売の作品もあります)等の詳細は公式HPをご覧下さい。
www.oeff.jp

2007 11 02 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 31, 2007

第20回東京国際映画祭閉幕。

 10月20日(土)に開幕した第20回東京国際映画祭(TIFF=Tokyo International Film Festival)。悪天候に阻まれ全てが予定通りには進まなかったものの、10月28日(日)に9日間の全日程を終え閉幕しました(総上映本数326本。関連企画も含む総動員数309,099人)。いろいろ問題点が指摘されてはいますが、とにかく自国の国際映画祭。来年も楽しみにしていますので、よりよい映画祭を目指して頑張って欲しいと思います。

 記念すべき20回目の受賞結果は以下の通りです。

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《第20回東京国際映画祭受賞結果》
●国際審査委員長
アラン・ラッドJr.(プロデューサー)
●国際審査員
セルジュ・ロジック(モントリオール世界映画祭 ジェネラルディレクター)
ニコラ・ピオヴァーニ(作曲家)
ウー・ニエンジェン(脚本家、監督)
香川 京子(女優)
降旗 康男(映画監督)

〈東京さくらグランプリ〉
『迷子の警察音楽隊』(日活) 12月中旬~シネカノン有楽町二丁目ほか全国(地方は順次)

〈審査員特別賞〉
『思い出の西幹道(仮題)』(ワコー) 公開情報未確認(2007年10月31日現在)

〈監督賞〉
ピーター・ハウイット『デンジャラス・パーキング』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈女優賞〉
シェファリ・シャー『ガンジー、わが父』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈男優賞〉
ダミアン・ウル『トリック』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈芸術貢献賞〉
『ワルツ』 日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈観客賞〉
『リーロイ!』日本公開未定(2007年10月31日現在)

〈日本映画・ある視点:作品賞〉
『実録・連合赤軍――あさま山荘への道程』(若松プロダクション)2008年春~テアトル新宿ほか全国(地方は順次)

〈日本映画・ある視点:特別賞〉
『子猫の涙』(トルネード・フィルム)2008年新春第2弾~新宿ガーデンシネマほか全国(地方は順次)
※その他、詳細は公式HP
http://www.tiff-jp.net/ja/

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2007 10 31 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 29, 2007

“東京 六本木 ATG 1961-2007 ATGセレクション”開催

 あの名作たちが4週間限定で甦る!
 1960 年代初頭に発足し、非商業的な芸術映画や、メジャー会社を離れた監督たちの製作、公開の場として1980 年代まで活動を続けた映画会社“ATG(日本アート・シアター・ギルド)”。現在の日本映画興隆の萌芽ともいうべき、そんなATGの作品群から代表作25 本を選び、4 週間限定で上映することになりました。

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          プログラムは、ATGを象徴する存在である“寺山修司”、傑作揃いの“時代劇”、共感を呼ぶ“青春映画”、人間性に迫る重厚な“ドラマ”、そして冒険心が刺激的な“アヴァンギャルド”という5つの枠に作品を振り分けて構成(個人的には、昨年亡くなった実相寺昭雄の作品が入ってないのが残念なところですが……)。その多彩で鮮烈な魅力に迫ります。
 会期中はゲストを招いてのトークショーやライブパフォーマンスも開催(予定)。“ATG”という映画会社すら知らない若き世代、これからの日本映画を受け継いでゆく世代に向け、充実のラインナップで先鋒者たちの声を発信します!!

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“東京 六本木 ATG 1961-2007 ATGセレクション”
会期:2007年11月3日(土)~10月30日(金)
上映作品:全25作品。
会場:東京・シネマート六本木
料金:当日1,300円(前売1,000円/劇場窓口のみ特典付)
ゲスト:井筒和幸(監督)、田原総一朗(監督)、向井秀徳(ミュージシャン/ZAZEN BOYS)、森直人(ライター)、佐藤忠男(映画評論家)、 石井聰亙(監督)、 松本俊夫(監督)、大友良英(音楽家)[以上予定]
※その他、タイムテーブル、イベント等の詳細は公式HPをご覧下さい。

http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/index.html

2007 10 29 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 18, 2007

第20回東京国際映画祭、いよいよ20日から開幕!

   アジア最大級の映画祭として世界中から注目されている東京国際映画祭(TIFF=Tokyo International Film Festival)。記念すべき20回目を迎える今年は、10月20日(土)~28日(日)までの9日間、渋谷、六本木地区を中心に開催されます。名プロデューサー、アラン・ラッドJr.を審査委員長に迎えた今年は、果たしてどんな作品がグランプリに輝くのか? そしてどんな才能が発見されるのか? 古今東西、最新作から希少価値の高い作品まで、様々な作品が上映されるのは勿論、豪華ゲストの来場も楽しみなこの映画祭で、9日間映画漬けになっちゃおう!

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《Pause編集部的8つのチェックポイント》
1、コンペティション『ハーフェズ ペルシャの詩』
  麻生久美子+アボルファズル・ジャリリの組み合わせ!
2、コンペティション『ガンジー、わが父』
  インドが創ったガンジーの物語に興味津々。
3、特別招待作品「レイ・ハリーハウゼン特集」
  特撮の神様復活! 以前なら“ファンタ枠”のこの企画は凄い!!
4、特別招待作品「明日への遺言」
    小泉尭史が“B級戦犯物”をどう演出するか注目。
5、アジアの風「エドワード・ヤン(楊徳昌)監督追悼特集」
  新作もいっぱいあるけどついついこちらに……。
6、映画が見た東京「東京ミッドナイトシネマテーク」
  10月26日ANの方。ロマンポルノが観られます!
7、日本映画・ある視点「実録・連合赤軍―あさま山荘への道程」
  若松孝二の方が先にこの素材をUP。その仕上がりに注目。
8、ワールド・シネマ「マイ・ブラザー」
  イタリア、ダニエレ・ルケッティの新作です。
※主要部門だけに絞り、あくまでも編集部の視点で選んだチェックポイントです。皆さんの作品選びの参考にして頂ければ幸いです。

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“第20回東京国際映画祭” 2007年10月20日(土)~10月28日(日)
○国際審査委員長 
アラン・ラッドJr.(プロデューサー)
○国際審査員
セルジュ・ロジック(モントリオール世界映画祭ジェネラルディレクター)
ニコラ・ピオヴァーニ(作曲家)
ウー・ニエンジェン(脚本家、監督)
香川 京子(女優)
降旗 康男(映画監督)

会場:渋谷Bunkamura、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、他
※その他、上映スケジュール、チケット購入方法(既に完売の作品もあります)等の詳細は公式HPをご覧下さい。
www.tiff-jp.net

2007 10 18 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Oct 12, 2007

「第1回デジタルショートアワード」開催決定!

 最近、映画創りの第一歩として、今をときめく映画作家たちの原点として、熱い注目を集めているのが“ショートフィルム”。そこで今年、ニッポン放送、ソニー・ミュージックエンタテインメント、アタリ・パフォーマンスが共同で、ショートフィルムのコンペティション「デジタルショートアワード」を開催することになりました。

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 映像作家を目指すクリエイターたちに新しい発表の場を設け、映像業界への確かな足がかりを提供することを目標にしたこのコンペ。最優秀賞獲得者には、その才能に合わせた新規映像プロジェクトを発足。優秀な才能をとことん応援して行きます。“音のプロ”であるニッポン放送とソニー・ミュージックが“映像分野の新たなプロ”を発掘、育成するこのプロ発掘映像コンペ。あなたは応募する? それとも完成作品を楽しみに待つ?

「第1回デジタルショートアワード」概要
応募条件 ぴったり600秒=きっかり10分のデジタル映像作品。エンドロールも含め1秒の過不足も不可。
メディア miniDVもしくはDVD。
部門   「笑い」「泣き」「驚き」のいずれかで応募。
募集締切 2007年12月31日(月)
審査員  いとうせいこう、石原仁美、蔵本憲昭、春名慶、三木聡、箭内道彦
本選会場 新宿ミラノ1(2008年春開催予定)
審査方法 3部門に分けて募集し、部門ごとに最優秀作品を選出。更に各部門の中から総合グランプリ(1作品)を決定。審査は観客投票及び審査員の審議で決定する。グランプリ受賞者には賞金の他にも映像業界でデビューするための様々なサポートあり。
その他の詳細は公式HP:
www.digitalshortaward.com
※公式HPでは先日行われました開催発表記者会見の模様もご覧になれます。

2007 10 12 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Sep 03, 2007

第2期映画宣伝パブリシスト養成講座開講

映画の宣伝、配給を手掛けるメディアボックスが、昨年、映画業界で現在最も求められている人材“映画宣伝パブリシスト”養成のために始めた「映画宣伝パブリシスト養成講座」。受講生からの評判が良く、映画業界では依然有能な宣伝パブリシストが必要とされていることから、今年も引き続き開講されることになりました。第2期となる今回も、講師は現場で活躍する映画人。講座内容は、受講生のニーズと映画会社のニーズを前回以上に盛り込んでブラッシュアップしました。

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それにより、映画界で作品とテレビや雑誌等のメディアをつなぎ、消費者に作品を浸透させるという大切な役割を担う、多くの優秀な人材の育成を目指します(成績優秀者はメディアボックスのパブリシストとしての採用の可能性あり)。映画業界で働いてみたいと思っている人、興味がある人はこの機会にぜひ、この「映画宣伝パブリシスト養成講座」を受講してみてはいかがでしょうか? 希望がかなうかもしれませんよ!

“第2期映画宣伝パブリシスト養成講座”概要

講義数 全10回
予定カリキュラム:
「映画業界とはどういう世界なのか? まず、業界を知ろう」
「映画業界の現状について」「映画宣伝とはどういう仕事なのか」
「映画パブリシティという仕事」
「フリーパブリシティとメディアからみた見たニュースバリュー」
「宣伝パブリシティ業務の実際」
「宣伝計画書・宣伝展開案作成の実際」
「宣伝計画書の作成〈グループワーク〉」
「宣伝展開案の作成〈グループワーク〉」
「パブリシティ企画案プレゼン・講評・表彰」

開校日 2007年10月16日(火)
時間  19:00~21:00
定員  50名
場所  東京・築地
学費  95,000円(税込)
応募  シネビズ・アカデミー・ホームページ
    
http://cine-biz.jp
〆切  2007年10月5日(金)
問合せ (株)メディアボックス シネ・ビズアカデミー事務局
    電話 03-3564-0550(10:00~18:00)

2007 09 03 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 17, 2007

“ユナイテッド・アーティスツの栄光”開催!

 独特のプログラムで映画ファンを楽しませてくれている貴重な名画座、シネマヴェーラ渋谷。今度は“ユナイテッド・アーティスツの栄光”(2007年8月18日~9月7日)と題した特集で、名画座文化が壊れてしまった後、スクリーンでは観る機会がほとんどなくなった傑作、名作の数々を上映してくれます。

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 チャールズ・チャップリン、メアリー・ピックフォード、ダグラス・フェアバンクス、D・W・グリフィスといった一流映画人が創作の自由を求めて1919年に設立した映画会社、ユナイテッド・アーティスツ(UA)。その後、アメリカ流作家主義を標榜したUAは数多くの傑作、名作を世に送り出しますが、暴力的かつ不当な批判に曝された超大作『天国の門』の興行的大失敗により、1981年、MGMによる買収という形でその栄光の歴史に幕を降ろしました。
 今回、シネマヴェーラ渋谷では、UA62年の歴史の中から、かつて名画座で何度も上映されてきた傑作、名作を中心に18作品が上映されます。それは、映画ファンなら一度はスクリーンで観ておきたい作品ばかり。この機会にぜひ、DVDでは味わえない、映画本来の魅力を堪能して欲しいと思います。
 個人的なイチ押しは『天国の門』。今回上映されるのは149分短縮版。これは初公開された時のヴァージョンで、筆者もその時にテアトル東京で観たのが恐らく最後だと思います。この作品は初公開以降、リバイバル上映(松竹セントラル)もソフトも219分の完全版が流通しているので、今回の上映は本当に貴重(最後!?)な機会。16mmプリントというのが残念ですが、やはり観ておいた方がいいと思います。ヨーロッパ、そして日本の映画批評家は見逃さなかった映画的な感動は勿論ですが、この作品を抹殺しようとしたアメリカの政治的な本音が今再び炙り出されてくることも見逃せません。

“ユナイテッド・アーティスツの栄光”

2007年8月18日(土)~9月7日(金) シネマヴェーラ渋谷

上映作品:
『現金に体を張れ』『ガルシアの首』『裸足の伯爵夫人』
『キッスで殺せ!』『情婦』『十二人の怒れる男』『暗黒街の女』
『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』『荒馬と女』『ナック』
『ザ・ビートルズ/イエロー・サブマリン』『ラストタンゴ・イン・パリ』
『ロング・グッドバイ』『アニー・ホール』『マンハッタン』
『レイジング・ブル』『天国の門』

詳細は劇場HP http://www.cinemavera.com/index.html

2007 08 17 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Aug 10, 2007

目指せ劇場上映!“映画甲子園2007”開催!!

中高生の映画制作のほとんどは文化祭等で発表されるだけ。一般に公開されることもほとんどなく、ましてや劇場公開など皆無なのが現状です。そこで、全国の中高生が制作した情熱溢れる映画を劇場上映することで映画の醍醐味を知ってもらい、その情熱を更に高めてもらおうと、昨年から開催されているのが“映画甲子園”です。

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 第一回となった昨年は78作品が出品。募集段階からTVや新聞で紹介されるなど、世間の熱い注目を集めました。そして、一次審査を通過した30作品は東京、大阪3館で2週間上映。優秀作品賞を受賞した伊藤峻太は、その後在学中に製作したもう1つの応募作品『虹色☆ロケット』が、何と2007年8月24日(金)にジェネオンエンタテインメントよりDVD発売が決定! 受賞者 の中には着実に映像作家への道を突き進む方も。
 「野球だけが甲子園じゃないゾ!」の心意気で、映画を愛する中高校生たちがそのイマジネーションをフィルムに焼き付ける“映画甲子園”。中高校生たちの頑張りにエールを送ると共に、その展開には大いに注目して行きたい。

“映画甲子園2007”概要
募集期間(予定) 2007年9月10日(月)まで
公開期間(予定) 2007年11月17(土)、18(日)、24(土)、25(日)日
表彰(予定)   2007年11月23日(金・祝)
会場(予定)   公開/イマジン・スタジオ(有楽町)
          表彰/Akiba 3D Theater(秋葉原)
審査員  寺脇 研(映画評論家)、他
詳細は公式HP www.smn.or.jp/eigakoushien/

“映画甲子園”を強力バックアップ! 「映画甲子園への道」 http://1242.cocolog-nifty.com/

2007 08 10 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Jun 16, 2007

《追悼 映画監督 熊井啓 =戦後/日本/社会=》開催

徹底して社会正義を主張した数多くの作品で、人間の善と悪を世に問い続けた映画作家、熊井啓Ai_roman7

社会派として日本映画史にその名を残す名匠が、今年5月23日、くも膜下出血で亡くなった。享年76歳。そこで今回、常に闘い続けた《映画作家・熊井啓》の創造の軌跡を辿るべく、《追悼 映画監督 熊井啓 =戦後/日本/社会=》と題された特集上映が開催されることになった。上映作品は、現在上映可能な監督作品17作品に初期脚本作品1作品を加えた18作品で、公開された順番にプログラムされている。全監督作品が揃わなかったのは残念だが、死後急いで立ち上げられた企画にもかかわらず観られないのが2作品(『黒部の太陽』〈1968〉『地の群れ』〈1970〉)だけというのはかなりのもの。この機会に、ぜひ《映画作家・熊井啓》の軌跡を辿ってみてはいかがだろうか。

《追悼 映画監督 熊井啓 =戦後/日本/社会=》
開催期間:2007年6月16日(土)~8月25日(金)
会場:銀座シネパトス
   中央区銀座4-8-7先 三原橋地下
上映時間:連日20:40~レイトショー
(但し一部作品に変則有)
料金:1,300円均一
  (学生・女性・シニア1,000円)
※ 上映プログラム等の詳細はHP http://www.humax-cinema.co.jp
をご覧頂くか電話03-3561-4660までお問い合わせ下さい。

2007 06 16 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Mar 04, 2007

第79回(2006年度)アカデミー賞を分析する

今のアメリカ映画の傾向を物語る受賞結果

 今年のアカデミー賞は例年にも増して“功労賞”の色が強かった。作品、監督賞候補に『ドリームガールズ』と監督ビル・コンドンが入らなかった時点で、私自身は今年のオスカーの行方に興味を失った。あの素晴らしいミュージカル映画を主要部門から外してしまうところに、現在のアカデミー賞の低調さが伺える。

Academy







 作品賞『ディバーテッド』と監督マーティン・スコセッシの監督賞初受賞は私の周りでは不評だが、リメイクとシリーズ物が主流となった今のアメリカ映画の傾向を『ディバーテッド』の受賞ほど如実に物語っているものはない。順当な選択だった。スコセッシは当然『タクシー・ドライバー』(1976)か『レイジング・ブル』(1980)、その2作品が無理でも『グッドフェローズ』(1990)で受賞させておくべきだった。あまりにも遅すぎる。功労賞の意味合いが大きい受賞だ。
 時代遅れの70年代ニューシネマ風の『リトル・ミス・サンシャイン』で助演男優賞を受賞したアラン・アーキンにしても反戦、厭戦をテーマにした『キャッチ22』(1971)で主演賞を受賞していても良かった。「今までオスカーを上げられずにごめん」という気持ちが託された受賞だと思う。可哀相なのはエディ・マーフィだ。助演賞受賞を逃したショックのあまり授賞式途中で帰宅してしまった。80年代『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズが大当たりしていた頃、かなり威張っていて、ハリウッド関係者に反感を買っていた。そのツケが20年経って回ってきた。
 女優陣の主演、助演の受賞は当然の結果。予想通り。最も驚いたのは『不都合な真実』の長篇ドキュメンタリー映画賞だ。この映画のどこがいいのか、私には判らない。演説としては一流でも、映画としての体を成していないと思うのだ。今、日本でこの映画を否定することがご法度みたいになっているようだが、“京都議定書”にサインをしない国が創った環境告発ものに説得力があるとは思えない。ハリウッド関係者がこの映画を選択した真意をぜひとも知りたい。
text by 田沼 雄一/Yuichi TANUMA (映画評論家)

《受賞結果一覧》
作品賞 『ディパーテッド』(WB) 公開中
監督賞 マーティン・スコセッシ
『ディパーテッド』
主演男優賞 フォレスト・ウィッテカー
『ラストキング・オブ・スコットランド』(FOX) 3月10日公開
主演女優賞 ヘレン・ミレン
『クィーン』(エイベックス・エンタテインメント) 4月公開予定
助演男優賞 アラン・アーキン
『リトル・ミス・サンシャイン』(FOX) 公開中
助演女優賞 ジェニファー・ハドソン
『ドリームガールズ』(UIP) 公開中
オリジナル脚本賞 『リトル・ミス・サンシャイン』
脚色賞 『ディパーテッド』
外国語映画賞 『善き人のためのソナタ』(アルバトロス・フィルム) 公開中
撮影賞 『バンズ・ラビリンス』(キュービカル・エンタテインメント) 秋公開予定
編集賞 『ディパーテッド』
歌曲賞 “I Need To Wake Up”『不都合な真実』(UIP) 公開中
作曲賞 『バベル』(ギャガ・コミュニケーションズ) 4月28日公開
長篇ドキュメンタリー賞 『不都合な真実』
視覚効果賞 『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(BV) 公開終了
衣裳デザイン賞 『マリー・アントワネット』(東宝東和=東北新社) 公開中
メイクアップ賞 『バンズ・ラビリンス』
美術賞 『バンズ・ラビリンス』
長篇アニメ賞 『ハッピーフィート』(WB) 3月17日公開
録音賞 『ドリームガールズ』
音響効果賞 『硫黄島からの手紙』(WB) 公開中
短篇実写賞 “West Bank Story” 公開未定
短篇ドキュメンタリー賞 “The Blood of Yingzhou District” 公開未定
短篇アニメ賞 “The Danish Poet” 公開未定

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Nov 17, 2006

“チェコ・アニメーション映画の舞台の裏側が判る!"講座が開催!

池袋コミュニティ・カレッジで、チェコ・アニメーションの裏側に迫る「パペット、アニメ、チェコ映画1ヶ月」が開催。Cheko

“何故、あんなにグロテスクなのに可愛いの?"“監督が考えていることってどんなこと?"等々、チェコ・アニメーションの世界に深く切り込みます。レクチャーコーナーでは、チェコ・アニメーションの買い付け、配給や、関連書籍の執筆も多数している小宮義宏が、制作現場で感じたことや、作家との交流から得たことなど、チェコ・アニメーションの表から裏まで語ります! 更に12月3日の講座には、チェコ・アニメーションの異端児ヤン・シュヴァンクマイエルがやって来ます! この機会にぜひ、世界で高く評価される作家と直接触れ合ってみよう!

会場:池袋コミュニティ・カレッジ
     〒171-8569 東京都豊島区南池袋1-28-1
                 西武池袋本店イルムス館8・9階
日程:11月19日(日)、26日(日)、12月3日(日)、17日(日)〔全4回〕
時間:連日15時30分~17時30分(上映15~30分+レクチャー)
料金:〈会員〉12,180円 〈一般〉12,600円 ※別途資料代525円
お問い合わせ・講座のお申し込み:池袋コミュニティ・カレッジ
電話 03(5949)5494 
http://www.seibu.co.jp/c_college/

2006 11 17 [シネマニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

Nov 08, 2006

第19回東京国際映画祭受賞結果

10月21日~29日まで開催された「第19回東京国際映画祭」について、受賞結果等をまとめてみました。受賞を逃した作品も含め、コンペティション参加作品に関しては判る範囲内で公開情報も掲載しておきます。毎年、全ての作品が日本公開されるわけではありませんが(それだけに映画祭で観ておくこと大切。“未公開=ダメな作品"ではありませんからね)、既に配給・公開が決まった作品もありますので、「観逃したけど気になる作品がある」という方は参考にして下さい。
さて、皆さんはどのぐらいご覧になりましたか? 審査結果の予想はあたりましたか? いろいろ議論を呼んだ部分もありますが、東京国際映画祭もいよいよ来年は第20回を迎えます。やっぱり自国の映画祭が盛り上がるのは嬉しいもの。来年も映画ファンで盛り上げていきましょう! さぁ、どんな映画に出逢えることでしょう? 今から楽しみですね!!

《受賞結果》
東京 サクラ グランプリ  『OSS 117 カイロ、スパイの巣窟』

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ミシェル・ハザナヴィシウス監督 受賞コメント
「東京国際映画祭にお招き頂き、素晴らしい時間を過ごしました。そして、この映画に係わった全ての人々にお礼を言いたいです。本当にどうもありがとう」

審査員特別賞       『十三の桐』
最優秀監督賞       ジョナサン・デイトン、
             ヴァレリー・ファリス
             (『リトル・ミス・サンシャイン』)
最優秀主演男優賞        ロイ・デュピュイ(『ロケット』)
最優秀主演女優賞        アビゲイル・ブレスリン
                         (『リトル・ミス・サンシャイン』)
最優秀芸術貢献賞         『父子』
                         (『アジアの風』コンペティション特別枠)最優秀アジア映画賞 『父子』
日本映画・ある視点作品賞  『ミリキタニの猫』
日本映画・ある視点特別賞  高良 健吾(『M』)
観客賞                   『リトル・ミス・サンシャイン』
黒澤明賞                 ミロス・フォアマン、市川 崑

《コンペティション国際審査員》
審査委員長 ジャン=ピエール・ジュネ(監督)